診療技術のクオリティと経営数値のバランスをどう考えるか?

業務効率化

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皆様、こんにちは!

歯科医院地域一番実践会コンサルタントの山本です。

本日は、

診療技術のクオリティと経営数値のバランスをどう考えるか?

というお話でお伝えしてまいります。

私は現在で約25医院さんのクライアントを担当しておりますが、

最近では全国的にも有名なスタディーグループで理事、講師を勤めていたり、

そこのポジションを目指しているような歯科医院のサポートをすることが多くなりました。

特にそのような先生の場合、当たり前ですが治療のクオリティ(質)を非常に大切にされておりますが、

それが故に経営面の悩みを抱えている方も多いようです。

一般的には今までは「いい治療さえしていれば患者さんは来る!」という考えが歯科業界では当たり前とされてきました。

しかしながらここまで歯科医院の数も多く、また特に労務を含めたマネジメント面を向上させることが

非常に難しい時代になってきておりますので、

若手歯科経営者の中ではもはや「技術」「経営」を両輪で考えるのが当たり前になってきているようです。

もちろんクオリティを求める事は私も決して悪いということではないと思います。

ただし、クオリティを求めすぎてしまうと、どうしても生産性・効率性に影響が出てしまうのです。

ですので、今回のブログでは特に

「いい治療をしながら経営面を向上・安定化させるためにはどう考えたらよいか?」

という観点でお伝えしていきます。

◆最も重要な事は「勤務医教育」である

技術で有名な歯科医院さんの場合、最も難しいのが勤務医教育です。

他の歯科医院さんとはまた異なった難しさがあります。

どういう事かというと、勤務医が技術で有名な歯科医院に勤務する理由は何だと思いますか?

それはほとんどが「技術を学びたい。クオリティが高い治療がしたい」なのです。

お金を稼ぎたいから、30分に2列を同時に診療し、

わかりやすく言えば「ぶん回し診療」をすることなどさらさら求めていないのです。

そしてそのような技術力のある歯科医院の院長先生はフルマウス治療など様々な自費診療を行っており、

その結果1回のアポイントでも2-3時間かかるような診療をしており、

下手すると1日5-6人しか診療をしないようなアポイントの取り方をしております。

そのような取り方が悪いということではなく、

勤務医からすればそのような環境にいることで

「いい治療をするために時間をかけるべきなんだ」

と思い、そうするとどうしても勤務医の先生も院長と同様なアポイントの取り方をする傾向にあるのです。

それが自費診療であれば百歩譲ってもよいかと思われますが、

保険診療でも1時間アポイントなどを取るようになりがちです。

しかも、院長としてもいい治療をしてほしいがあまり、

保険診療でも1時間でとってもそこまで厳しく言う人はいません。

そうなると、勤務医でも1日10人ほどの診療となり、

結果的に、月間保険点数15-18万点、自費100万円くらいで頭打ちになってしまうことに繋がるのです。

誤解しないでいただきたいのが、

「技術はとりあえずほどほどでいいから、売上をもっと上げましょう」

と言いたいわけではありません。

技術面を求めている医院さんはこのように効率性や生産性に課題を抱えやすい体制になってしまう、

ということです。

それが特にクオリティを求めるが故に、勤務医1人における生産性に限界が見えやすくなってしまうのです。

この勤務医1人当たりの生産性をいかに高めていくのか?

決して簡単ではありませんがとても重要になってまいります。

◆大切な事は「基準」を明確にすること

さきほどもお伝えしたように、「質を落として数を見ましょう」という事を言いたいわけではありません。

むしろそんなことをしてしまうと、

勤務医からしても

「そんな治療したくないからここの歯科医院に勤めたんだ!」

と不要な不満につながりかねません。

ですので、大切な事は明確な基準を決める事です。

特に保険診療における基準を明確に決める事が大切です。

例えば、

「同じ箇所の根管治療の回数は上限3回まで」

「SETは30分以上では取らない」

などなど、各診療における基準を明確に定めるという事が大切です。

基準がない、もしくは曖昧なのでそれぞれの価値観で診療をしてしまい、

結果的に生産性低下に繋がっているのです。

このように基準をDr.でのミーティングなどで話を行い、

少しずつDr.が納得できる基準を明確に定めていく事が最初のスタートになっていきます。

高いクオリティを保ち続け、そして患者様にとっても満足の行く治療を提供しつつ、

そして生産性、効率性も向上する仕組みづくりをしていく事が何よりも大切になっていきます。

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