スタッフと共に創る

スタッフと共に創る スタッフ教育

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こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。
本日はチームワークに関してお話をしたいと思います。

ご相談をいただく院長先生の案件には下記のような相談を受けることもあります。

「私自身が全く関わらずにスタッフだけで進められる仕組みを創ってほしい。私の負担を増やしたくない。」

お気持ちは十分にわかります。
診療業務、労務管理、新患対策など様々なことで頭を悩ませている院長先生だからこそ、そのように思われるのでしょう。

ただ、全く自分が関わらずできる仕組みはありません。
少なくとも立ち上げの瞬間は一緒にディスカッションをしたり、
話合うことが必須となってきます。

ゼロからイチを創る過程で共に考え、関与することで、
スタッフは先生が関わってくれている安心感が生まれるのです。
一定のところまで関わってからスタッフに仕組みを考えてもらえればいいのです。

一定のところというのは「スタッフが一人でできると感じる領域」までです。
その領域も本人に確認すべきです。

チームとして機能するためには役割分担が重要ですが、
関与しない、任せっきり、失敗すると怒る
というケースが非常に多いです。

「任せる」がいつの間にか「放置する」、「指示する」だけになっています。
するとスタッフの失敗する確率も高くなります。
成功したとしてもどれだけ大変であるかリーダーである院長先生も知ることができないため、
承認を細かくすることはできません。

そんな関わりの中で院長先生が意識するのは3Fです。

Focus = 焦点を絞る

院長先生が関与する場所を絞り、そのことに対しての意見を出してもらう。
または特定の範囲において業務を任せてみます。

Fix = 修正する

スタッフの行動や意見が違った場合には話し合いながら修正していきます。
話合いの中で今後の方向性を決めていきます。
実践してうまくいかなかった場合は修正をしていきます。

Feedback = 振り返る

具体的にどこが機能しなかったを振り返っていきます。
感情を入れず、怒らずに事実をあげて、その事実に対してどのように行動をしていくかを共に考えていきます。。

チームワークにおいては一人ではできないことをお互い補完し合って成果を出すことです。
自分の考えとは違う意見があるからこそより良いパフォーマンスになるのだと考えます。
同じようなプレーヤーばかり集めてしまった場合には、特定のことには強いですが、
他のことは非常に弱くなってしまいます。

能力は様々いるからこそ化学反応が起きるものです。

皆さんはベストチーム・オブ・ザ・イヤーという賞が国内にあるのはご存知でしょうか。
様々な部門で多くのチームが受賞しています。

過去に受賞したチームは下記のようなチームがあります。

・COGYプロジェクトチーム

20年以上にわたる研究の結果リハビリをサポートする世界唯一の足こぎ車いすを開発。

・体操男子団体チーム

リオデジャネイロオリンピックで3大会ぶりの金メダルを受賞。
予選で良くなかった部分を決勝で修正。
チャレンジし続ける姿勢で優勝を勝ち取る。

他にもポケモンGOや「君の名は。」チームも選出されています。

このベストチームは下記の4つの基準で決まっています。

【効果】【効率】【満足】【学習】

結果や効率だけにこだわるのではなくて、チームで行動をすることによって個々の満足度があがったり学習につながります。

結果や効率だけにこだわりチームとしての活動を失うと最終的には効率的でなくなるばかりか特定のスタッフ(例:チーフなど)に負荷がかかり、優秀な人材まで離れてしまいます。

ではこの4つの基準をクリアしていくためにはどうすればいいでしょうか。

大きくは3つあると考えています。

1.歯科医院の目標を共有

院長先生の多くはチームのリーダーであるのにも関わらずほとんどが目標を共有していないことが多いです。
例えば年間医業収入1億円という形で数値目標を持っており、スタッフに伝えている歯科医院は多いですが、どのようにたどり着くかプロセスに関しては共有されていない場合がほとんどです。
医業収入は「保険」+「自費」で構成されているのでどちらも上げていく、と言えば簡単ですがそうはうまくいきません。
保険点数を増やすのであれば治療の流れやアポイント内で提供できる治療内容に関して設計する必要がありますし、
自費を増やすのであればカウンセリングを行うだけでなく、トーク内容の検討や症例を見せ方なども検討していきます。
具体的な施策の絵をスタッフと共に描きながら進めていかなくてはいけません。
何キロ、どんな道のりを歩くかわからない山登りでは心の準備はできないですし、ハプニングが起きた時にチームは崩れます。
目標を共有し、その目標に対して正しく進めているのかを振り返っていくのです。

2.各個人が目標を理解し、医院の目標に対して行動できているかの確認

時にリーダーは後ろに全くついてきていないまま次から次へと進んでしまうこともあります。
リーダーである院長は立ち止まり、後ろを確認しなくてはいけません。
また人数が多くなってきたときには途中で各職種の状態を確認するチーフも必要になってきます。
そのチーフにメンバーである個々人がどんなことを考えていて、今後どうすればいいかを聞くのです。
決して一方的にチーフにアドバイスをしてはいけません。
スタッフのそれぞれが目標に対してどう思っているのかをヒアリングするのはもちろん、
目標を達成した暁にはどんなことがスタッフに返っていくのかを伝えるべきです。
目標があって全員で頑張ったのにも関わらず何も見返りがなければ次の目標に対してのモチベーションは著しく下がることでしょう。
医院が継続的成長を行うためにもスタッフが進んだ分だけ自分に返ってくるという認識を与え、
その見返りを必ず実現させることです。
この流れが定着できている歯科医院は非常にうまくいっています。

3.スタッフ同士の連携の強化

スタッフ同士が情報を共有できていないと他のスタッフのことに対してはどんどん無関心になっていきます。
知ってしまうと自分の仕事が増える可能性もあるため、触れにいくことは少なくなってしまいます。
そんな場合は話し合う場が必要です。
ミーティングを行っている医院でも一方的にリーダーやチーフが話し続けると溝が生まれます。
その溝は気づけばチーム分裂化につながります。

院長+幹部スタッフ一部 VS その他のスタッフ

この構造になってしまうとその他のスタッフは1~3年で辞め続けます。
大きな溝を超えて幹部スタッフになることはできないのと、
そもそも溝を超えるという意識もありません。
こうならないためにもミーティングにはグループワーク(3~4名程度)を取り入れながら、
医院がすべきことや改善すべきことを話し合っていくのです。
スタッフ同士、課題に感じていることは一致している場合もあります。
小さい事でもいいので意見を合わせながら互いに協議し、前に進むきっかけをつかめば歯科医院は変わっていきます。
小さい力も掛け算になると強くなっていきます。
その力を信じてみてください。
私のクライアントでは小さい力が自信をつけ、今では欠かせない大きな力になっています。

縦横の関わりで歯科医院は変わります。
できれば自動で動いてほしい、と思う気持ちもわかりますが、
まずは関わり、サポートしていく体制をつくってみてください。
その一歩が医院を成長させます。

投稿者プロフィール

萩原 直樹
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。
18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。
その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。
大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。
営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。
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