このブログは約 7 分で読めます
こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の萩原と申します。
院長先生である皆さんはどのような理想の姿を描いていますでしょうか。
理想の姿とは??
最近多くの歯科医院の院長先生からご相談をいただく中で、実はこの理想の姿を描けていない先生が多くいらっしゃいます。
または元々は描けていたのですが、スタッフが全くついてこないなどの経験を通じて理想の姿を見失っていることが多いのです。
特に医業収入ばかりをひとつの目標として進んでこられた先生は自分の環境を嘆いている場合が多いです。
「医業収入は高いが、1~2年でスタッフが辞めてしまう」
「現在いるスタッフは新人か、5~6年のベテランが数名のみ」
「ミーティングでは誰も発言しない」
「全く笑顔がない」
「医院の数値を知っている人は私(院長)しかいない」
理想の医院はどのような定義で決められているのでしょうか。
院長が描く理想の医院は院長が描いたもの、
そこで働くスタッフが描く理想の医院はスタッフが描いたもの。
これは何もしなくては異なって当然です。
そしてスタッフがモチベーションが最も下がる場面は、
【自分の意見や行動で全く歯科医院をよくできないと感じた瞬間】
です。
リクルートワークス研究所が発行しているモチベーションマネジメントにおいても重要なのは仕事に「所有感」を持たせ、「やらされ感」を取り除くと記載されています。
リクルートワークス研究所:モチベーション・マネジメントの限界に挑む
自分たちで何を言っても変わらないのなら、これ以上関わっても得をしない。
むしろ自分の時間と労力を無駄にすると感じてしまいます。
相談されている医院の中で急にチーフスタッフが辞めてしまうのは、上記のように結局何をしたとしても医院は変わらないと感じるからです。
全てにおいて院長の指示のみしか回っていない歯科医院ではすぐにスタッフは退職していきます。
たとえ現状で理想に達していなくても自分たちが行動すれば歯科医院が変わるかもしれないと感じればスタッフは行動してくれます。
他から見て素晴らしい医院であってもやはりうまくいっていない点はあります。
歯科医院の良い点に惹かれて入社しても、いつか目が慣れて悪い部分に目が行くようになります。
誰かにとっての絶対は、他の人にとっての絶対とは限らないのです。
そこでまずは理想の歯科医院像を全体で話し合って、シェアしていくことがとても大切なのです。
創り上げていく理想の歯科医院
理想の歯科医院は創れます。
ただし、それはスタッフ、院長の理想像が揃っていれば実現できます。
私のクライアントでも一部は理想の歯科医院になっています。
その歯科医院は毎月出るスタッフの意見をすぐに反映をして、
常にスタッフ主導で歯科医院を運営しています。
院長先生は治療方針以外に関しては積極的にスタッフの意見を取り入れているのです。
しかも、医業収入があがった際には全員に還元する形式をとっています。
もちろん下がったときには全員で振り返りをして、下がった給与・賞与になります。
これはスタッフが全員が改善する立場でもあり、うまく行かなかった場合には全員が痛み分けをするようなシステムになっています。
だからこそ新しい人を入れるかどうかのときもスタッフ全員で考えています。
そのスタッフを成長することができなければ人件費が増えてしまいます。
医業収入があがらなければただ人件費のみが増えるので、全員の賞与(業績連動)が減少します。このような組織になると非常に強いです。
全員で教育をして、即戦力化を目指し、医業収入を考えることが当たり前になっていくのです。
院長先生は歯科医院経営の方向性を決めることは重要ですが、その方向性に沿った意見をいかに吸い上げていける歯科医院にするかが経営の鍵を握ります。
施策としては面談・ミーティング・締めのイベント(期末振り返り・忘年会など)が有効です。
思い立った時にするのではなく、常にこのようなことも仕組みにしてしまうのです。
では自分のマネジメントが合っているのか、話し方があっているのか。
コーチング力を身につける
理想の形は人によってバラバラです。
医院のことをスタッフが理解してくれていると思い込みすぎないことです。
伝えなければわからないことの方が多いと考えておいた方が良いです。
そのためにはまずスタッフが何を求めているのか、把握するようにしていきます。
相手の要望と歯科医院の成長がマッチした時に医院経営は一気に進度があがります。
コーチング本を読むのは必須ですし、ロールプレイング研修を受けることもした方がよいです。
弊社でも院長マネジメント徹底強化セミナーというものを毎年開催していますが、
ロープレ形式で様々なシーンを想定して行われます。
実は私たちコンサルタントは元々営業やマネジメント部門においてトップクラスの成績を残してきましたが、その全ては【ロールプレイング】から始まっています。
「こう言われたらどう返すか?」
「どのようにスタッフの真の要望聞けるか?」
まずは相手の理想を明確にしなければ理想の医院をつくることなど程遠いのです。
たまに、「そんな全員の理想の医院像など聞いて、合わせることはできない」と言う先生もいらっしゃいますが、そうであるのなら採用や教育のミスマッチが発生しているとしか言えません。
本来であれば最初の面接段階で「こういう理想像があるけど、その目標に沿って働くのはどうか」を面接者に考えてもらう必要があります。
それを聞いていないのであれば、合わせられるはずもないですし、合うのは偶然といったところでしょう。
だからこそ、まずは相手の理想の歯科医院像も知る、こちらも理想の歯科医院像を伝えることを繰り返し行っていくのです。
ひとつひとつのコーチングステップは地味ですが、成長はスタッフの人数掛ける倍数ととなります。
理想の医院を目指して構築していきましょう!