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こんにちは、歯科医院地域一番実践会の萩原直樹です
本日は院内情報共有の必要性に関してお話をさせていただきます。
院内でどのようなツールを皆さんはお渡しをしていますか。
院内に十分なツールを用意できていないまま、患者様に口頭でのみ情報をお伝えしていませんか?
情報提供を十分にするからこそ患者様の満足度をあげることができ、結果として自費診療につながっていくこともあります。短期的に満足度や自費率を改善するのではなく、患者様に長期的かつ十分な情報を提供していくことが必要となります。
時代はデジタルになっていますが、患者様が求めているものはアナログな手元に残る紙などのツールであったりもします。
それでは、院内でどのようなツールを準備すればいいのか、流れを含めて紹介いたします。
目次
・スタッフ紹介
・状況説明資料
・治療説明資料
・終わりに
スタッフ紹介
どんなスタッフが勤務しているのか、簡単に表記をしておくとよいです。
私のクライアントでは名前、職種、趣味、患者様に対するメッセージなど簡単に記載して、
掲示板に貼っています。
院内コミュニケーションの一環として行っておりますが、患者様との会話が増えるきっかけとなります。
更に行っているところでは3ヶ月毎に掲示板の内容を変えており、
その時に掲載する内容も変えております(例:感動した映画など)。
こちらから情報発信を増やすことによって患者様が興味を持ってくれる可能性が増えていきます。
共通点を見出すことで会話量が増えていることも弊社のコンサルティング実績で証明されています。
状況説明資料
口腔内状況説明はほとんどの歯科医院で行っているでしょう。
しかし患者様に口腔内写真やP検の結果を伝える資料をお渡ししているでしょうか。
美容室をイメージしてみてください。
髪を切る前のイメージを髪を切った後に鏡をみて思い出せる人はそうはいないと思います。
その時の印象が目に見えるものであり、強い印象に変わっていくので過去の記憶に勝ってしまいます。
治療が終わったら終わりではなく、定期検診に通うことで歯周病やカリエスリスクから歯を守るのであれば以前の悪かった口腔内環境に戻さないことが重要です。
そのためにも口腔内資料を定期的に渡していくことは必須になります。
口腔内写真を渡すことによって悪い部分を治療するように伝えるためではなく、患者様自身がまずは自分の口腔内を知ることによって歯に対する意識を高めるために活用するのです。
例えば、定期検診のタイミングで口腔内写真を渡す。
具体的に改善が必要な部位を特定して伝える。
次回来院の意味づけと改善の基準を明確にしていきます。
写真を撮影した後に、紙に印刷して患者様に渡すまでの流れを設計するのが少々難しいので、
口腔内写真を取り込んで簡単に配置してくれるソフトの導入や人的配置は必要となります。
当たり前のことですが、できていない歯科医院は多いので実践をしていけると効果は出てきます。
・治療説明資料
状況説明はもちろんですが、治療説明の資料も作成しておくとよいです。
歯科医師からすると当たり前の治療であっても患者様にとっては新しい情報であることの方が多いです。
根治などもわかりやすい例になりますが、
いつ終わるかわからない…。
良くなっているのかわからない…。
何をしているのかわからない…。
このようなわからないという不安に加え、治療途中で痛みを感じなくなったら中断してしまうことが多いのです。
大まかな治療手順と現在の進捗がわかるような資料があれば患者様も治療状況に納得することができます。
ここまで治ってきているので次回はここを治療していきますね。
私のクライアントで丁寧に行っている医院では、進捗の用紙を毎回チェックしながら患者様に渡しています。
資料配布に加えて、あと何回ぐらいの治療である程度の目処が立つかも伝えています。
これらの情報提供がしっかりとできていることが重要なのです。
むし歯の治療であってもどのように治しているのかを患者様は理解していないことが多いです。
パソコンなどでアニメーションがついたソフトでの解説を行うとより理解しやすいでしょう。
とある自費の根治治療を行っている医院では必ず治療動画を撮影します。
治療後にその動画を見せながら根治治療の重要性と具体的にどのあたりまで回復しており、
今後どうなっていくかを事細かく説明しています。
もちろん中断患者様はほとんど出ていません。
終わりに
医院内でおける有効なコミュニケーション機会にて患者様に十分な情報を提供することが必須となります。
スマートフォンが普及し情報が溢れている中で患者様はセカンドオピニオンを求めることも増えてくるでしょう。
患者様が必要と感じている情報を適宜提供していくことで患者様との信頼関係は構築されていきます。
ただし大切なのは患者様自身がその情報を本当に知りたいかどうかです。
聞きたいと思ってもらえる状況下で治療説明をしていくことが重要です。
困っている時、悩んでいる時こそ、
なぜそのように感じているかを詳しくヒアリングしたうえで情報を提供してみてください。
必要な情報であれば患者様はより良く理解していただけますし、行動を起こしてくれます。
情報提供は正しい内容はもちろんのこと、正しいタイミングでの提供が求められるのです。
いつでも情報を提供できるように事前に準備を進めておいてください。