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皆様、こんにちは。
歯科医院地域一番実践会、コンサルタントの山本です。
本日は
これからの時代、開業するべき?しないべき?
についてお伝えしていきたいと思います。
私のクライアント先でも勤務医の先生から開業に関する相談をよくお受けします。
「実家が歯医者だけど、どう継承していくべきか?」
「いつから土地は探すべきか?どんな場所がいいのか?」
「開業に向けてどんなテクニカルスキルを身に付けておいた方がよいのか?」
など様々なご相談をお受け致します。
その中で、最近とても増えたのが
「これから先の事を考えると、開業しないという道もアリなのか?」
という事です。
昨今の新型コロナウイルスの影響により、
歯科医院の経営も決して安泰ではないという事を目の当たりにして、
「ここまで経営はリスクなのか」
と痛感した先生方も増え、
歯医者=開業
というのが当たり前の考えだったのが、
次第にその考えが当たり前でないという事を感じている先生方が増えている事と思います。
そこで、今回は若手歯科医師に向けて、
今後開業するべきか、しないべきかという事をお伝えしていきます。
◆最近は開業しないと決めている先生も増えている
実際、私のクライアント先でも必ずしも開業するとは決めていない先生が半数以上いらっしゃいます。
たしかに実家が歯医者の場合などは、いつかは継承と考えている先生方がほとんどですが、
そうでない場合、開業前提で勤務されている先生は年々減っているように思われます。
それは決してやる気のない先生が増えたのではなく、
世の中的にも勤務医の待遇が良くなってきているからだと思います。
ある程度ゆとりのある生活を過ごす給与がもらえ、
家族と過ごす時間も作ることが出来ている先生も多く、
今の生活にある程度満足されている方も多いからなのではないでしょうか。
私たちも開業がすべてとは思いませんので、
開業意欲がそこまで高くない先生が在籍している場合は、
むしろ院長先生とは、いかに勤務医に長期勤務してもらえる体制を整えられるか、
という話をしております。
◆どんな人は開業した方が良い?
これはシンプルに
「開業したい!」
「自分の理想の歯科医院を作りたい!」
「勤務医ではもらえないくらいのお金を稼ぎたい!」
とお考えの人だと思います。
むしろその気持ちが強くないのであれば、
開業はオススメしません。
なぜならば、歯科業界の場合、
開業した後に生活にも困窮するレベルの医業収入になることはほとんどないにしろ、
歯科経営を成功させるレベルまで持って行こうとするのであれば、
相当な知識、実践を積まなければなりません。
相当な苦労が待っています。
という事はよっぽどの覚悟がなければ難しいからです。
「なんとなく将来は開業しようかな?」
くらいのレベルでしか考えていないのであれば、
そのまま勤務医という道を選んだ方が、
よっぽど豊かな人生を送れる可能性は高いです。
開業したら短くとも2年くらいは休みは取れないです。
ということは、
家族とも時間を取ることは難しいです。
ご家族との時間も大切にしたい、自分の時間も大切にしたい
というお気持ちがあるのであれば、
無理にリスクをわざわざとって開業する必要はないと思います。
◆勤務先を継承するケースも増えている
自分自身でイチから開業するのは、どうしても一定のリスクが伴います。
「そこまでリスクを取りたくないけど、開業も興味がある」
という方は、最近は勤務先をそのまま継承してもらい院長になるケースも増えてきております。
実際に私のクライアント先でも1医院、
そのような話が進んでおります。
なかなか継承者がおらず、医院の出口戦略に悩んでいる先生も珍しくありません。
そのような医院に勤務し、そしてそのまま継承してもらえれば、
自分とある程度信頼関係が出来ているスタッフ、患者様も
そのまま引き継ぐことが出来ますので、
新規開業に比べ経営的なリスクは回避することが出来ます。
もちろん、その道も簡単ではありません。
ですが、このような選択肢も考えてみてもよいのではないでしょうか。
もちろん、そのまま勤務医でい続ける事もアリだと思います。
ただし、勤務医でい続ける場合、一点注意が必要なのは、
自分自身の将来の目標、理想の姿は明確にしておくべきだと思います。
とりあえず今が満足だからそのままでいいやということであれば、
自分自身が50-60歳になった時に、
仕方なく訪問診療部隊に回されるくらいしか道がなくなってしまうからです。
(すべての訪問診療がそのような人材しかいないという事ではありません)
自分自身が得意とする診療を1つでも良いから作り、
そして何歳になっても、どこの歯科医院に行っても必要とされる人柄、スキルを身に付ける
努力はするべきだと思われます。
実際、私自身もいわゆる勤務医と同じ立場です。
そして独立という道は考えていません。
それでも自分の目標、将来あるべき姿は明確にし、
自分なりに今、そして将来の会社への貢献を考え、行動しております。
是非、今一度安易に「開業」「勤務医」と考えるのではなく、
しっかりと自分の将来を考えてみてはいかがでしょうか。