30代でベンチャー企業に転職するなら、おススメの会社はこう選べ
2020.12.02
こんにちは!
経営戦略研究所 コンサルタントの五十嵐康浩です。私は、以前リクルートに8年在籍し、そこからベンチャーに転職。1年半在籍した後に、現在は経営戦略研究所でコンサルタントに従事しております。 今回でシリーズ6回目の最終回になります。最後のテーマは「30代でベンチャー企業に転職するなら、おススメの会社はこう選べ」について、お話しをさせて頂きます。
はじめに結論からお話すると、会社えらびのコツはやはり、自己分析をいかにするかです。極端にいえば、30代からキャリアをリセットし、チャンスを掴むために畑違いの環境に飛び込もうとする方がいたとします。おそらく、その方が重視する点は、給料などの条件面よりも、どれだけ短期間でノウハウを学べる点だと思います。
一方で、今までの経験を活かして、より待遇面を改善したい、高い収入を得たいという方であれば、同職種でさらに給与面や労働時間、通勤のしやすさなどを重視して転職活動をされると思います。 当然ですが、その方それぞれ、本質的に求めていることによって、選び方は三者三様なのです。
自己分析は、2つのポイントを抑える事が重要だと考えています。
①今の自分のスキルの確認
人生をかけた、これからのキャリアデザインを築いていく中で、これまでの経験やスキルの棚卸をしていくことはとても重要です。その際、考え方の参考として、4つのスタンス・6つのスキルを挙げます。これはリクルートが大事にしている基礎基本の考え方です。
■4つのスタンス・6つのスキルについて
○4つのスタンス
・圧倒的当事者意識
・考え抜く、やり抜く姿勢
・広く、深く学び続ける姿勢
・チームとして協業を追求する姿勢
+
○6つのスキル
・見立てる
構造で捉え、俯瞰して見る力
分析的にとらえ、問題を特定する力
・仕立てる
筋の良い仮説を立てる力
プロセスを作りこむ力
・動かす
ビジョンを打ち出す力
人を理解し統率する力
上記にあげた項目は、リクルートでの身に付けるべきスキル・スタンスですが、どの領域、職種においても共通する適応スキルです。ビジネスパーソンとしてもブレ無い基礎・基本となる為、キャリアを築いていく上で、とても重要なポイントになってきます。これに加え、専門的知識、技術が加わることにより、自身の強みや特徴が生まれるのです。 まずは、これにそって自身の課題、強みを明確にすることが重要です。
※五十嵐の場合…
参考までに、私の例をあげると、強みとしては、【見立てる】・【仕立てる】が挙げられます。ここは、リクルートでも、ベンチャー時代でも取り組み、色々な成功経験を積んでいます。ですが、そこから【動かす】という部分については、まだまだ課題と感じていました。そのため、次の環境としては、より現場に泥臭く関与し、動かすという成功体験をつめる環境を求めていました。
②自身のやりたいことの明確化
以前のブログにもふれましたが、大事なのは、自分のWILLは明確にすることです。5年後、10年後にどんな姿になっていたいのか?その上で、なりたい姿に対して、現在地とのギャップはなんなのか?が明確になっており、得たいスキル・経験が具体化されているほど、会社選びの軸は明確になります。※WILLは積み上げたスキル経験で都度変化していくものなので、都度変化していく前提でかまいません。 その前提がある中で、以下3つの視点で考えていくと、おのずと選択すべき会社の条件がみえてくると思います。
・社会視点
社会のどのような領域に対して何を思い、何をなしたいか。社会からどのようにフィードバックを受けたいか。
・個人視点
その仕事=職種・役割に自分の能力を活かせているか。自身の志向・動機・欲求とフィットしているか。
・生活視点
自身の人生・生活全般において何を大切にするか。どのようなコミュニティに所属し、それぞれにいかほどの価値をかじるのか
※五十嵐の場合…
私の場合は、クライアントへ全力で伴走し、クライアントと一緒に成果をあげることで、自分も成長感を得える環境を求めていました。その中でも経営的なところまで入り込み、より高い段階までの成果、自身の成長を即したいと考えていました。
○会社を深く理解する
自己分析の2点を抑えた上で、給与、労働時間などの待遇や、育成計画、将来性、社長の考え方に共感できるか?をしっかり見てみてください。また、働いている人に話を聞いて、自身が得たいものが得られる環境なのかを確認・比較検討されると、よいと思います。
最終的に転職先を選んだとして、その転職を成功と捉えるか、失敗ととらえるかは、自分次第だと思います。現時点で失敗したと考えているのであれば、その中で設定したWILLに対して得られるものは、あと何個あるだろう?とフラットに考えてみるのも大事です。なければ、転職すべきでしょうし、あるのであれば、もう少し時間を投資したほうが、次に飛躍できる可能性は高まるかもしれません。
※五十嵐の場合…
私の場合は、選考を受ける中で、弊社コンサルタントの岡本や渡邊と色々な話をした際に、スタンスも含めたベーススキルについて、非常に高い人材ばかりだと感じました。弱みである【動かす】ももちろんですが、もう一度、基礎基本を磨くべきだと強い危機感を感じたのです。また、よりクライアントへ伴走できる環境も整っており、一層成長できるワクワク感を感じたのが入社の理由です。専門性ももちろん大事ですが、その前にベーススキルを磨かない限り、人としての成長、飛躍できるチャンスにはめぐまれません。
このブログを読まれている方で、今現在、転職を本気で悩まれているのであれば、決断を先延ばしにしないことをお勧めします。自分の限られた時間をどこに投資するか?費用対効果をしっかり考え、得られるものが少ない・または無いのであれば、新しい環境を探すべきです。 6回に渡り、大手からベンチャーへ転職した経験を通じて、失敗例や注意点、正しい選び方などをお伝えしてきました。まだまだ伝え切れていない部分もありますが、これから新たにキャリアデザインを描いていこうという方の参考になれば、嬉しく思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。