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みなさんこんにちは!経営戦略研究所WEBコンサルタントの茶川です。
今回は、自力でWEBマーケティングを頑張っている医院様に向けて、Google広告のAIについて解説をしていきます。
今やAIをうまく活用できるか否かで、広告の成否も大きく変わる時代となってきました。
昔の設定のまま広告を放置している、という医院さんもいらっしゃるかと思いますが、それはかなりもったいない事をしていると言えます。
ぜひ現在の状況と照らし合わせて、状況をご確認ください。
なお、今回は最もポピュラーな検索広告をベースに解説していきますが、考え方そのものは、ディスプレイ広告や動画広告にも応用が可能です。
AIとは何か?
まずAIについてですが、一般的には人工知能とも呼ばれるシステムの総称を指し、その定義や種類は色々あります。
PPC広告においては、機械学習による予測系AIが主に活用されているので、本ブログにおけるAIとは、機械学習をするシステムとご理解を頂ければと思います。
そして機械学習についてですが、コンピューターが大量のデータを学習し、分類や予測などのタスクを遂行するアルゴリズムやモデルを、自動的に構築する技術のことを指します。
こう説明をすると難しく感じてしまいますが、要点としては、
- 機械学習は大量データを分類や予測する仕組み
- 分類や予測には試行回数(時間)が必要
- 自動で行われる
という3点を、ご理解頂ければ十分かと思います。
Google広告のAIの特徴
今回は、PPC広告の中でも最もポピュラーな、Google広告のAIについて解説をしていきます。
Google広告におけるAIは、広告のクリックやコンバージョンといったイベントの成否を蓄積し、どういった条件の時に成功しやすいかを学習しています。
具体的には、検索キーワードや年齢層、性別、時間帯、地域などの情報を蓄積し、自動で入札に反映してくれるようになるのです。
こうした情報は手動で設定をする事も可能なのですが、細かい設定については機械学習に任せた方が絶対に良いと言えます。
なぜなら、ここ数年でAIの技術が大きく進歩をし、手動で設定をした場合よりも高い成果を出してくれるようになったためです。
しかし、実はこうしたAIを上手く活用するための設定のコツがあり、これが理解できていないと、十分な効果を発揮できないばかりか、マイナスに作用する可能性すらあります。
以下、こうした設定のコツをご紹介してきます。
①キーワードはなるべく部分一致を利用する
機械学習を上手く動かすコツは、AIが自由に行動できる余地を設ける事にあります。
そのため、完全一致などの設定を利用して制限をかけると、決まったワードでの出稿しかできなくなり、十分な機械学習を積むことが難しくなります。
同様に、特に理由が無いのであれば、除外キーワードの利用も避けた方が良いでしょう。
②広告文はターゲットを意識し、複数パターン作成する
広告文を作成する際は、明確なターゲットを意識し、異なるパターンの物を最低3つは作成しましょう。
現在、Googleの検索広告においては、従来のテキスト広告を2つ、レスポンシブ広告を1つ作成する事を推奨しており、この形式に従う形で問題ありません。
複数のパターンを用意する理由ですが、AIはそれぞれの広告がどういったターゲットに刺さりやすいかを、絶えず計測しています。
そのため、広告の内容が似通っていたり、パターンが1つしかない場合は、限られた狭いターゲットにしかアプローチができなくなってしまうのです。
同様の理由で、広告文を作成する際は明確なターゲットを意識するようにする事をお勧めします。
昔の広告でよくある、キーワードを羅列したような広告は、誰にでも当てはまる可能税がある一方で、誰もターゲットにしていないのと同義です。
この場合も、AIはどういったターゲットがに刺さりやすいかを絶え間なく計測しているわけですが、誰にでも当てはまりやすい(=多くの人が反応しやすい)ために、学習に多くの時間を割く事になるか、効果が不十分になってしまいます。
どういった患者さんに来ていただきたいか、それらの患者さんにはどういった言葉が響きやすいか、意識して広告分を作成すると良いでしょう。
③キーワード-広告文-LPの内容を一致させる
検索広告の流れは、キーワード検索を行い、広告文を見て、その後LP(HP)に流入をします。
この時によくある間違いが、インプラントのキーワードをターゲットにし、広告文もその通りに作っているのに、特に理由もなく、TOPページにリンクを貼ってしまうパターンです。
こうしてしまうと、欲しい情報を提供していない品質の低い広告とAIは判断してしまい、上位表示が難しくなるばかりか、クリック単価も高騰しやすくなります。
何より、欲しい情報にすぐたどり着けない事から、コンバージョン率にも大きく影響します。
広告を設定する際は、必ずキーワード-広告文-LPの流れを意識するようにしましょう。
④設定を頻繁に変更しない
先述したように、機械学習は分類や予測を行うために試行回数が必要となります。
ちょっと成績が悪いからと、毎日のように設定を変更してしまうと、その度に機械学習をやり直す必要があり、結果的に広告の成果は安定しなくなります。
失敗を学習する事も重要であるため、設定を変えた結果、クリック率やクリック単価が悪化するなどしても、慌てない事が重要です。
一度設定を変更したら、緊急で変更が必要な物で無い限り、1周間程度は様子を見ることをお勧めします。
⑤コンバージョン設定を利用する
機械学習の効果を最大化するのであれば、設定における入札戦略のタイプは、コンバージョンに関する物を選択する事をお勧めします。
ただし、この場合クリック単価の上限を設定する事がほぼ不可能になるので、その地域のクリック単価の状況を見ながら判断する必要があります。
おわりに
今回は、機械学習を最大限活用するための方法についてご紹介しました。
機械学習を上手く使う事で、ターゲットとなる顧客にアプローチしやすくなり、広告の効果が飛躍的に高まる効果が期待できます。
一方で、設定を誤るとマイナスに作用する可能性もあるので、この点は十分に注意をする必要があります。
実際に私が、他の広告会社が運営しているアカウントで相談を受けたケースなのですが、あるHPで、サンクスページに飛ぶとコンバージョンが獲得できるよう、設定がされていました。
しかし実際は、誤ってサンクスページではなく、HPの全ページをコンバージョンの対象とする設定がしてあり、クリック数=コンバージョン数という、信じられない状況に陥っていました。
結果、AIは暴走し、ありとあらゆるキーワードを拾ってくるように。。
こうした危険もありますので、特にコンバージョン設定をする際は、HP業者のスキルとも相談をされると良いでしょう。
皆さまのWEBマーケティングが上手く行くことをお祈りしています。