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こんにちは! 歯科医院地域一番実践会の五島です。
私事ですが、先日、イヌを迎え入れました。仔犬なので(生後2ヶ月)なので、小さく、意思疎通もできません。しかし、あの手この手でこちらの注意を引こうと誘ってくるので、甘やかさないために厳しく育てたいところですが難しいですね・・・
さて、ままならないコミュニケーションといえば、人間同士も同じです。4月1日から新卒スタッフが入ってきた医院も多いかと思います。新人はゆとり世代だとか「最近の新人はメモを取らない」とか言われますが、いろいろ見ていて年齢は関係なく個性です。ちなみにゆとり世代は1987年~2002年生まれです。初期の人はもう35歳ですね。
話を戻します。
患者さんとのコミュニケーションについて役立つ資料が厚生労働省のウェブサイトで配布されています。その名も「受診率向上ハンドブック」。もともとがん検診の受診率を上げるためのものですが、歯科でも特にリコールでは役立てることはできます。
ポイントは次の3つです。
1.「選ばなくていい」は、最強の選択肢
2.みんな気になる、みんなの行動
3.約束は守りたくなるのが、人の性
1つめを応用するなら、「当院では皆さんに検診を●ヶ月おきに受けていただいています。★月の▲日や×日はいかがですか?」などの表現を使うことです。受診が前提で話を進めます。
リコールを受付に任せているとよく「どうされますか?」などの表現を多用していることがあります。できれば、iPadやパソコンで予約を管理している医院は中でスタッフに次の予約を取ってもらったほうがいいです。3つめと関連して、リコール率は確実に増えます。
2つめに関して簡単にできることは「おすすめ」「人気」などの表現を使うことです。自費や物販のほうで応用できます。1とも関連しますが、やはり治療のことは難しいので「これ(あくまで正しいものを)がいいですよ」と医院側から伝えてあげるほうが親切です。
またしっかりと数値を集計できている医院であれば、「当院では●%の方が検診にいらっしゃっています」(できれば8割以上のほうがインパクトがあっていいと思います)とか「昨年は●本のセラミック治療を行いました」と説明のときに伝えられるといいです。
こういう話題を持ち出すと「誘導はよくない」という議論が出ますが、本質的なことはそこではないのです。患者さんと導いた先が良心に基づいた正しいものであるかどうかが重要なのだと思います。リコールは自費治療がいいもので患者さんに心から受けてほしいものであれば、伝え方を工夫し、多くの方に受けていただくことはごく自然なことではないでしょうか。
『受診率向上ハンドブック』にはより詳細な情報が載っていますので、応用できることがないかぜひ院内ミーティングでも取り上げてみてください。また関連するブログ記事はこちらです。