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皆さん、こんにちは!
経営戦略研究所のコンサルタントの滝沢です。
歯科医院の成功は、優秀なスタッフによって支えられています。しかし、多くの院長先生は、スタッフが自主的に行動せず、指示を待つという問題に直面してるのではないでしょうか?この問題を解決するためには、スタッフが自ら積極的に取り組むような職場環境を整える必要があります。
では如何にしてそのような環境を作っていくのか?
本日はそのポイントをお伝えしていきます。
■そもそもなぜ指示待ちになるのか?
ズバリ、何をすればよいか「わからない。」からです。
当たり前といえばそうですが、これは新人スタッフに限らず、中堅・ベテランスタッフでも起こります。
日常の業務は問題ないかもしれませんが、院長が求める「主体的」な行動までは至ってないケースが多い場合、この「わからない」が発生しています。
わからないには3つの種類があります。
1,現在の自分の立場や期待されていることがはっきりしていない。
(現状把握)
2,自分が達成すべき最終的な成果や目指すべき点が明確ではない。
(ゴール)
3,目標達成のための具体的な方法やステップが理解できていない。
(サポート)
幹部や一部のスタッフはわかっていても、全員が自分の役割を明確に言える医院は少ないのではないでしょうか?
役割や期待を明確にしていますか?
ゴールを握っていますか?
目標達成するためのサポートをしていますか?
これがないとせっかくやる気のあるスタッフであっても、すぐに指示待ちスタッフになってしまいます。
役割、期待が明確じゃないと、院長の意図とは別の行動をとってしまい、「なぜ相談しなかったの?」と怒られ、やる気を無くす。
これを繰り返すと、「どうせ否定されるし、めんどくさいから、言われたことだけやっておこう」となるわけです。
そうなると結局、院長や幹部だけが頑張り続けるしかなくなってしまいます。
新人スタッフを例にすると
期待すること:
半年後には1人でメンテができるように、カリキュラムに沿ってうちの医院の流れを覚えていってね!SNS発信も力を入れていきたいから今後はインスタの投稿もお願いしたい!今はカリキュラム通り順調にいってるから大丈夫だね!この調子!
ゴール:半年後に45分でメンテを行えるようになる!
サポート:うまく行かないときは教育担当の先輩に相談してね!
毎週面談で、困ってることのアドバイスを行う
上記のように3つのポイントを抑えコミュケーションをとっていくことが重要です。
■権限委譲の実践: スタッフに意思決定の権限を与える
次のステップが権限委譲です。
権限譲渡はスタッフが自主的に動くための重要なポイントです。
意思決定の一部をスタッフに委ねることで、自信と責任感を高めることができます。はじめからハードルの高いものを与えすぎるとプレッシャーになってしますので、簡単なことから任せるのが大切です。
例えば、日々の業務の改善提案や、特定の患者対応策の決定など、小さなことから始めてみましょう。
そのうえで、大事なのが「方針はトップダウン」「やり方はボトムアップ」
という考え方です。
具体的には
「医院の方向性はこれ。だからこの方針に沿って進めてほしい。」
「そこが達成できるなら、やり方はまかせるから」
という感じです。
方向性もやり方もトップダウンでは自ら考えることは醸成されませんし、何もかも丸投げでは責任の所在があいまいになり、経営者としての役割を果たせていないことになるので、スタッフの不満になりかねません。
上記に沿って、基本的には任せていきますが、「やり方」が思いつかない場合は、一緒に考えてあげたり、ヒントを与えたりサポートをしていくことを忘れずにお願いします。このサポートがないと実行まで時間がかかったりそもそも、考えるのがめんどくさくなってしまうスタッフも出てきてしまいます。
そして、実際にアクションが決まったら、「実行責任」と「結果責任」を明確にすることです。
「決めたのはあなた。だから確実に実施していこう!もし、結果が出なかったとしてもそれはOKをだした、院長の責任だから!」
ここまで、言ってくれる院長のもとであれば、スタッフは積極的に挑戦できるでしょう。
まとめ: 主体的なチーム文化の醸成への道
自立型チームを構築することは、決して簡単ではありません。
しかし、院長1人だけの力では、限界があります
持続可能な変化を実現するためには、院長や幹部が積極的に関与し、スタッフ一人ひとりの成長をサポートする必要があります。このプロセスには時間がかかりますが、その結果として生まれるチームの結束力は、医院の成功には欠かせません。
今回のブログが、自立型チーム作りのヒントになれば幸いです。