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本格的な夏が近づいています。
夏と言えば、8月頃から地方の学生が新卒採用で医院見学・面接を始めますね。
(人気の沿線でアクセスのいい医院などは特にそうです)
新卒・既卒を問わず、採用は以前よりもとても重要性が増し、かつ難しくなっています。以前なら歯科助手・受付はそこまで難しくなかったですが、いまでは逆に歯科衛生士のほうが採用しやすかったりします。
採用(およびそれに続く育成、ひいては人件費そのもの)については従来の常識を変えていったほうがよさそうです。
最近、新卒でさえ紹介会社を利用しています。既卒は以前からその割合が高かったですが、より利用率は上がっているような感覚を持っています。
実際に、利用したスタッフに話を聞いてみると「(たくさん就職先があるから)自分で探すのはたいへん」、「自分に合っている医院を探す自信がない」、「断るのも誰かにやってほしい」、「友達が利用して便利と言っていた」という理由で紹介会社を利用します。
なお、ある調査によれば、最近の若者は次の傾向があるそうです。
- 全体的に今の社会や生活に満足している
- 趣味の時間等を大切にしながらのんびりと暮らしたいと考えている
- 自己肯定感は低く、社会を変えられるとも思っていない
- 仕事は生活のためのもの、あるいは社会人としての義務のものと認識している
- やりたくない仕事でも我慢して働くという意識は低い
- 最新の情報を集める等の積極的な行動もしていない
閑話休題。
紹介料が20~30万円だったらいいほうで、場合によっては60~80万円くらいするところもあります(おおよそ年収の25%)。
確かに高いですが、一般企業の紹介にかかる費用よりは低く、「これくらいはかかるものだ」と事前に覚悟しておいたほうがいいでしょう(それでちょうど1ヶ月度にやめてしまうと目も当てられないですが…)。逆に言うと、紹介料を支払える資金があるかないかで今後の採用の難易度が変わってきます。
人材獲得競争が過熱すると、どんどん条件をつりあげることになります。採用はどうしても難しい場合は「18時または18時半診療終わり」だとか「祝日振り替え診療なし」は大都市中心部はまだいいとして、それ以外の地域で普通になっていくと思います。※こちらのブログも参照してください。
なお、スタッフからそのような要求が出た場合は、自費が●万円達成したら・リコールが月間●人になったら、などの条件を出して達成したら実行とするといいでしょう。診療時間を短縮する場合は診療開始時間をずらすなどして時間を確保できますし、祝日振り替え診療なしもやってみると思ったほど医業収入に悪影響がありません。
なお、採用に困っていない場合は勤務条件を現時点で必ずしも変える必要はないですが、将来の人材難を見据えて、いまから「実行したらどうなるか」を一考しておくのがよいかと思います。