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実践会ブログを御覧の皆さん、こんにち(ばん)は。
コンサルタントの染谷です。
前回のブログではコトラーの「マーケティングの10の大罪」という本から、歯科医院経営に何か活かせないか?という話を書かせていただきました。
新刊も良いですが、たまには古典を読んで、経営の原点を知るというのも必要かもしれませんね。
今日はその逆、新刊の「Shoe Dog」を読んで感じたこと、そして組織をよくするうえで私がとても大事だと思っている考え方をお話したいと思います。
「Shoe Dog」はNIKEの創業者であるフィル・ナイト氏の著書でもあり自伝でもあります。
副題は「靴にすべてを」なのですが、靴への思い入れが本当にすごいんです。
今のNIKEはそれこそスポーツ分野においては網羅といっても過言ではないほどのプロダクトを生産し、販売しています。
しかし、創業者フィル・ナイト氏の靴への思い入れはとにかく尋常ではないのです。
通してみて、人生における思考CPUが存在するとすると、靴への使用量が50%、資金繰り30%、衣食住等々20%だったと推察されるくらい。
私を含めて、どこに思い入れを置くか、そして、その思い入れのためにどれだけ時間を使っていますか?
そして、HPを見て、その思い入れが果たして表現されていて、患者様に伝わっているでしょうか?
どうしても、日々の業務に追われてしまいがちな業界ではありますが、ぜひ今一度、皆様のコアバリュー、コアパーパスを見つめてほしいと思います。
そして、前述CPUの2番目に出てきた資金繰り。
先日訪問させていただいた医院様でお話させていただいたのですが、切っても切れないのが借り入れ。
その際にかかってくる利息の話をしたいと思います。
組織を運営し、成長させるうえでとても重要な考え方だと思いますので、ブログでも書いておきたいと思います。
それは「複利」についてです。
かのアインシュタインでさえも「20世紀最大の数学的発見」と複利の偉大さ強大さを語っています。
本ブログを読まれている方の多くは、今なお複利のお世話になっていると思います。
開業時、設備投資時の借り入れの利息は複利だと思います。
3%複利だと、20年で1.8倍。
5%だと2.6倍、30年だとなんと4.3倍にも膨れ上がります。
(もちろん元本返済によって、そうはなりませんが)
この「考え」を医院の価値、生産性の向上、効率化に活かさない手はないと思っています。
それは、スタッフさん(院長でももちろん良いです)が、医院の価値、効率を1%アップさせる取り組みを年に3つ行ったとします。そうすると1.01の3乗=1.0303、つまり約3%アップになります。
では、医院10人で行ってみたら?
取り組みや提案が同様に影響として1%アップにつながるとしたら、さらに10乗=1.3478、約35%アップ。
さらにさらに、5年続けたら4.4倍、10年だったら19.7倍になります。
一概に、このようになるとは言いません。
ただ、この複利の話から何が言いたいかというと、「これはなんとなく言わなくてもいいだろう」という皆さんのアイデアも、中長期的にみるととてつもない変化をもたらしうる、ということです。
まさに、経営はチリツモなんです。
これは言わなくてもいいだろう、大したことないし、恥ずかしいし、というのは中長期的にみて大きな機会損失につながりうる。
そして、一方で、院長が「なんで、こんなつまらないことを提案するの?」とそういった些細な意見をつぶしてしまっていると、何か有ったときに誰も提案してくれなくなる。
実は、これが一番大きいんじゃないか、と思います。そういう先生に限って、「うちのスタッフは何も提案してくれない。」「医院のことを考えてくれていない」って言っている気がします。
まずは「くだらない」、「しょうもない」、「こんなこと?」をなくし、ちょっとした改善を共有・維持ができると良いんじゃないでしょうか?
なんとなく、これが文化作りにつながるんだと思います。
皆でこのような取り組みができる場所があるんです。
そう、それが経営塾!
医院全体で実践事例に取り組めば、加速度的に成長するはず!
今年末には診療圏が解除されてしまいます。
継続のお申込みはこちらまで!