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患者さんが歯科医院に治療中などに不満や困っていることは何か、そしてどうすれば不満などを解決できるかは私たちにとって永遠の課題です。
せっかくなので、趣味と実益を兼ねて研究ネタの1つにしてみようと思い立ちました。コンサルティングでお伺いしている歯科医院の患者さんに直接聞いてもいいのでしょうが、気を使って言わない方も多いと思うので、直接は利害関係のない人に実験的なインタビュー調査をやってみました。
かかった時間はだいたい3時間。はじめに、これまで通った歯科医院で困ったこと、不満について思い浮かべてもらい、10個書き出してもらいました。10個出すのは難しいらしく、なんとかひねり出して10個達成。
それぞれの重要度を付けてもらって(1~10番)から、項目を確認しました。4番目以降はささいなものらしくガマンできる、とのこと。そこで、クリティカルな3番目までについて詳しく聞いてみました。
第1位
「複数の治療法を提示、説明されても判断しきれないこと」
→詳しい説明はしてもらえたが、それが本当にいいものかまでは判断できない、という意味らしいです。決めなくちゃということで決めたが、その決断に自信がない、とも。ナルホド。
第2位
「治療が長期間になってしまうこと」
→日常のやることが1つ踏まえてしまい、心の重みになったとか。普段から予防に気をつけてもらえばこんなことにはならないのですが、インタビューをした方は検診などは行っていませんでした。
第3位
「他の患者さんの姿は見えず(パーティションのため)、声だけが聞こえること」
→お隣のチェアの患者さんの会話内容が気になってしまった(内容は覚えていない)とのこと。う~ん、これは悩みどころです。プライバシーを重要視して、個室やパーティションを置くことは重要ですが、この人にとっては裏目に出たようです。
どれもそう簡単には解決できそうにありません。第1位は信頼関係の問題でしょう。「この先生(この歯医者さん)だったら大丈夫」と思ってもらえるような治療や応対をやっていくしかありません。そのために、来院ごとにちょっとした治療の進捗具合を伝えたり、よくなっていることをほめていく必要がありそうです。
また、第2位は治療計画を伝えて「これだけの期間が必要なのだ」と納得してもらう必要があります。第3位はちょっと特殊で、他の患者さんはあまりそう感じないかもしれません(逆にパーティションがあったほうがいいでしょうし)。いろんな価値がありますね。ただ、現実的にはパーティションを設置したり、個室にしたりするほうがいいでしょう。
今回はテスト的に1名だけにインタビューしただけです。もう少し、増やして興味深い知見が得られたらいいなと思います。