歯科医院におけるサービスマネジメント

歯科医院におけるサービスマネジメント 成功哲学・成功法則

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こんにちは!歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。

歯科の場合は患者様に対するスタッフの対応がその後の継続通院やリコールになるかを左右します。今回は歯科医院における「サービスマネジメント」に関して書いていきたいと思います。

歯科医院におけるサービスとは

そもそもサービスとは何を指すものなのでしょうか?

歯科医院におけるサービスとは、自分の口腔内状態が優れない、または悪くなってしまった患者様が、歯科医師および歯科医療器具による診察や治療を受けることで健康を取り戻すことです。

あらゆるビジネスは 有形であるモノと無形であるサービスの掛け合わせ です。

歯科医院でいえば補綴物が有形であり、治療技術が無形となります。
カウンセリング時にも患者様にお渡しする資料が有形で、患者様の気持ちを汲み取るヒアリング力、提案力は無形のものとなります。

日本は「おもてなし」で海外旅行客から絶賛されています。
私が大学院で色々な資料を拝見する中で学びましたが日本人は「おもてなし」に対して世界で最も目の肥えた顧客であるともいえます。

約7万軒存在する歯科業界においてはサービス競争は熾烈であり、医院が成長する中ではこのサービスに対して向き合い考えていくことが求められてきます。逆にサービスをおざなりにしてしまうと簡単に患者様は他に移ってしまいます。歯科業界においては選択肢は無数にあるのです。

サービスとは

サービスの特徴は4つです。
それぞれにおいて考えるべきことがあります。

【無形性】体験しないとわからないもの。

【同時性】サービス提供とサービス利用がその場で行われる。別々で提供されることがない。

【異質性】いつ、どこで、誰が、誰に提供するかによってサービスの内容が変わってしまう可能性がある。

【消滅性】提供されるとなくなってしまう。蓄えておけない。

上記の4つのサービスを前提として理解しておき、歯科医院でひとつひとつ形にしていきます。

無形性に関して…

患者様に対して自分の医院の利点を伝える工夫が必要です。
わかりやすいパンフレットなどのツールやカウンセリングスライドを見直すとよいです。
割と書いてある内容が専門的になっており、患者様から理解しにくい場合が多いです。数ある歯科医院の中でどのような違いがあるかを明確にし、その違いが患者様にとって必要な点であることが重要です。

自分の医院でどのような治療、対応があるか、患者様には伝えられていますか。またそのポイントは他医院との差別化ができるようなものですか。

ホームページ内容、カウンセリング時など、患者様が医院との接点を持つ場面でしっかりと伝えていく必要があります。

同時性に関して…

患者様とのコミュニケーションが発生する場面にてサービスは提供されます。
特に第一印象はとても重要です。医院が提供するサービスを客観的に見直す必要があります。

自分達がとっている対応は正しいのか
患者様からみて心地のよいものになっているのか
※特に急患対応などはどのように対応しているか

受付対応、カウンセリング、治療説明、予後の注意点共有など

どんなシーンでサービスが行われているかを確認していきます。
そしてサービス提供シーンで顧客がどのようなニーズを持っているかを考えておくことも必須です。

痛いからすぐに診てほしい
しっかりと自分の話を聞いてほしい
過去のトラウマがあり、歯科医院になるべく行きたくない

など相手を知ることが重要です。
どのコミュニケーションシーンで患者様との期待値のずれが発生しやすいか考えてみてください。大体特定の患者様からクレームをいただくシーン、お喜びの声をいただけるシーンは同じはずです。

異質性に関して…

どんなにマニュアルを整備していたとしても人によって表現の仕方が異なります。

すると、手順をしっかりと決めていた内容も気づいた時には属人化していることもあります。特に職種に1人しかスタッフがいない場合などはそのスタッフ次第で質が左右されてしまいます。

ロープレ大会を設けてみる、説明場面を動画で撮影してみて検証してみるなど、自分達の行動基準をつくっていきます。歯科医院のスタッフ行動基準がそろい、行動の質があがってくるとご来院される患者様の質があがってきます。変動させないためのポイントは院長またはチーフ自らで行動基準チェックをする機会をもつこと、その基準を具体的にどう改善していけばよいかを定義することです。

消滅性に関して…

需要に見合った供給水準が求められます。

スタッフの入れ替わりで一定の基準レベルの治療や説明が提供できないのであれば患者様の満足度は下がってしまいます。女性スタッフが多い歯科医院では結婚や出産による入れ替えは容易に想定ができます。
将来そのようなことが合っても大丈夫なように常に第二、第三の育成枠をつくっておくのです。いなくなってから行動をしても、教える人がいないなど施策が後手に回ってしまいます。医院運営におけるコア部分に関しては一人にすべてを任せるのではなく、予備でサポート・フォローできるスタッフを育成する必要があります。

あなたの歯科医院では上記のようなことを意識していますか?

特に成長する医院であればあるほど、上記のようなサービスマネジメントの特徴をつかんだ考え方、運営方法を理解しておくべきです。

患者様が満足するのは「期待」に対して「与えられた経験」が上回ったときです。
また患者様満足は、患者様の主観的な判断で決まります。

自分の医院が考えている患者様満足と、患者様が考えている満足もカウンセリングなどを通じて把握しながら、地域で優位になれるポイントを探していってください。

まずは一つ地域で負けないストロングポイントを見出していきましょう。

投稿者プロフィール

萩原 直樹
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。
18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。
その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。
大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。
営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。
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