採用が出来る歯科医院と採用出来ない歯科医院のたった1つの違いとは

労務・人事評価・採用

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■歯科医院のつながり採用が採用力を決める時代

こんにちは、経営戦略研究所のコンサルタントの渡邊です。
本日は実際に最前線でつながり採用を実践している、
最新の考えや取組を共有したいと思います。

改めてですがつながり採用とは、スタッフの友人や知り合いを
紹介してもらい、採用をすることを言います。

他業界でもこの流れは進んでおり、
リファーラル(リファラル)採用と言います。

これだけ採用難の時代になりますと、
実際に働いてくれているスタッフの口コミによる
つながり採用が出来るかにかかっていると言っても過言ではありません。

そして、そのつながり採用が出来る医院かそうでないかの
たった1つの違いは、
「良好な人間関係」があるかどうかに集約されます。

なぜなら、
院長先生との関係性は働く人にとって無視できないものだからです。

もう少し説明致しますと、
スタッフが自分の知り合いを自分の医院に紹介しようと考える時には、
その人と院長先生との関係が上手くいくかどうかを必ず考えます。

試しに以下をチェックしてみてください。
□患者様の前でスタッフを怒ってしまう時がある
□スタッフとの仕事の指示以外での会話はほぼゼロ
□お給料などの支払いが遅れてしまっても、特に何も説明しない
□そういえば最近スタッフの名前を呼んだり、褒めたりしていない
□他のスタッフの前で別のスタッフの悪口を言ってしまう

これらに当てはまる数が多ければ多いほど、
スタッフが院長先生の医院に自分の知り合いを
紹介してくれる可能性は残念ながら
とても低くなってしまいます。

■逆に良好な人間関係は最大の魅力になります。

職場に求めることランキングで
常に上位に出てくるのが良好な人間関係です。
「今の人たちは」と考えがちですが、
実はこれは昔から変わっていません。

以前までのように採用がしやすかった時代は、
そこまで職場の人間関係構築に取り組まなくても
採用が出来ていたということだと思います。

しかし、そのような時代は終わってしまいました。
今では他の職場の人間関係がわかるような情報がすぐに手に入れることが出来るため、
人間関係が良好な職場を求めて人が動く時代となっています。

つまり、院長先生とスタッフとの人間関係を良好にすることが出来れば、
採用のための最大の魅力が医院に出来るということになります。

前職の会社は人材輩出企業と呼ばれ、採用力を強みに上場までした企業でしたが、
当時リーダーを行っていた時、マネジメントにおいて非常に重要なことを
上司から教わりました。

それは、
「メンバーと一緒にご飯も食べられないようなリーダーの話は誰も聞きたくない。」
ということです。

これが人の本質だと思います。

つまり、良好な人間関係を構築する上でコミュニケーションは必須ということです。

「人間関係を良くしようとスタッフに気を遣ったけど、
結果仲良しこよしのチームになってしまい、舐められて上手くいかなかった」

「自分はコミュニケーションが得意ではないから、上手くいかないと思う」

もしかしたら実際に取り組まれてみて、
このように感じられた方も多いのではないかと思います。

実際に偉そうに書いている私自身、
中学、高校といじめられた経験もあり、
実は大学生になるまで女性と長く話せない
というようなコミュニケーション下手でした。

私の場合は大学時代からコミュニケーションについて取組はじめ、
大量のコミュニケーション関連の本を読み始めました。
また、社会人になってからは、営業研修、リーダー研修を受ける機会に恵まれ、
8年半の期間毎日数十人の経営者や人事担当者と営業を繰り返し、
社内ではリーダーとして3人~30人規模のチームのリーダー経験を積んできました。

このように時間と労力とお金を費やした結果、
大学時代は60人規模のサークルの副幹事長を務め、
社会人時代はリーダーとして女性のメンバーを
全国MVPへと育てることが出来ましたし、
チームで表彰されたこともあります。

そして今では女性スタッフの皆さんと毎月120名以上と面談し、
院長先生から頂いた時間をオーバーしてしまう時があるほどの
人間関係構築のためのコミュニケーション力を身につける事が出来ました。

