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皆様、こんにちは!
歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの山本峻士と申します。
本日は、
自費率を向上させる意味づけを院内で行っていますか?
というテーマでお伝えしたまいります。
私は今年の2月に『チェア3台でも自費率70%セミナー』の講師をさせて頂き、
その後今まで以上に自費率アップについてのご相談をする機会が多くなりました。
ほとんどの歯科医院では、自費率アップをするために、
・カウンセリングの定着(スーパーTC育成塾への参加)
・ツール(配布物やポスター)の強化
・新しい自費治療開始の為のセミナー参加
などなど、多くの実践をされている先生が多い事と思います。
しかしながら、院長自身だけが努力をしていても、患者数が一定数以上いる場合、
院長先生だけでの情報提供というものは限界があり、
やはり院内全体でスタッフさんを巻き込んで取り組みを行う必要がある事と思います。
しかし、具体的手法をスタッフさんに説明したとしても、
いまいち自費が上がらない…
という事はありませんでしょうか?
様々な理由が考えられますが、
最も多い原因が、
そもそもなぜ自費率を向上させる必要があるのか?
ということをスタッフさん達が腑に落ちているのか、
が非常に大切なポイントになってまいります。
単なる手法だけ伝えたとしても、
「院長がお金儲けしたいだけでしょ?」
「よくわからないけど、院長が説明しろと言ってるから言っているだけ」
というようにスタッフさんが思ってしまうことにも繋がり、
そうなると一向に自費率が上がらないということになります。
つまり、自費率を上げる意味づけをどれだけ行う事が出来ているのか?
という事が非常に重要です。
単に売上が上がるから、という理由だけではありません。
では、スタッフさんにどのような説明をするのか?
という事を具体的にお伝えしてまいります。
①利益が出ないことによる影響
最近ではパラジウムの値段が高騰している事で、金属代が値上がりしており、頭を抱えている院長先生も多い事と思います。
そのため銀歯ではほとんど利益が出なくなってきております。
場合によってはクラウンなどでは既に赤字の状況の医院さんもあることと思います。
ただし、
「利益が出ないから、銀歯を少なくしよう!」
では意味づけとしては弱いです。
ここでは、利益が出ないことでスタッフさんにどのような悪影響があるのか?
という事を説明する必要があります。
例えば…
利益が薄いことにより、薄利多売の仕組みでなければ安定した利益を出す事が出来ない。
そうなるとより多くの患者さんを見なければならず、
利便性追求型の歯科医院にするしか方法がなくなってしまう。
今は働きやすさ改革などとも言われているが、
極論21時までの診療や、土日診療なども行わなくてはならない歯科医院になってしまう。
みんながより有給が取りやすい、診療時間をさらに早めていくなどという取り組みを行っていくためには、
利益が比較的出やすい自費診療を行う事が必須になる。
などという事を説明する必要があります。
つまり、保険診療中心になることによって自分たちにも影響があるんだという事をお伝えしていくと、
スタッフさんも自分事と捉えてくれる可能性が高くなるのです。
②患者様にとって本当に良い治療とは何かを考える
多くのスタッフさんと話していて、補綴コンサルの成約率が低い方の傾向として、
「正直保険診療でも別にいいと思っている」
と感じている方が非常に多いです。
これは知識が不足している事が原因と考えられます。
TCスタッフだけでなく、院内全体で補綴勉強会などを実施していますか?
症例検討会を開き、TCスタッフも同席させていますか?
知識をつける機会をこちらが設けることで、
「自費治療ってこんなメリットがあるんだ!単なる審美性だけじゃない良さがあるんだ!」
と気づくことが出来るのです。
本当に患者様にとって良い治療は何か?
という視点で考えられるようになると、自然と成約率は向上していきます。
③具体的トークスクリプトを作成する
チェアサイドで簡単に説明する場合、多くの医院では具体的なトークスクリプトなどもないため、
スタッフさんによって説明のばらつきが出る傾向にあります。
その為多くのスタッフさんが説明する内容だからこそ、トークスクリプトを作成する必要があります。
具体的なトークスクリプトは今回は説明できませんが、
・どのような流れで話をするのか
・持ち物は何を持っていくのか(補綴メニュー・模型etc.)
などをこちらが提示することで、よりわかりやすくスタッフさんも説明することが出来るのです。
このような意味づけや具体的手法をお伝えすることで、
飛躍的に自費率は向上していきます。
是非、自費率20%未満の医院さんは実践されてみてはいかがでしょうか。