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みなさん、こんにちは、経営戦略研究所の横山光孝です。
日々、歯科医院にお伺いをして経営課題への取り組みを院長やスタッフのみなさんと打ち合わせしています。
私のお伺いをしている医院では1億から8億の医業収入と幅広く、色々な医院にお伺いをしています。
訪問当初、ほぼ全ての医院が1億の医業収入に達成ていない状況からどんどん医院が活性化していきます。
その取り組みの段階は以下の通りという説明は既にさせて頂いています。
1.マーケティング戦術
2.マネジメント戦術
3.組織戦略
4.戦略的マーケティング
5.戦略的マネジメント
6.経営マネジメント
多くの場合、この1と2の取り組みを着実に実施していくと1億円を超えることが出来ます。またその取り組みの精度と徹底度を上げることで2億円に行くことが出来ます。
2.マネジメント戦術とは
求人、採用、教育、定着、職場環境の整備、モチベーションアップなどへの取り組みです。そのための具体策としは、就職フェア参加、ネットワーク採用、マニュアル整備、時短、待遇改善、人事評価制度導入、スタッフとの面談などが主な取り組みとなります。
この時期には就業規則の整備、補助金や助成金の申請や制度導入の体制構築などや、最近では残業への対策や有休の取得に関する働き方改革に沿った取り組みなど基本的に国の労働法に則って医院の就業環境を整備していくことがメインとなります。
まずは国の労働法に則って環境整備が出来ることは重要ですので、ここはしっかりと押さえておかないとなりません。
その上でさらに組織戦略を組み立てていくことが必要になるのです。
国の労働法は、一般的な企業を対象にしています。つまり男性社会をベースにしているケースが多いということです。
最近は女性の社会進出の重要性や女性の労働力としての付加価値の高さが言われていますが、歯科医院の女性スタッフの比率は一般企業の比ではありません。
歯科医院の組織を戦略的に構築していくには、国の労働法の則りながら女性比率9割を超える組織ならではの取り組みが必要なのです。
女性スタッフは、結婚、出産、育児、教育、ご主人の転勤、介護などライフスタイルの変化が大きいので、仕事観のバランスも男性とは異質になります。
出産や育児の時期には家庭の比重が増します。また出世や部下を持つことにやりがいを感じるのではなく、患者様から感謝されることに、やりがいを感じるというスタッフも少なくありません。
「すごい」と言われるより「ありがとう」と言われることに幸福を感じたりします。
また、勤続年数が増えて主任やチーフになり、自分で考えて問題を解決していくことが求められたりしますが、スタッフの大半は入社以来、長年、院長やDrの許可や承認がなければ勝手に治療や処置をすることが出来ないという仕事のやり方が身に付いています。
いきなり、院長がいなくても回る医院にするために幹部スタッフに自分で考えて行動しろと言っても無理が生じます。
それらを踏まえた上で歯科医院の女性組織における組織戦略はどのように構築していくのかという具体策は次回、説明していきましょう。