塾講師時代の経験がどのようなときに役に立っているか?
2015.07.10
どのような職業・仕事であれ、(本気でやれば)活かされない経験はありません。教育業界にいた頃は「授業」をすることと「それ以外の雑務」がほぼ半分ずつでした。意外と授業以外の業務が多いのです。いちおう、メインは授業です。その経験で今も主に役立っているのは次の3つです。
・繰り返し同じことを伝える(くどいくらい)。
・こちらの意図を相手が理解できるまであきらめない。
・伝えることを絞る。
ということは徹底されたので、それはいまの経営コンサルティングでも活かされていると思います。たくさん伝えることも大事ですが、やはり絞って伝えて、それを確実に実行してもらえるクライアントの方が伸びます(もちろん、たくさん伝えてたくさん実行してもらえるのがベストです)。
他にも役立ってることがあります。まず、人前で何か話すことはそれほど抵抗がなくなったことです。突然話すようにふられても(話す内容は別として)、とにかく何か話せるようにはなりました。
次に、何か伝える手法を工夫することです。当時、教科書だけで進むことはなかった(教科書をそのまま使うのはNGとされていました)ので、補助教材を作ったり、テストを作ったり、工夫を凝らしていました。タブレット的なものやパソコンとプロジェクタを使った授業も先進的に行いました(ちょうどそういう器材が導入されつつあった頃でした)。
また、何か工夫するときはネタがないとできませんから、ネタ探しをします。ネット上を探してみたり、本を読んだり、勉強する習慣は同時に身につきました。継続的に学べることは、コンサルタントにとって必須の能力です。
五島 光
元関西の進学塾の先生で中学受験・高校受験生を指導。わかりやすい授業で人気を博す。コンサルティングでは、スタッフ数名から数十名のところまで個性的で幅広い歯科医院とじっくり向き合う。クライアント数は社内一。マーケティング、マネジメント、TC育成など仕組みづくりに粘り強く取り組むのが得意。「勉強好き」も社内一で、現在、社会人大学院で経営学を学んでいる。第1期から歯科医院スーパーTC育成塾メイン講師を務める。