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みなさん、こんにちは、経営戦略研究所の横山光孝です。
日々、歯科医院にお伺いをして経営課題への取り組みを院長やスタッフのみなさんと打ち合わせしています。
その中で最近、よく課題になるのがDr、DHを始めとした求人や定着、またモチベーションアップのための制度構築など人事関連マネジメントに関するものとそれにともなう数値管理です。
今日は数値管理の中でも人件費率についてです。
歯科医院の人件費管理では、人件費率20%ということをよく聞いているのではないでしょうか。
この人件費率20%は、確かにその通りですし歯科医院経営指標では大変に重要な経営指標です。この数値を守りながら人事管理をしていくことは大切です。
ただ、私はこの人件費率20%を保ちながら、医院が大きくなったり成長をした医院を見たことがありません。
同時に人件費管理がずさんで、強くなった医院も見たことがありません。
つまり人件費率が20%以内だからといって安心も出来ないし、20%を超えているから問題ということでもありません。
人件費を経費管理ではなく戦略的投資として管理出来ているかどうかが重要です。
その戦略の中では20%を超える時期やケースも当然あります。
今後3年間の医業収入の推移や予算がいくらで、この数値を達成するためには現状では23%になるが、どのような職種の人材を何人採用して、1年間でどこまで育成するか、その結果、3年後には人件費は何%になるのか、などを計画的に落とし込んでおくことが大切です。
成長をしていく医院は、この人材基盤を固める時期をもっています。この時期は一時的に人件費率がアップすることもあります。
ただしアップは戦略的に織り込み済みで、着実に人材投資がその後リターンをしてきます。
人件費20%は現状維持の比率という側面も持っているので、比率内だからといって安心をしてよいというものではありません。