大阪から横浜へ通勤? 遠距離勤務が可能な働き方とは?
2021.09.29
この仕事を辞めようと決めたことがあります。たしか2013年あたり。結婚を機に横浜から大阪に住民票を移したのですが(相手が大阪在住で関西を中心に活動していた人だったため)、ほぼ同時に京都の大学院にも通うようになり、仕事との両立が厳しくなってきたからです。
歯科医院の経営コンサルティングというのは全国を対象にしているので、もともと移動が多い仕事です。この頃には5年以上経験していたし、仕事も家庭も学問もなんとかなるだろうと甘く考えていたのでした。
しかしやってみると、全国を駆け巡りながら週末は大阪に戻りさらに大学院の課題をこなすというのは相当厳しく、(悟られようにしていましたが)仕事に影響が出るようになっていきます。しばらく悩んで「これはムリだなあ。辞めるしかないか」という結論に達しました。
当社には上司と月1回面談をする機会があります。そこで話を切り出しました。話をしている時点では「ワガママだが両立ができないので仕方ない」という気持ちでいたのですが、上司はさらっと「それなら週休3日にしてみては?」というアイデアを提示してくれました。
最近では、選択的週休3日制の話題がニュースに出ることがあります。2021年の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」でも言及されていました。しかし、2013年当時ではほぼ議論されていなかったと思います。私も会社に属している以上は週5勤務と思い込んでいたので、そのような考えはまったく持っていませんでした。とてもいい申し出だったので、その場で「週休3日」が決まりました
さて、当時の私のスケジュールを少し紹介します。土・日は以前から休みを取っていましたが、月曜を休みに追加することにしました。土曜は終日授業、日曜は休みと家庭の行事や大学院の課題をこなし、月曜も夜に授業。そして、火曜~金曜にコンサルティングで全国を回りました。月曜以外の平日でクライアント先に行かない場合は横浜に事務所に出向いて、雑務を行います。
なお、月曜を追加の休みにしていますが、会社の行事がない限り、スケジュールは自分たちで決めるので、月曜にコンサルティングが入ると別の日を休みにあてています。おそらく、一般的な選択的週休3日制よりも当社のほうが自由度は高いです。
その後、家庭の事情などで週休3日制を選ぶ他のコンサルタントや家族みんなで関東を離れようという人も現れて、柔軟が働き方を世間に先駆けて実現しています。
仕事を選ぶ基準として、やりがいのある仕事ができるということは重要ですが、仕事以外の目標を実現できる態勢が整っていて自分らしい働き方ができるということも大切です。
これを読んでいる方にはぜひしっかり考えていただいて、ぜひ当社の門を叩いてほしいと思います。
五島 光
元関西の進学塾の先生で中学受験・高校受験生を指導。わかりやすい授業で人気を博す。コンサルティングでは、スタッフ数名から数十名のところまで個性的で幅広い歯科医院とじっくり向き合う。クライアント数は社内一。マーケティング、マネジメント、TC育成など仕組みづくりに粘り強く取り組むのが得意。「勉強好き」も社内一で、現在、社会人大学院で経営学を学んでいる。第1期から歯科医院スーパーTC育成塾メイン講師を務める。