このブログは約 6 分で読めます
皆様、こんにちは!
歯科医院地域一番プロデューサーの山本峻士です。
本日は、
医療法人化するメリットとデメリットを明確に理解する
というテーマでお伝えしていきたいと思います。
歯科医院地域一番実践会では現在、YouTubeに本格的に取組んでおります。
歯科医院経営ジャンルでは日本トップの2090名を超えるチャンネル登録者数を誇り、週3回も有料級の動画をアップしていますのでチャンネル登録がまだの方は今すぐ、こちらからご登録ください。
多くのクライアント先で、順調に医業収入が向上してくると、
医療法人化を検討される先生方が増えてきております。
その中でも先生方とお話していると、
「なんだか面倒くさそうなので法人化しない」
などという、不明確な理由により法人化を躊躇されている先生方が数多くいらっしゃいます。
たしかに、医業収入が向上してきたからといって、闇雲に法人化すればよいというワケではありません。
ですが漠然とした理由で法人化する、しないを決定してしまうのは宜しくないと思います。
まずは法人化するメリットとデメリットを明確に理解した上で、決定していく事をオススメ致します。
◆ 法人化を検討するタイミングとは?
一般的には年間医業収入が7500万円以上、もしくは社会保険診療報酬が5000万円を超えた段階(所得計算の特例制度を受けれる為)に検討される歯科医院が多いかと思われます。
また、将来的に法人を受け継ぐ可能性のある人が出てきたタイミングで一度法人化を検討されてみるとよろしいのではないうでしょうか。
また、法人化することで、分院展開や他の事業にも展開可能になります。
◆知っておくべきメリットとデメリットとは
既にご存知の方も多いかと思われますが、中にはそこまですべてを把握できていない方もいらっしゃると思いますので、
法人化するメリットとデメリットを今一度明確にしてまいりましょう。
法人化するメリット① 所得の分散が出来る
法人化すると、家族を理事を入れる事で所得の分散が出来ます。例えば今までは個人事業という事で院長1人の所得が大きくなると、その分税率も高くなってしまうのです。
ですが、法人化することで奥様やお子さん、両親などを理事に入れる事で、所得が分散され、結果として税負担が低くなり、家族全体の可処分所得が増えるのです。
法人化するメリット② 給与所得控除が受けられる
法人化すると、歯科医師である理事長に給与を支払う事になります。そうすること、給与所得控除が受けられますので、例えば年収1500万円であれば、約245万円の給与所得控除が認められるのです。
法人化するメリット③ 法人の資金で退職金の積み立てが出来る
個人で開業している場合には、基本的に退職金の準備が個人の資産を使って準備するしかありませんが、法人化することで院長や理事に対して退職金を法人から支給することが出来ます。退職金は普段の給与に比べて税制面で優遇されております。法人のキャッシュを個人に移行する場合、最もメリットがあるのが退職金です。
生命保険などを活用することで、全額・もしくは半分を経費扱いにしながら積み立てが出来るのです。
法人化するメリット④ 社会的信用が高まり、採用にも影響がある
法人化することで、社会保険などに強制的に加入しなければならないという事は、デメリットの1つではありますが、
その分、スタッフにとっては福利厚生などが充実するため、社会的信用が高まります。
ある衛生士学校では、「なるべく医療法人化している医院に勤務すると良い」と学生に話をしているところもあるようですので、採用にもメリットがあると考えられます。
他にも様々なメリットがありますが、代表的なメリットはこの4つとなります。
しかし、当たり前ですが、法人化することはメリットだけでなく、デメリットもある事も理解をしていきましょう。
法人化するデメリット① 社会保険に加入しなければならない
こちらは上記にも記載しましたが、従業員の社会保険料の半分を法人が負担する必要がありますので、費用負担が増加します。
法人化するデメリット② 運営管理が煩雑化する
法人化することで管理が非常に煩雑化します。例えば、都道府県知事に事業報告等提出書を報告しなければならなかったり、2年毎に登記手続きをしなければなりません。もちろんこのような手続きは院長がするのではなく、税理士の方などに依頼する必要があるので、税理士さんへの報酬額などの負担も大きくなります。
法人化するデメリット③ 交際費が年間800万円しか認められない
個人事業主の場合は、接待交際費に上限は特に設けられておりませんが、法人の場合には一定額(800万円)もしくは接待飲食費の50%のいずれか多い金額までしか認められません。
その為、交際費の額が多い先生の場合はデメリットになることと思います。
これ以外にも、医療法人の場合には、1人に1議決権があります。その為、ごくまれに法人を乗っ取られるというケースもあるようです。
絶対的な信頼があるパートナーがいるかどうか、という事もとても重要になっていきます。
「お金」の管理はやや難しい為に、どうしても敬遠してしまいがちですが、経営する上では、院長自身が知識を身に付ける事がとても重要になってきます。
今回は法人化という事をテーマにお伝え致しましたが、それ以外のテーマも今後お伝えしてまいります。