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みなさん、こんにちは。歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの岡本です。
2023年7月に発表された中医協の資料で、興味深いものがありましたので抜粋してみたいと思います。
(参考ページ:厚生労働省 )
訪問歯科をやらないといけないとはわかっているけど実際にはどんな患者さんが多いの?どうやって患者さんが増えていくの?というような疑問がある先生はぜひチェックしておいた方が良いかと思います。
訪問先
自宅が73%
介護保険施設が53.9%
居住系高齢者施設が54.5%
病院が33.5%
という事で、訪問先は圧倒的に自宅が多いようです。
どういう経路で訪問歯科診療を受けることになったのか?
自院に通院歴のある患者・家族などからの依頼 25.5%
ケアマネからの依頼・紹介が17.3%
介護保険施設からの紹介が19.3%
と割合が高い一方で、ホームページ等を見ての依頼はわずか1%です。
という事は、自分たちの力で訪問を増やしたい!という時にはホームページをいくら充実させてもあまり意味がなく、それよりは、過去に来ていた高齢の患者さんへのアプローチや、院内でのアプローチ、そして、施設やケアマネさんとのつながりづくりに勤しむことが必要だとわかります。
患者さんの状態
脳血管障害が76.3%
認知症が70.7%
高血圧性疾患が63.6%
がトップ3です。
診療行為
歯科訪問診療1では、補綴・義歯関係(修理・調整・指導)がトップ、
ついで、歯周病治療・処置、補綴義歯の新規作成と続いています。
歯科訪問診療2では、歯周病治療・処置がトップで、
補綴・義歯の修理・調整・指導、補綴・義歯の新規作成と続きます。
歯科訪問診療3では、歯周病治療・処置、補綴・義歯の修理・調整・指導、口腔衛生がトップ3でした。
※1つの建物で1日1人だけを診たら歯科訪問診療1
※同じ建物内で同じ日に2~9人を見た場合は歯科訪問診療2
※同じ建物内で同じ日に10人以上を見た場合は歯科訪問診療3
か強診の届け出医療機関
令和4年度時点でかかりつけ機能強化型歯科診療との届け出は11795施設とのことです。同時期の医療施設動態調査で歯科診療所の施設数が67764件だったので、約17.5%くらいの医院が届け出をしている計算になります。
今後の歯科の方向性
(画像は厚生労働省中央社会保険医療協議会総会(第549回)議事次第掲載のものです)
このように、少子高齢化と予防歯科の広がりによって歯科治療の需要は減っていき、一方で口腔機能管理が重視される時代に突入していきます。
もちろん、う蝕がまったくなるなる事はありませんが、C治療の需要が減っていくことは間違いありませんので、10年後、20年後を見据えた歯科医院経営を考えるきっかけづくりにしていただければ幸いです。