【歯科医院におけるスタッフ教育】先生!そのスタッフ、本当に出来ないスタッフですか!?

【歯科医院におけるスタッフ教育】先生!そのスタッフ、本当に出来ないスタッフですか!? スタッフ教育

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皆さん、こんにちは。

歯科医院地域一番実践会の山ノ内です。
今日はスタッフの育成についてお話したいと思います。
日々、コンサルティングでお伺いする中で、よく耳にするのが、

「このスタッフ、言われてことも出来ないんですよ。」
「このスタッフ、指示したことが長続き出来ないんですよ。」
「もっと、出来るスタッフだと思ってたんですけど。。。」

という先生からのお声を聞きます。
確かに能力や気持ちが追いつかいないスタッフはいると思います。
ですが、全てのスタッフが本当に「出来ないスタッフ」でしょうか?

私たちは、先ずこの疑問から入り、確認をしていきます。
院長だけでなく、他のスタッフからの情報も収集し、そのスタッフ自身とも面談します。
医院での患者さんとのコミュニケーションや動きや対応なども確認します。

「何が出来なくて、何が出来る」
「出来ないことは、どうして出来ないのか」

この理由を突き詰めていくと、2つの大きな理由に当たることがしばしばあります。

2つの大きな理由とは?

それは、

①「やり方とやる意味がわからない」
②「継続することで得られる報酬がない」

このシンプルな2つの原因に集約されることが多いです。

「やり方とやる意味がわからない」に関しては、行うことに対して、概要はわかっていても、細かな手順を曖昧に把握している場合があります。
この曖昧な部分に自分の考え方を入れてしまい、ミスをてしまうケースがあります。

また、行うことの意味、本来あるべき姿を認識していないために、重要なポイントを見逃してしまうケースもあります。
例えば、初診カウンセリングにおいて、本来は患者さんを知るためのカウンセリングが、やり方だけを教えてもらったために、
形式的な質問だけになってしまい、本来の目的である患者さんの要望や気持ちを引き出せないケースがあります。

改善方法はいくつかあると思いますが、最もシンプルなのが、マニュアルです。マニュアルは曖昧な表現にせず、具体的な数値を使って記載すること、写真やイラストなどを使ってイメージしやすいこと、年単位でもいいのでマニュアルを定期的に改訂することが必要となります。この時、その作業の意味・目的、その手順の意味・目的をしっかりと記載することで、よりレベルの高いマニュアルになります。

マニュアルを作成し、実行できれば、医院の基準が生まれます。
「出来ないスタッフ」の育成だけでなく、医院全体のレベルが上がることが期待出来ます。

次に、「継続することでの報酬がない」ということに関してですが、この報酬は金銭的な報酬だけを指してはいません。
勿論、人事評価制度を導入し、貢献度で報酬を与えることはとても有効な方法です。ただ、導入するにあたっての段階が必要です。
全ての医院にすぐに適応は出来ません。その前に全ての先生が出来ることがあります。

それは、「褒めること」です。

なんだそれだけ?と思うかもしれませんが、とても大切なことです。特に女性は他人から必要とされることを求めます。
必要されることが金銭的な報酬と同等もしくはそれ以上になるケースもあります。

ここで注意して欲しいのが、褒め方です。褒める際は、具体的な行動に焦点を当て褒めてください。
例えば、「根治のアシストで器具を渡すタイミングが丁度いいね。しっかりと流れが頭に入っているんだね。」など、
細かな行動に焦点を当てることができれば、スタッフも「ちゃんと見てくれている」と認識することができます。
ひとつひとつの仕事にも手を抜くことがないでしょう。

ただ、ここで避けてほしいことは、誰かと比較して褒めることです。
比較されるスタッフのモチベーションを下げる可能性がありますし、褒められた本人も心から喜べないことがあります。
あくまでも、その人自身の行動に焦点を当てましょう。

もう一つ、意識してほしいことがあります。それは、指示したことを行うことが出来たら、
すぐに褒めてください。このすぐは、可能なら1週間以内、最長で2週間以内が限度です。
この行動を継続することができれば、彼女たちの継続する意欲は格段に上がると思います。

行動と褒めること(報酬)までの時間をあけると大幅に効果が下がると言われています。
指示した後、フォローを行うことが出来るかどうかで、実践事項が継続できるかどうかの鍵になります。

今まで「出来ないスタッフ」とレッテルを張ったスタッフに上記の内容を実践してみてください。
もしかしたら、「出来ないスタッフ」が医院のスーパースタッフに変貌する日がくるかもしれません。

投稿者プロフィール

山ノ内 友哉
山ノ内 友哉
管理栄養士過程の大学を卒業。男性では少ない管理栄養士の資格を取得し、栄養学と関連の深い大手食品会社系列の製薬品会社に営業職として入社する。
前職の在籍期間は約8年間、700床以上の基幹病院にて医師・コメディカルを巻き込んだ 疾患教室の立ち上げ支援で医療従事者間の信頼関係構築の基礎を習得。その後、東京都内の私立大学病院を担当。そこで、自社製品の「現状」と「あるべき姿」を明確化し、そのギャップを埋める活動を週間単位で落とし、新製品で約95%のシェアを確立する。課題解決の原則を実践し、自らに落とし込む。その評価を受け、最も影響力のある東京大学医学部附属病院を担当。
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