身についたというと無意識にやっていると思われるかもしれませんが、
実は、私は今でも考えながらコミュニケーションを取っています。

つまり、コミュニケーションは才能ではなく、コツやパターンを知り、
それを実践することで身につくものだと私は信じています。

簡単にではありますがコミュニケーション力をアップさせるポイントを
お伝えしたいと思います。

■コミュニケーション力をアップさせるポイント

コミュニケーション力をアップさせるポイントは3つあります。

1.会話をする上でのスキル、スタンスを知る
2.コミュニケーションが上手くいくパターンを知る
3.経験を積む

順番に説明致します。

1.会話をする上でのスキル、スタンスを知る

メラビアンの法則にあるように、実際に会話をする時の表情や言葉の選び方などは
非常に重要です。関連の本などもたくさん出ていますので、どのような本でも良いので
是非読んでみて頂くことをオススメ致します。

が、実際には長年の癖となってしまっているため、本を読んだだけでは
変わらないということがほとんどだと思います。

そこで、私の場合は自分が尊敬している人や、
良いなと感じた人をモデリングすることを今でも行っています。

その時に忘れがちな重要なポイントは、その人のスタンスまで理解するということです。
人と会話をする時にどのような気持ちで接しているか、なぜそのような表情や言葉の選び方をするのかということをしっかりと理解することで、自分のものになっていきます。

私の場合は誰か一人に絞らずに、良いと思った部分をたくさんの人から学んでいきます。

2.コミュニケーションが上手くいくパターンを知る

1対1なのか複数なのか、朝礼なのかMTGなのか、SNSなのかリアルなのか、
診療中なのかオフなのか、このようなシーン毎にコミュニケーションが上手くいくパターンがあります。

また、人のタイプ毎によってもうまくいく、いかないといったパターンがあります。
特に人のタイプ毎に関しては本がたくさん出ているので是非一度読んでみることを
オススメ致します。

3経験を積む

最後は上記で学んだことをとにかく実際にやって経験を積むということです。
これがもしかすると一番難しく感じる方が多いかもしれません。

この時の大切なスタンスは「関係性を良くする」と決めることです。
この気持ちを失ってしまうと経験を積むことは難しくなってしまいます。
私の場合はたくさんの良い仲間や同僚に恵まれ、
コミュニケーション力を身につけることが出来ました。

このようなコミュニケーション力の重要性は
歴史的にも証明されています。

全世界で800万部を突破したサピエンス全史を読んで頂くと、
更に理解が深まると思います。

この本は、人類がなぜこのような社会を作るようになったのかということを
歴史から紐解く本なのですが、その中に以下のような内容がありました。

「人類が他の種に比べてここまで進化をとげることが出来た一番の要因は
言語を扱う能力が発達していたからである。」

どういうことかと言いますと、
今の人類の祖先であるホモ・サピエンスより
単体で見ると力の強い種はいたようです。

しかしホモサピエンスは身体は小さくても、
言葉を巧みに操ることで、より大人数の集団を1つにまとめる力があり、
言葉によって情報共有をする力が長けていたために危険を
察知することも出来ました。

そのため、ホモサピエンスより力では勝っていた他の種に
打ち勝つことが出来て、今の人類の繁栄に繋がっている。

そしてこのことは、今の私たちの生活のベースとなっており、
今でも当たり前のように、コミュニケーションによって人を集めて
企業や医院という集団単位で物事に取り組むことに繋がっているようなのです。

つまり、歴史上から見ても、
人類というのはコミュニケーションを上手に扱い
集団を形成することで繁栄を手にしてきたのです。

もしこの歴史的に見ても繁栄をするために重要な役割を果たしてきた
コミュニケーション力が身につけられるとしたらどうでしょうか?

先ほどの3つのポイントを抑えて頂くだけで、
コミュニケーション力は飛躍的にあがっていきます。

1.会話をする上でのスキル、スタンスを知る
2.コミュニケーションが上手くいくパターンを知る
3.経験を積む

マネジメントへの苦手意識を克服し、
信頼関係を構築することで院長先生のストレスは激減します。

また、スタッフとの良好な関係を築くことで、
採用に対する不安の軽減や、
働く上での満足感や安心感を感じてほしいと願っています。

■院長先生のコミュニケーション力があがることで得られる成果

院長先生のコミュニケーション力がアップすると
スタッフと信頼関係が築きやすくなります。
すると、先生の医院が良いということを
周りに伝えてくれるようになります。

以前、沖縄から東京へ引っ越してきた衛生士さんが、
私の東京のクライアントさんの医院に
応募してきてくれたことがありました。

「なぜ応募してくれたの?」と聞くと
「数年前地元の友達がこちらの医院で3ヵ月くらい働いていたようで、
その時にとても良くしてもらったので、
東京ならこの医院がいいよと言われたので」とのことでした。

