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みなさん、こんにちは、経営戦略研究所の横山光孝です。
日々、歯科医院にお伺いをして経営課題への取り組みを院長やスタッフのみなさんと打ち合わせしています。地域一番歯科医院になっていく医院では、スタッフに「働きやすい環境」を整えています。
院内の設備、残業の少ない労働時間、早く帰ることの出来るような診療時間の短縮などが最近みられる「働きやすい歯科医院」への取り組みでしょう。
他にも求人を意識した社宅の用意、手厚い家賃補助、引っ越し手当、バースデー休暇、週休3日、夕方5時の最終アポなど次々と施策が尽きない状況です。
一流の歯科医院はスタッフに「スタートモチベーション」だけではなく「継続モチベーション」を持たせています。
「スタートモチベーション」とは、何かを始める時に出てくる「やる気」のことです。開業、新入社員、改装、移転などの際によく見られるモチベーションです。これは長くもっても3ヶ月で消えていきます。
この原動力は「給与」「褒められる」「感謝される」などが大きなものです。初任給を頂いたり、患者様から「きれいな医院ね」「いつもありがとう」など言われると嬉しいですよね。
でも3ヶ月でその嬉しさも消えていきます。
「継続モチベーション」とは2年、3年と継続させていくことが出来る「やる気」です。
こちらは「達成感」「成長感」「使命感」が大きな原動力になっています。
「スタートモチベーション」の原動力は受身的、物質的です。一方「継続モチベーション」は能動的なものです。
とはいっても、初めから「使命感」を持つことが出来るスタッフはほとんどいません。
時間を守れない、挨拶が出来ない、笑顔を出せない、練習をしない、身だしなみが悪い、といったスタッフにいきなり「使命感」を持たせることは出来ません。
この場合は「目標」の前に「基準」を持たせることが必要になります。
「基準を持たせる」「目標を持たせる」「責任を持たせる」という段階的アプローチをしていくのです。
この段階を経ていくことで「使命感を持てる」ということになっていきます。
新入社員や転職スタッフには入社当時は「やらなければならないこと」に取り組むことが必要になります。
この「やらなければならないこと」というのが医院の基準ということです。
この「やらなければならないこと」をしっかりとやりきることで「出来ること」を増やしていきます。
「出来ること」が増えて信頼を得ていくことで「やりたいこと」が出来るようになっていくというのはよく言われていることです。
まずは「働きやすい環境」を整備して「やらなければならないこと」を乗り越えていく後押しをしていくのです。
仕事に対する「基準」を伝えていく段階です。
「出来ること」が増えてきたら「自分で目標」を持つことが出来てくる段階です。
その段階を超えていくと「やりたいこと」が出来るようになっていくので仕事に「責任」を持つことが出来るようになるのです。
スタッフのモチベーションには段階があります。
その段階に応じていくと「働きやすい環境」から「働きがい」を伝えていきやすくなります。今年4月に入社のスタッフは入社半年が経ちます。
医院の「基準」を理解、習得しているでしょうか。
この時期に再確認をしていくことも必要です。