いくつかの国に駐在した経験は医療経営コンサルタントの仕事にどのように活きるか?
2018.04.16
皆様、こんにちは。
経営戦略研究所コンサルタントの染谷です。
今回は短期間ではありますが、アジア3か国に駐在した経験が医療経営コンサルタントにどのように役立っているか、ということをお伝えしたいと思います。
正直、とても難しいお題ですが、すべての経験を学びにする、がモットーなので、その学びをお伝えしたいとおもいます。
企業というのは「ヒト」がいて初めて成り立ちます。
私はアジアでの赴任で、心からその大切さを感じました。
私が赴任した国以外でも、アジア諸国の離職率の高さは指摘されていますが、
せっかく採用しても1週間後にはいない、そもそも初日に来ない、は普通にありました。
そうなると、これまで頑張ってくれたメンバーの士気も下がりますし、さらなる離職につながるのです。
実際に医療系経営コンサルティングを行っている中でも同様のことを感じるときがあります。
医療現場でも、ちょっとした発言、人間関係、そもそも医療は私には向いていないかもといったことで、すぐに退職するケースもあります。
それは日本もアジアもあまり変わらないな…と。
売上アップ、新商品開発以外に、私が赴任した理由の一つに、従業員の定着もありました。
元々、前々職で、中国企業の買収を経験していて、ある程度の仮説はありましたが、
・やりがい(=成長することで、仕事が楽しくなる)
・ミスを起こさない(=怒られない)
やはり、この二つだと思っています。これは今も変わっていません。
大事なのは一つ目ですが、その前に「ミスを起こさない」が重要です。
私が赴任して徹底したのは、ミスの「発生原因」と「流出原因」の洗い出しでした。
そもそもなんで発生したのか?
発生したミスが、なぜ外部に流出したのか?
とにかくこの洗い出しを徹底しました。
ミスや問題は「原因」さえしっかりとわかれば、対策できるはずなのです。
その「原因」をすっとばして、いきなり対策を立てようとするので、ミスが改善されないのです。
ミスが起きにくい体制を作ったら、ようやく成長へのフォーカスです。
ここからは弊社での話になりますが、
成長という意味で、経営戦略研究所は、自分の成長ももちろんそうですが、
仲間の成長にコミットしている人が多いように感じます。
それは弊社に入社してからずっと感じていました。
入社してすぐに膨大なカリキュラムの中に放りこまれます。
それは、クライアントの成果を最大限に高める、ということが一番大きいのかもしれませんが、
私が考える理由の一つに、会社として、仲間のキャリアのことを考えてくれているからだと思っています。
弊社のコンサルタントは100%が他の業界で経験をし、一定の成果を上げていた者ばかりです。
この仲間が、仮に退職するとなると、その退職者の退職理由の多くは「ご自身のキャリアのこと」になるからだと思います。
「自分にはこの業界では成果を上げることはできないかもしれない。」「この会社では自分はもう成長できないかもしれない。」
しかし、これらの言葉は、誰に発するものでもなく、自分に向けた発言なんです。
なるべく、この自分に向けた言葉を発せさせない知識を培う。
そのために、カリキュラムだけでなく、実際に医療現場に現場研修という形で1スタッフとして働きます。
もちろん「自分の成長」、「成果が出る」というのは楽しいものです。
それがなければ仕事はほんとにつまらないものになります。
お給料をもらっている従業員はこれでいいんです。
しかしながら、他人の成長、成果が楽しいと感じなければならないポジションになる時があるんです。それは、管理職以上、経営者まで。
退職者が相次ぐアジアの国々。
私は、そういった環境で働く仲間の成長に焦点をあてて、組織作りを行いました。
すべてがうまくいったか、というとそうではありませんでしたが、それを構築することができた部署では、結果としてその後の業績が伸び、育った社員が後輩をしっかりと教育しながら、今も勤務してくれていると聞いています。
その「他人の成長を面白いと気づく」ということこそ、組織作りの根幹なんじゃないか、ということを身をもって体感しました。
経営戦略研究所には「誰とともに仕事するか」がとてもあふれているような気がします。だからこそ、仲間の成長に多分の時間とお金を割いてくれます。
メンバーの成長をみんなが担う組織です。これは前述しましたが、本来は管理職以上が持っておくべきマインドなのです。
それをみんなが担っている。これは本当にすごいことだと思います。
しかし、ここまで至るには相当な覚悟が必要だったんだろうなと感じます。
理由は、業種がコンサルティングであり、かつ中途採用だからです。すぐに現場に出てくれた方が会社にとってはもちろんありがたい。
でも、それでは「これまでの経験がうまく活かせない」「俺には成果が出せないんじゃないか」につながるのです。
仲間の成長にコミットする文化をつくるために、
弊社にはそれに則ったシステムや、人事評価システムが備わっています。
経営戦略研究所という会社は、私が海外での駐在で感じた疑問、解決策を、
そのまま社内で実行し、そしてクライアント先での教育に活かしているのです。
このことは、アジアでの駐在経験がなければ気づかなかったかもしれません。