MBAがコンサルであまり役に立たないなと思う場面
2015.03.13
こんにちは!
経営戦略研究所株式会社の萩原直樹です。
MBAでは様々なケースメソッドを元に大きな学びを得ます。
今まで学んだことのないケースを前にワクワクする好奇心があります。
ただしその一方で戦略の基礎となるフレームワークが当てはまらない場合もあります。
代表的なものとしてPPM(Product Portfolio Management)分析があります。
PPM分析はボストン・コンサルティング・グループが開発した事業管理の手法です。
自社の行っている製品または事業を、市場の成長率と相対的なマーケットシェアから 「スター」、「金のなる木」、「問題児」、「負け犬」の4つのポジションに分類し、それぞれに見合った事業展開を検討するものです。
この分析では市場成長率、市場占有率という4つの象限に分類し、トップ企業との比較によるシェアを見ていきます。
大手企業において業務執行の決定権がある方であればここで学んだ手法を元に自社の商品やサービスを戦略的に配置するかを考えられますが、中小企業においてはシェアを考える前にひとつでも多くの商品を売ることが先決となります。
歯科医院コンサルティングにおいても同様です。
他の医院を気にして差別化をするよりもまずは自分の医院のアピールやオペレーションを改善していきます。
MBAは物事に対して一辺からではなく様々な点から見ていくという点ではとても有効です。ただしその知識が全て活用されることはありません。元々そういう学びの場だとも考えています。
MBAで教えてくれる内容はあくまでもインプットであり、アウトプットを現場でしていかなければなりません。
インプットばかりを積み重ねてしまうと頭でっかちになってしまって、行動する前に熟考を重ねて結局は動かないようになってしまいます。すると経験を積み重ねることができないので頭では理解しても体験したことがない状態になるのです。
どのようなことも実践をしてこそ、クライアントや患者様の反応がわかるようになります。そのためには思いついたアイディアであっても実践してみることですね。
MBAで学んだ方法やケースで考えるのではなく、知識として把握をしておき、大きなビジネスを行う際には多角的なアドバイスができると考えています。
歯科業界は強者がより強くなり、弱者はより弱くなっていくと感じます。
しっかりと対策をしている歯科医院は年間医業収入1億円は当たり前。
年間3~4億円も不思議ではなくなってきました。
今後M&Aが加速する歯科医院経営でもいつか使える知識があれば良いなと祈っています(笑)。
萩原 直樹
前職の大手求人広告会社在籍中は営業としてグループMVP、チーフとして全社MVPを受賞。18ヶ月連続売上・新規数字目標達成記録を持つ。その後、採用コンサルティング会社に6年間、勤務。大手小売業を担当、組織の仕組化を提案。営業で鍛えた行動力と採用コンサルで鍛えた論理的思考力で成果を出している。