これで、超採用難の歯科衛生士が1名採用できるのです。

また、ある医院さんでは「採用が厳しいので助けてほしい。」
と私と院長先生からスタッフの皆さんに応援を要請しました。

その2週間後には3名(歯科助手2名,歯科衛生士1名)の方が、
スタッフの口コミがきっかけで採用出来たのです。

これほど、スタッフとの信頼関係を構築する
パワーは強力です。

本日皆さんにお伝えしたいのは、
この信頼関係を構築するマネジメント力は
誰でも身につけられる可能性があるということです。
更に、先生の一生の財産になります。

なぜならば、このことに気づいて一歩踏み出す
先生は非常に少ないからです。

院長先生が形成をする時に初めは出来なかったように、
スタッフとの信頼関係を構築するような会話や関わり方も最初からは出来ません。
また独学の場合、間違えて覚えて癖になってしまうか、
習得までに凄い時間がかかります。

先輩の見様見真似でたくさんの形成を行い、
その度に指摘を受けながら身につけていったように、
コミュニケーション力をアップする方法もそれと一緒なのです。

もし、診療で忙しくそのような時間を取ることが出来ない、
周りにこのような相談を出来る人がいない、
どのような本を読んだら良いかわからないという先生には
2日間の院長マネジメント力徹底強化セミナーへの参加がオススメです。
こちらのセミナーは以下のような内容となります。
・2日間、40名限定の少数制
・ロープレ中心で実際に面談などの経験が積める
・講師の3人の月の面談数をあわせると300名を超える現場経験
・コンサルタントによるアドバイスなどのサポート
・歯科医院におけるシーン毎のコミュニケーションの気をつけるべきポイント
・1対1のスタッフのソーシャルタイプ毎の気をつけるべきポイント
・スタッフ数が増えてきた時のコミュニケーションのポイント
・コンサルタントが現場で行っている最新のマネジメント手法
・マネジメントに役立つ㊙資料

実践会がこのようなセミナーを開催する背景は、それほど院長先生と
スタッフの皆さんのコミュニケーションが時代的に重要になってきているからです。

■信頼関係の土台が出来てからがスタートライン

このようにコミュニケーション力を身につけ、
信頼関係を構築することで口コミによる採用が
実現するスタートラインに初めて立つことが出来ます。

しかし、そのような状態であったとしても
「紹介をしてください」と言うだけでは難しいです。

それはスタッフが知り合いを紹介する時をイメージして
その時に感じる不安を考えて頂ければ分かります。

それは、「万が一紹介した人が合わずに
辞めてしまったらどうしよう」ということです。

紹介につなげる流れには実はポイントがあるのです。
これは実際に実践会でも行っており、成果実証済みです。
それは以下のような流れです。

1.医院の魅力などをFacebookやインスタグラム、HPで拡散していく。
2.スタッフが友人と会う機会があったらひたすら仕事の悩みを聞いてあげる。
3.楽しいイベントやお食事の機会を医院で準備しておいて、「来てみる?」と誘う。
4.興味を持っているように感じたら、「院長やチーフに話を聞いてみる?」と伝える
5.院長先生や幹部の方が話をして、医院の取組に関して伝え、厳しいことも最初に伝える。
6.本人自身が決断する。

この最後の本人が決断をするということが一番のポイントです。

そうすれば万が一その方が辞めてしまったとしても、
紹介ですすめられたから入ったではなくて、
本人が決断して入ったという形になっているので
スタッフと友人の関係性がこじれる危険性を下げることが出来るのです。

これからの時代、採用が医院の将来を決めるといっても過言ではありません。

私たちコンサルタントは医院さんの状況を見ながら、
スタッフ1人1人と真剣に面談をし、
その都度必要な取組を”成功する型”の中から
医院の状況にあわせてカスタマイズしていきます。

そして、この成功する型はクライアントさんとの
協働によってどんどんブラッシュアップしていきます。

院長先生が望む歯科医院を実現するためにというスタンスで、
今後もたくさんの”成功する型”を共に生み出し、
協働して頂けるクライアントさんの未来を一緒に切り開いていきたいと思います。

それでは、長くなってしまいましたが、
皆さんの可能性が拡がっていくことを願っています!

投稿者プロフィール

渡邉 健二
渡邉 健二
早稲田大学卒業後、大手求人広告会社に新卒入社。
8年間の在籍中に2000社を超えるクライアントを担当。採用のノウハウを学ぶ。
社内ではセールスとマネジメントの異なる分野でMVPを受賞。また、育成したメンバーから全社MVPを輩出。人の強みを活かす育成・プロジェクト運営を軸に、成果を出している。
プロフィール紹介

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