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みなさん、こんにちは、経営戦略研究所の横山光孝です。
日々、歯科医院にお伺いをして経営課題への取り組みを院長やスタッフのみなさんと打ち合わせしています。
数字が全てではないですし、財務的なことなので詳細までは言及できませんが、私のクライアントで今期、経常利益1億円を達成した医院さんが3医院あります。
1億の経常利益というと税金も多くなりますし、利益を捻出するためにはコストダウンも徹底して、そこで働く勤務Drやスタッフはさぞ過酷な労働環境にいるのではないかと思うかもしれません。
しかしそれではゴーイングコンサーンという企業の存続継続という事業体としての基本使命を果たすことは出来ません。
実際にこれらの医院さんは、有給消化、診療時間短縮を実現しており、中には週休3日という医院もあります。
そこのスタッフとの面談では院長や医院に対する不満など出てくることはなく、他の医院のスタッフや同期と話しをしていると自分の医院の働きやすさを感じるなどの意見が多数出てきます。
私はお伺いをしている医院さんに節税やコストダウンを過度に勧めるアドバイスをすることは有りません。
院長の経営に対する考え方や価値観、また医院の状況に応じて必要なアドバイスをしていきます。
節税が必要と言う院長で医院の状態も短期的にはキャッシュアウトを最小にしたい場合はそのようなアドバイスをします。
また将来に備えて医院の企業価値を上げたいと言う場合は、剰余金を増やすために利益を出していく財務戦略を進めていきます。
利益が1億という状態を継続していくと、金融機関に依存することなく分院を出すことが出来たりM&Aで医院を買収することも出来ます。
勤務Drのために医院を出すことも出来ます。
訪問歯科の拠点として医院を出すなども選択肢に入ってくるでしょう。
これら医院の特徴の一つに自費治療が多いことが上げられます。
たまたま自費が多いというのではなく、原因と結果の相関関係があるのですから自費治療を患者様が納得する仕組みを構築しているということです。
もちろんカウンセリングを実施していきます。
カウンセリングルームを複数設置します。
自費治療提案の見落としのないように取り組みます。
勤務Drに初診診断、治療計画を任せっぱなしにしません。
治療計画はその勤務Drの出来る治療範囲内で立てられることが往々にしてあります。
必ず症例検討会やカルテチェックをして提案のモレが無いかをチェックしていきます。
またTCごと、治療内容ごとの契約率、平均契約金額などを算出、把握しています。
大体、自費治療カウンセリングの契約率は以下の感じです。
・補綴・・・50%
・インプラント・・・30%
・矯正・・20%・・・全顎的治療が必要な症例での提案を含む
これらを把握していると予定をしている自費率や自費金額のためには、どのくらいのカウンセリングを実施していくことが必要なのかを逆算することが出来ます。
その目標数値や契約率精度向上のためのPDCAを毎週実施していくのです。
まずは自医院で実施しているカウンセリングの数値化、見える化をしてみてはいかがでしょうか。