大企業で結果を出している人があえて転職する理由が見えない
2017.03.03
こんにちは、経営戦略研究所の医療経営コンサルタントの渡邊です。
・大企業から中小企業へ転職する人とはどのように決断するのか?
・どのようなポイントを考えたのか?
というテーマで書いてみたいと思います。
さて、大企業で働く皆さんにお聞きします。
中小企業に比べて大企業で働く魅力とは何でしょうか?
安定している
待遇が充実している
大きな仕事が出来る
一緒に働く仲間がたくさんいる
社会的に大きな役割を果たせる
様々なキャリアを築ける
社会的な信頼を得ることが出来る。
このようなことがあると思います。
もちろんこれだけではないですが、
これらが大企業を選ぶ魅力ではないでしょうか?
次に、あなたは今何歳でしょうか?
20代~30代の方にお聞きします。
“今の会社を心から好きと言えますでしょうか?”
“今の会社の理念は心から信じられるものでしょうか?”
“今の仕事は自分が心からやりたい仕事でしょうか?”
“自分の成長は実感できる環境でしょうか?”
大企業からの転職を考える時には、上記のような質問に
はっきり答えられるかどうかが非常に重要だと思います。
正直言って、中小企業が上であげたような大企業のメリットに勝つ
ということはないかと思います。
しかし、それでも中小企業に転職をする人がいるのはなぜでしょうか?
それは自分の1度しかない人生、「誰と何をやりたいか」ということを見つけた
もう少し具体的にどういうことか、私の経験をお話します。
私は2015年の10月に転職をしましたが、2007年に社会人デビューをしてから、
8年半の期間で1回も転職を考えていませんでした。前職の仕事はとても好きでしたし、
一緒に働く同僚にも恵まれ、やりがいも感じていました。
事業の社会的な意義も実感できていましたし、全体会議などで社長が話すビジョン、
方向性を聞いた時には必ず自分の言葉で全体メッセージを送っていました。
さらに毎朝、自分たちは何のためにやっているのか、
今日1日の仕事がどう社会に役立っていくのか、頑張ることはなぜ必要か、
そんなことを毎朝1分~3分程度話していました。
朝から長い、重たいと、週2回に減らされたこともありました。
それぐらい思いを込めてやっていたのです。
しかし、尊敬している先輩との再会に大きな気づきを得たのです。
「今はクライアントの人生に関わる仕事をしている。たくさんの感謝を実感できるんだよ」
「クライアントの成果を第一に考えられる仕組みがあるんだよ」
こう語る先輩の顔が自分より凄く輝いて見えました。
「何でこんなに輝いて見えるのだろう?」そう思いました。
当時の私は、人が必要な企業と、仕事を探している求職者をつなぐ求人広告の営業をしていました。
人が採用された時は感謝され、自分が作った原稿で入社した人から感謝されたこともありました。
しかし、先輩の輝いた表情は、「もっと感謝される環境があるよ」ということを教えてくれたのです。
具体的にはこのようなことです。
・担当クライアントは15社程度
(コンサルティングのクオリティを保つため、前職ではチーフをやりながら300社あった時もありました。)
・既存クライアントの近くの医院の依頼はお断りしている。(クライアントの利益につながらないため)
・上場はしない(クライアントの成果に集中出来なくなるため)
・経営コンサルタントの仕事内容(経営者とそこで働く方が抱える全ての問題を解決していく。求人はもちろん、育成など採用した後に関われる)
・月に1回程度訪問する現場に深く関わるコンサルティングスタイル(深いつながりを持って、仕事をしていく)
・圧倒的な力が身につく(確率されたコンサル手法を学ぶことが出来る。)
「もっと人の役に立っていることが実感できる仕事を自分の一生の仕事にしたい。
そのためにも人の役に立つための力を身につけることが出来る環境を35歳までに手に入れたい。」
そう思っていた自分にとって知れば知るほど断る理由はどんどんなくなっていきました。
先輩からは1年間くらいずっと誘って頂きました。
最後の悩みは大企業であるかどうかということだけでした。
しかし、この先大企業で自分がしたい仕事が出来るかどうかはわかりませんでした。
実際に、活躍していた上司を見ていても半年毎の人事異動の度に
自分のチャレンジしたい部署にいけるかどうかという保証は一切ありませんでした。
であれば、自分がチャレンジしたいことに自分の時間と力を注げる環境に転職をする。
という決断に至ったのです。
自分が心からやりたい仕事に出会えたことはラッキーだったと思います。
今の大企業で心から楽しめているなら転職の必要はないと思います。
しかし、何も考えずに企業に身を委ねることほど怖いものはないと思います。
自分の一度しかない人生において“自分の一生の仕事を何にするか”ということを考える時間を持ち、
それはどうやったら掴めるのかということを考えてみてはいかがでしょうか?