どんな人が医療経営コンサルタントに向いているか? その真実
2018.03.12
医療経営のコンサルティングには様々なスキル、能力が必要です。しかし、専門的な知識やスキルはがんばれば身につきます。今回はそのようなスキル系以外で大切なことをお伝えしようと思います。ズバリ言うと、医療経営コンサルタントに向いている人は次の2点を持っていることです。
- 観察することが好きなこと
- 移動するのが特に苦にならないこと
1つずつご説明します。
まず1つめ。基本、医療経営のコンサルタントは現場に行くことが多いです。場合によっては、現場に出なくてもいいときがありますが、それは今後の方向性とか、マーケティングに関してとか、患者さんやスタッフが直接関わらなくても大丈夫なときくらいしかありません。
医療の現場では専門的な処置・治療が行われていますが、対患者さん、対同僚スタッフ間、対上司・部下など、ほぼ100%が人と人との関わり合いです。
そのため、状況を把握するためにある程度の観察眼が必要です。これもスキルですが、そのスキルを上げるためには観察することが好きであることが必要です(少なくとも苦にならない)。院外の様子を見るときも必要です(院前はどんな人が歩いているのかとか、自転車ががここに止まっていて邪魔になっているなとか)。
次に2つめ。医療経営のコンサルティング先は、地方であることが多いです。東京都内よりも人口が少ない地方の医療機関が「がんばろう」という気概を持っているように感じます。人口が少ない分、競争が激しいためかもしれません(実はこのことはあまり気付いていない医院が多く、少しがんばれば頭抜けることが可能です)。
さて、地方に行くということは移動が多いということです。けっこうな距離や時間をかけて移動することは日常茶飯事です。したがって、乗り物が好きだとか、移動があまり苦にならず平気でないと勤まりません(もちろん、うまく訪問スケジュールを組めば問題ありませんが、数時間程度の移動はよくあります)。
また移動が連続するということは外泊が増えます。1年のうち3分の2近くをホテルに泊まっている人もいます。そして必然的に持ち物も多くなるわけで、薄っぺらいカバンではなく、キャリーバッグを持つことになります。
こういう生活が少なくとも苦にならない人が医療経営コンサルタントに向いていると言えるでしょう。あまり目を向けられない事実ですが、大切な資質だと思います。
五島 光
元関西の進学塾の先生で中学受験・高校受験生を指導。わかりやすい授業で人気を博す。コンサルティングでは、スタッフ数名から数十名のところまで個性的で幅広い歯科医院とじっくり向き合う。クライアント数は社内一。マーケティング、マネジメント、TC育成など仕組みづくりに粘り強く取り組むのが得意。「勉強好き」も社内一で、現在、社会人大学院で経営学を学んでいる。第1期から歯科医院スーパーTC育成塾メイン講師を務める。