小さくて強い組織のすすめ

歯科医院経営ブログ

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こんにちは!

歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です。

本日は「小さくて強い組織」をお勧めしたいと思います。

歯科医院地域一番実践会のクライアントはチェアが3台の歯科医院からチェア20台以上の歯科医院まで幅広くお付き合いさせていただいております。

その中でよく感じることは小さくて強い組織の方が一体感や方向性が揃っているので何事も早く進み、成果が出やすいということです。

もちろんチェア3台から徐々に増やす上では人が入社してきますが、チェア4台の時にいかに歯科医院としての仕組みやベースを創るかが重要であると感じています。

チーフがいない、または院長先生がマネジャーよりもプレイヤータイプの場合にはチェア4台で1億を達成し続けて、その状態を維持することを勧めています。

歯科医院の増患し、チェア台数を増やしていくことはしっかりとマーケティングができていれば難しくはないことだと思います。

ただし、新しい人を入れて歯科医院が提供しているレベルまでに教育する、成長させていくことは難しいことです。

そのためには教育を担当する各職種のリーダーが必要になってきます。新人が入社する前にリーダーと綿密に打ち合わせを行い、カリキュラムチェックやどのタイミングでどのような仕事をさせていくのか決めていかなくてはいけません。

特にリーダーに任せっきりになってしまう院長先生もいますが、その場合はその新人の成長が想定どおりでなかったとしても担当するリーダーを叱ったりしてはいけません。

教育スケジュールなどは事前に話し合っておくものです。いきなり叱ったりすると今度はリーダーのモチベーションがさがっていくでしょう。

私が担当する歯科医院のひとつにチェア4台、院長先生、DH3名、DA1名という歯科医院があります。滅菌バイトが2名いますが、夕方だけ。社員は全員週休2.5日、有給消化100%を達成しています。

この歯科医院の医業収入は1億1000~2000万円を維持していますが、それぞれが医院に対して情熱を持って仕事に臨んでいます。

何事も自分ごととして考えていてくれ、朝活などでは診療をいかに効率的にするかだけでなく、患者様の口腔内をいかによくするかを考えてくれています。朝活の内容は常に深く、熱い議論になります。

では元からここで働くスタッフの能力が高かったかというとそうではなかったと思います。

人材の能力の違いではなく、「環境」の違いです。

私がこのタイミングで動かないとうまくいかない、
滅菌に入らないと器具が回らない、
受付に人がいないタイミングになってしまう、

などを自分ごととして考えられるのです。
自分の裁量を持ちながらもしっかりと仕事をしています。

人数が増えてくると効率が良くなるどころか、誰かがやってくれるだろうという思惑が働きます。そうすると今までになかったようなミスがでてきます。歯科医院でわかりやすいのは発注ミスや滅菌が間に合わない、掃除ができていないなどです。

人数が少ないと大変ではあるのですが、少ない人数だからこそ他に頼ることもなく、その個人の能力を最大化していきます。
また良い意味で属人的な部分もあり、役割分担も明確になっています。

カウンセリングは●●さん
メインテナンス業務なら●●さん
アシストなら●●さん

私が間違うとうまくまわらなくなってしまうという責任感と緊張感が成長につながっています。

意見もそれぞれの役割が明確なのでその領域においての発言が出てきます。誰かが発言しないということもありません。

どうすれば医院はよくなるかなど本質に迫り、自分はどうしたいか等をとても素直に議論していきます。

このような歯科医院のミーティングの進め方は講義形式ではなく、グループワーク形式で勧めていきます。スタッフは与えられた時間の中で答えを出すことを繰り返し行っていきます。

もちろんそれが毎回正しいとも限りません。
時には生産性の高くない時間を過ごすこともあります。

ただし、その話し合うというプロセスを挟むことが重要なのです。コンサルタントである私は間違った方向性に行かないようにファシリテーションをしていきます。全員が色々な意見を出す議論から、新たな気づきと発想が出てきます。

組織の人数が少なければ少ない程、各個人の臨機応変な対応が求められます。対応への成果も自分次第なのです。自分たちで考えて動く、アメーバのように独り立ちした個がつながっていきます。

歯科医院の組織体としては小さくすべきだと考えています。

小さくするというのは、人数の話だけではなく、権限を任せていくということです。責任と権限を各職種の担当にまかせて、院長先生はなるべくプロセスには極力口を出さないようにして、全体を総合的に観る機能に徹していきます。

各個人が判断と行動が早くなり、それぞれがやりがいを感じるようになってきます。一方でしっかりと現場に責任を求める評価制度も必要にはなります。

自由度とともに権限と責任を小さな組織(チーム)単位に委譲し、全体的な管理を行っていき、明確な結果責任を問う。

歯科医院ではまだまだこれからの組織づくりになるとは思いますが、やりがい、創造性、スピードなど色々な観点から、小さな組織体を構築していくことをお勧めします。

 

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