このブログは約 5 分で読めます
皆様、こんにちは!
歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの山本峻士です。
本日は
これからのマネジメントにおけるキーワードは「多様性」
というテーマでお伝えしてまいります。
今回の内容はどちらかというと中~大規模歯科医院向けの内容になるかと思います。
規模が大きくなればなるほど、
毎年複数名の新入社員を採用、なおかつ定着させなければ、
マーケティング(医業収入)にも大きな影響が与えかねません。
特に新卒採用がメインになってくるかと思いますが、
マネジメントがある程度順調な医院と、あまり順調に進んでいない医院と、
益々両極端になってきているかと思います。
これから益々採用は難しくなっていきますので、
いかにマネジメント力がある組織を構築できるかどうかが大きなポイントになってまいります。
【これからのマネジメントにおけるキーワードは多様性】
マネジメントがある程度うまくいっている医院の特徴は、
新卒スタッフの年代の特徴や価値観を把握できている医院がほとんどです。
当たり前ですが、院長先生の年齢と、新卒の年齢では世代における価値観が異なるのは当たり前です。
しかしながら、マネジメントがうまくいっていない医院ほど
「社会人なんだからこれくらいのことをやって当たり前」
「こんなこともできないから最近の若者は~」
というように、言っていることは正しくとも、自分たちの価値観だけで
物事を考えているところがほとんどです。
医院経営はスタッフ数を確保しなければ限界がありますし、
全員がモチベーション高く、医院のことを自分事のように考えてくれれば良いのですが、
現実はそのようにいきません。
規模が大きくなればなるほど、モチベーションがそこまで高くないようなスタッフでも、
ある程度中長期にわたって勤務をしてもらう必要性があります。
そのためにも世代の価値観を深く把握、理解することは必須です。
【Z世代の特徴】
いわゆるZ世代の特徴としては、
「みんな違って当たり前」という教育を受けており、
『多様な考え方や価値観を大切にする』ため、異なる人種やジェンダー、
そして人生観を持った人を受け入れる傾向にあります。
また承認欲求が強く、自分自身の個性などを大事にする人が多いのです。
現に昨年から、ユニクロやスターバックスでも、
身だしなみの社内ルールを緩和した会社も多く、
Z世代は身なりからも、自分の個性をいかに主張するか、ということを大事にしているのです。
また仕事においても、下記のような価値観を持っている人が多いのです。
1.有給休暇の取得やリモートワーク勤務を重視する層が増えている
2.就職時に最初から転職を視野に入れている層が増えている(80%)
3.タテよりもヨコのつながり。上司よりも異なる職場や違う会社の同世代がどう働いているのかに関心が強く、副業にも意欲的
4.仕事の専門性キャリアは自分に蓄積され、転職しても持ち運ぶ
つまり、これらの多様性に富んだ世代の社員を
「企業理念の共有」や「全社目標の達成」に導く
一つの集団に属する人間に育てるのはかなり難しくなっているのです。
もちろん理念や目標が意味のないものだということでは決してありません。
しかしそれだけの価値観で一体感などを求めるのは非常に難しくなっていることも事実です。
では様々な価値観というのはどういうことか?
一言で歯科衛生士といっても、
歯周病を学びたい人もいれば、矯正、小児、外科などなど
様々なことに関心がある方がほとんどです。
つまり幅広い診療科目を整え、どのような価値観の人にも対応できる環境が必要になってくるのです。
また
「私はそこそこまんべんなくできればよい」
という人が一定数いるのも事実です。
そのような人には多くを求めず、仕組みで成長してもらうことが重要です。
例えば、年次によって参加をしてもらいたいセミナーなどをあらかじめ決定しておき、
最低限そのようなセミナーに参加してもらう、
などです。
これから益々個人個人の価値観は多様化していきます。
その価値観を否定していてもなにも解決しません。
いかに多様化する価値観に対応できるかどうかが、
今後のマネジメントにおける大きなポイントになってくるのではないでしょうか。