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皆さん、こんばんは。
歯科医院地域一番実践会コンサルタントの岡本です。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、年も変わり、4月に向けた人材採用も大詰めな時期になってきましたね。私もクライアント先で履歴書を見せられて「この人どう思いますか?」と聞かれることがあります。もちろん最低限の情報を確認した上で感想・意見は伝えるものの、正直なところほとんどあてにならないのではないかと考えています。
自分自身の事を明確に、正確に把握することも難しいのに、人の本質を僅かな時間で判断することはほぼできないですよね。
人の良し悪しを判断するのは本当に難しいです。最初から失敗した!というパターンはもちろん、最初は良かったのに徐々に考え方がずれていって、取り返しのつかないマイナススタッフになってしまった、といったパターンもあります。
履歴書に院長先生の気に入りそうな熱い思いを書く能力があり、面接時にその熱意を伝えられる能力があれば、その人の本質はわからないまま「すごくいい子だな」と思ってしまいます。
クレペリン検査を実施してストレス耐性をテストしたとしても、職場で発生する大半のストレスは作業に対するものではなく、人間関係によるストレスなので、そこを見ることは難しいのかもしれません。
泣いて馬謖を斬るという言葉はいろいろな用いられ方をしますが、あの諸葛孔明ですら、人を見る目を誤り、敗戦を招くことがあった、と見ることができるくらい、人の採用は難しい、ということですね。
それでも面接時にはできる限りその人の考え方を聞き、医院としての考え方にあっているかどうかを判断しないといけません。
では、どんな質問をすれば良いのか?
これもよく聞かれる質問です。今日は一つの材料、ツールとして人生曲線を紹介します。
人生曲線というのは、横軸が誕生時から現在までの時間軸、縦軸には、感情の浮き沈み(幸福度)を設定し、曲線で自分の人生を表すものです。
面接にきてくれた方に人生曲線を書いてもらい、それを元にいろいろと質問をしていきます。
人生で一番マイナスに振れている部分について、どんな出来事があったのか、その時にどういう感情だったのか、そういう感情とどのように向き合い、どのように行動していったのか。
逆に、プラスの感情に振れている時期に、何を得て、何を学ぶことができたのか。
こういったツールがあると、面接時にその人に対する一貫性のある質問ができたり、どのような時に感情が動き、どういった対応をするのか、の片鱗を見ることができると思います。
「人生で一番がんばった事はなんですか?」という質問はしやすくても「人生で一番落ち込んだ出来事は何ですか?」という質問は少しハードルが高いですからね。
もちろん、いくらでも嘘は付けますが、単発での質問を繰り返すよりも、その人の人生を知ることは出来るのではないでしょうか。
ツールだけに頼るのではなく、面接をする側の引き出しを増やしていきましょう。