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皆様、こんにちは。
歯科医院地域一番実践会 コンサルタントの山本峻士です。
本日は、
今どき新人スタッフに対する「あり方教育」とは?
というテーマでお伝えしていきます。
4月には新たに新人スタッフが入社する歯科医院も多くいらっしゃると思います。
私も今まで数多くの新人スタッフさんと面談をしてまいりました。
たしかに入社当初から、素直で、実行力があり、すぐに院長先生や先輩スタッフからの信頼関係が構築できるスタッフさんも多くいらっしゃいます。
しかしながら、様々な価値観を持った方がいるのもまた事実です。
皆様も感じていらっしゃると思いますが、
・自分はまだ何も出来ないのに、権利ばかり主張してくる
・自分が興味あることはやるけど、やりたくないを依頼すると嫌そうな顔をする
・とにかくすぐ休む、遅刻する
などなど、このような言動、行動をしているスタッフさんも中にはいらっしゃいます。
院長先生や先輩スタッフからすれば、
「よく新人の立場でそんな事を言えるなぁ」
と思ってしまう事もあるかと思われます。
ただ、こちらがそのような新人スタッフさんに対して不満を言っても何も始まりません。
よく、時代に合わせて対応していかなければならないと言いますが、
では今の時代に合わせた教育とは、いったいどのような事を言うのでしょうか?
皆様の医院では、今どきスタッフに対してどのゆに関わるべきなのか、
明確にされておりますでしょうか?
◆ まずは医院のルールを作る、明確にする、伝える
ルールがなければこちらも注意することが出来ません。
オススメ文献→https://ci.nii.ac.jp/naid/120005726811
またルールもないのに、
「常識で考えなさいよ!」
と言っても、常識という定義は人それぞれなので、
注意された側も具体的にどのように改善するべきかわかりません。
・身だしなみ
・出勤や退勤に関して
・有休の取り方
・言葉遣いなどの対応
などなど出来る限り医院のルールを明確化していく事が第一歩です。
また出来る限り、院長1人で決めるのではなく、
既存のスタッフにも意見を聞きながら、医院ルールを明確化していきましょう。
また新人スタッフが入社したら、出来る限り初日にお伝えしていきます。
後から「これはうちのルールだよ」と伝えても、
「そんな事は聞いてない!」となりがちです。
必ず事前にお伝えしておけば、
「入社した時に伝えたけど、覚えてる?」
とこちらも伝えやすくなります。
◆ 今の時代に大切なのは「道徳観」や「倫理観」
少し前までは、ルールを明確にしていればおおむねのスタッフさんはその通り行動してくれました。
しかしながら、今どきスタッフさん達は、それだけでは改善されるのも一時的です。
根本的な考え方からお伝えしていかなければならないのです。
それが仕事に対する「道徳観」や「倫理観」です。
今どきスタッフが育ってきた環境は、
学校でも少し問題が起きただけで大問題になるので、
厳しい事を言われずに育ってきているのです。
また両親もそこまで厳しい事を言わず、のびのびと子育てすることが重要という考え方にシフトした為、
理不尽なことなど経験することなく社会に出ている人が多くなっているのです。
今までは家庭や学校で教育していたことが、
教わることなく社会人になる年齢になってしまっているのです。
つまり、
・社会人(人)として大切な考え方
特に「道徳観」なども具体的に伝えていかなくては、
根本的改善はされていかないのです。
◆ 具体的にどう伝えていくのか?
では、どのように新人スタッフさんに伝えていけばよいのでしょうか?
それは、1つ1つのルールの意味や考えを伝えていくのです。
例えば、「有休」についてということであれば、
「有休は取得希望日2か月前までに院長に申請する事」
という事がルールとしてあった場合、
・有休は権利なので基本的には自分自身の希望通り取得することはできます
・しかしながら有休を取得するということは、残ったスタッフにそれだけ負担がかかるということです
・必ず有休を取得する場合には前日に「明日有休頂きますので、宜しくお願い致します」と朝礼で伝えましょう。そして有休をいただいた翌日には「昨日は有休を頂きましてありがとうございました。」と朝礼でお伝えしていきましょう
という考え方までお伝えしていく事が重要になってまいります。
ここまで意味づけや具体的な行動までお伝えしなければ、
「有休はとって当たり前」
という考え、行動になってしまいます。
「そこまでやらなくてはいけないの?」
とお感じになられると思いますが、
新卒スタッフを採用、育成、定着されていくためには、
このような事を先輩スタッフが密に伝えていかなければなりません。
私のクライアント先では、
新人スタッフ向け、幹部スタッフ向けと冊子を作成し、
それをスタッフと読み合わせをしているクライアント先もあります。
ここまですれば、院長が望む理想のスタッフに近づく可能性が非常に高くなります。
スタッフの育成、教育を面倒くさがらずにここまでやる医院が、
長期的発展することに繋がることと思います。
是非「価値観教育」を実施されてみてはいかがでしょうか。