歯科医院におけるオペレーション戦略

業務効率化

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こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。
本日は歯科医院におけるオペレーション戦略においてお伝えしようと思います。

オペレーション戦略

そもそもオペレーション戦略とはなにか?
私もこの言葉を大学院でMBA取得の過程で学びました。

オペレーションというと医院の中で動きだけをイメージするかもしれませんが、動きだけのオペレーションではなく、ビジネスシステムの設計・マネジメントに関することを指します。

そのビジネスシステムとは、
在庫管理であれば、「配置」「仕入れ」
患者様対応であれば、「接客」「シフト」
治療技術であれば、「マニュアル化」「カリキュラム設計」
など幅広い話になります。

自分の医院を構築するものすべてはほとんどビジネスシステムになっており、
その内容をどう明確化して、把握・改善していくかが重要になってきます。

オペレーション戦略を見直すポイント

オペレーション戦略を見直す時に必要なのは何度も出てくる内容を精査していくことです。
年に1回ぐらいしか行わないような作業の正確性をあげていくのでなく、
毎日発生する業務の効率化を図ることが大切なのです。

オペレーションにて発生する問題は繰り返し実施することによって発生してきます。
問題を無視して、問題がありながらも繰り返し実施することで人は該当する業務に慣れてきてしまいます。
この小さな問題が後に大きな非効率につながってきます。

こんなところに在庫がある…
あの人しかこのやり方を知らない…
情報が共有されていない…

オペレーションは同じ作業になっているからこそその中で同じパフォーマンスを出せるかが大切です。

人が新しく入っても同じシフト人数で運営ができるか、
同じクオリティを担保して医療サービスを提供できるか、患者様の不満足につながらないか。

毎日繰り返している作業はとても多く、その繰り返ししている業務を5秒早くすることで毎日数十分単位の短縮が可能になります。

例えば私のクライアントでは掃除の時間がかかりすぎていたので場所ごとにどれぐらいのスピードで掃除が終わるかをタイムアタックとして時間を計測したことがあります。

その時間計測においても特定の人だけの時間で図るのではなく、新人からベテランまで幅広いスタッフの時間を図ってみるのです。

当たり前ですが、ベテランの方が結果はよかったです。
その理由としてはちょっとした業務短縮や改善を知らぬ間に行っているからです。
回数を重ねて業務を行うことで「これはこうした方がいいな」などの気づきが出てきます。

マニュアルにある程度の流れは記載してありますが、
ベテランのちょっとした気づきや日々の改善は言語化されていないものです。
そのような場合に各スタッフの掃除の時間を測り、違いは何なのかを検証してみるのです。

簡単ではありますが、非常に有効ではあります。
時間を早くしようとして雑になることも良くないですし、
丁寧にしようとして時間が遅くなりすぎることも良くないです。

適正な時間で終わり、かつ全員が一定の業務を進められることが医院の業務改善につながります。

業務改善においては時間がかかりすぎてしまっている、または毎回ミスが発生する業務に関して、
もう一度流れや内容を見直しして言語化することです。
そうすることによって具体的な改善点が把握できます。

言語化は必ずしも紙で書き残すということでなくてもよいです。
動画を撮影してYouTubeに限定公開でアップし、院内で共有するということもありです。

経営者にスタッフが行ってくれている細かな業務は見えにくいです。
その業務改善を把握するのはとても難しいです。

面談やミーティングを実施してその中で課題になっていることをピックアップし、
リスト化することが大きな業務効率改善につながってきます。

業務はまとめることで時間短縮が可能になる

滅菌業務を例に出してお伝えします。
歯科医院の中で運営している人数が少ないときには随時滅菌業務を行うよりも、
一定の時間にまとめて滅菌業務を行ったほうが有効です。

都度滅菌に戻る場合、滅菌業務自体は行われているため、蓄積されないのですが、
途中途中で業務を区切っていくため、一連で動くべき業務の何かがとまってしまいます。

一気に同じもの(ミラー、エキスカ、充填器、探針など)を洗っていくと時間は短縮できます。

また簡単な改善方法としては業務の事前準備をすることも重要です。
滅菌をする際も随時滅菌をするのではなく、事前に滅菌するものごとにトレーを用意しておいて、
バックヤードに戻ってきたらそのトレーごとに器具をいれます。

トレーにひとつの器具しか入っていなければ一気にまとめて滅菌ができます。

患者様に行ってもらう

患者様の行動自身もオペレーション改善には有効です。
既存患者様含めてネットで予約をとっていただくこともスタッフの時間を減少することにはなります。

もちろん電話での対応を大切にしたい等、医院方針がある場合にはそちらを続けた方がよいです。
逆に患者様対応満足度をあげるということであれば、予約をとる際のロープレ実施などもオペレーション戦略においての施策です。

現場レベルで見直す

現場レベルで見直すということも大切にします。
特に私達のコンサルティング業務では現場の状態を必ず見るようにしていきます。
スタッフの話を聞くだけでなく、実際に一緒に現場で作業を見たりするのです。
実際に見ると思わぬ発見があります。

手順は合っていると思うけど、そもそも作業をしているスペースが診療室から遠い
手際が良いけど順番が間違っている

業務を振り返るにはミーティングなどで時間をとめて作業を振り返ってみるとよいです。

歯科医院は女性スタッフが多く勤務されています。

スタッフの結婚や出産に応じて、定期的に組織体制は一時期であっても変わってしまいます。最近では男性がサポートするケースも増えてきておりますが、まだ少数です。

誰が行っても一定の質・量で対応できるシステムをつくることで安定した医院経営を目指しませんか。
医院のためにスタッフ、患者様に寄り添う経営するスタイルを確立することでスタッフ満足が生まれ、長期雇用につながり、信頼できるスタッフがいることで患者様満足度につながり、口コミや紹介が広がります。

歯科医院地域一番実践会は今だけでなく、未来を考える経営をサポートいたします。

投稿者プロフィール

萩原 直樹
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。
18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。
その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。
大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。
営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。
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