中小企業診断士になることがどれだけ大変か 2
2015.01.10
私は中小企業診断士の資格を取得したことで経営コンサルタントになることが出来ました。
というより経営コンサルタントになるために中小企業診断士の資格を取得したのです。
中小企業診断士の資格取得には「取り方」と「考え方」の両輪が必要です。
中小企業診断士の試験各科目をどのように合格していくのかという「取り方」と、
中小企業診断士の資格をどんな目的のために取得するのかという「考え方」です。
中小企業診断士になって何をするのかを考えていくことが重要なのです。
中小企業診断士の資格取得そのものが目的だと勉強中にやってくる高いハードルを越えることができません。
私の場合の中小企業診断士の資格取得は「経営コンサルタントになるため」というものでした。
そのための「考え方」としては、
・経営コンサルタントになるためには何が必要だろう
・経営コンサルタントになる人は、どんな要件を兼ね備えているのだろう
・経営コンサルティング会社は、経営コンサルタントに何を求めているのだろう
経営コンサルタントになるために、これらのことを考えました。
①経営コンサルタントになるためには何が必要だろう
⇒ビジネス知識、ビジネススキル両面の高いレベル
②経営コンサルタントになる人は、どんな要件を兼ね備えているのだろう
⇒高いビジネススキルに加えて問題解決能力や高い人間性
③経営コンサルティング会社は、経営コンサルタントに何を求めているのだろう
⇒ビジネススキル、問題解決能力や人間性と同時に「何をやりとげたか」という実績や成果
この3項目がまずは必要ではないかと考えたのです。
中小企業診断士の資格は①のビジネス知識の部分に相当するでしょう。
この①を経営コンサルタントの国家資格レベルに兼ね備えた上で②や③を身につけていくことが重要なのです。
当然、②と③は現在、就業をしている自分の仕事で達成するということです。
それを形にしていくことが経営コンサルタントになるロードマップです。
多くの人は①の中小企業診断士の資格取得をすれば経営コンサルタントになれると思っているかもしれません。
しかしそこは単なるスタートなのです。
しかし単なるスタートでも、その一歩を踏み出すことが大切です。
そうすれば着実に経営コンサルタントに近づいていくからです。
ほとんどの人は中小企業診断士の資格取得というスタートをゴールと思い、なおかつそのゴールにたどり着かないのです。
そこで次に必要となるのが「取り方」です。
中小企業診断士の資格取得の原則は、1次試験・2次試験のストレート合格です。
1次合格の有効期限が2年間と限定されている中で取得をするには徹底集中して一気に合格をすることです。
科目合格に必要な勉強時間はざっと1000時間です。
1年間の勉強期間なら1日に3時間の確保です。
私は当時、朝7時から夜10時までの就業をしていました。
往復2時間の通勤時間を除くと7時間で睡眠、生活と3時間の勉強時間を作り出しました。
お風呂に入りながらテキストを読む
睡眠中も企業法務をテープで聞きながら覚える
通勤中も社会情勢、広告、看板、店舗を観察して改善案やマーケティング案を考えてみる
また、この3時間をスキマ時間、まとまった時間などのように峻別していくことも重要です。
企業経営論など暗記中心科目・・・スキマ時間に勉強
財務・ファイナンスなど理解と計算や分析が必要な科目・・・まとまった時間
加えて財務・ファイナンス関連科目は毎日やることで財務センスを磨くことも必要です。
あとは自分自身の生活やライフスタイルを自己管理、セルフ・マネジメントするのです。
自分自身をマネジメント出来なければ、診断企業のマネジメント提案は出来ません。
中小企業診断士の資格取得のロードマップそのものが、企業経営改善のための経営コンサルティングのソリューションなのです。
現在、私のコンサルティング先では年間医業収入8000万円から3億、5億、8億はもとより、13億、15億そして20億へのコンサルティング依頼も頂きコンサルティングのキャンセル待ちを頂いている状況です。
コンサルティング先医院様がこのような成果を出しているのは、その医療法人の経営者、また従業員のみなさんの日頃の取り組みがあってのことなのですが、このアドバイスを自身を持って出来るのは中小企業診断士の勉強をした経験と勉強による専門知識の習得があることは間違いありません。
次回は中小企業診断士の資格が実際の経営コンサルティングで役に立つ場面をご紹介していきましょう。
横山 光孝
弊社唯一の中小企業診断士資格保有者。前職で飲食専門経営コンサルティングを経験。8年間に渡り、競争激しい飲食業界の300企業以上の業績アップで培った経験を基に岩渕メゾットを効果的に展開中。二人の子持ちで豊富な人生経験は社内一。