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実践会ブログを御覧の皆さん、
こんにち(ばん)は。歯科医院地域一番実践会の染谷です。
今日は最近よく聞枯れる質問で多い人事「評価」制度についてです。
そもそも人事評価制度ってなぁに?ということについて触れたいと思います。
よく言われることなのですが、人事「評価」制度とは、人事制度の中の一部だということです。
では人事制度ってなんじゃい?ということなのですが、
人事制度というのは「ランク(等級)制度・評価制度・給与報酬制度の3つで構成される会社のルールブック」なのだと思います。
今日はこの人事制度の目的について考えてみようと思います。
人事制度の目的は、個人の給与を決めること
人事制度が、実際に使われる流れとはどの様になるのか、簡単に着さしてみます。
【入社時】
- ランク要件に照らし合わせて個人のランク(例:A等級、3スターとか)を決める
- ランクに紐づく給与レンジ(例:3等級は月額20~22万)内で、現在の給与や社内バランス、社外水準を考慮して給与を決める
【入社後】
1.ランク要件に照らして評価して個人の等級を見直す(これは事前に伝えておかないと揉める)
2.ランク等級を変更する場合、新等級の給与レンジ(例:4等級は18-20万とか)内で、現在の給与や社内バランス、社外水準を考慮して給与を決定する
3.評価制度に基づいて評価を行い、給与改定する(例:75点=基本給1万円を昇給)
この場合、給与レンジ内の給与の決定方法や評価方法など細かいルールが、他にも必要です。
また、最終的には「エイヤー」「鉛筆なめなめ」で決める場面も多々ありますが、基本的にこのような流れで個人の給与が決めていく流れになります。
人事制度は、個人の給与を公平に、かつ適正な水準に落とし込むためのツールです。
方向付けや人材育成の効果も期待できる
給与決定の他にも、期待できる効果があります。
「方向付け」と「人材育成」です。
【方向付け】
ランク(等級)要件や評価基準は、医院が期待する人材像や期待する行動・成果の基準です。
一人ひとりに「こうあってほしい」と説明することなく、医院の考え方を伝えることができる数少ない機会です。
個人だけでなく組織を方向付けることができます。
理念というものがあれば、人事制度に組み込めば、理念の理解・浸透にも役立ちします。
正しく伝えるために、基準の分かりやすさ(制度の良しあし)はもちろんのこと、基準を正確に理解した評価者(院長・幹部)も必要不可欠です。
そもそも基準に合致・共感・納得したメンバーがいなければ、どんなに良い制度を作ったとしても効果は期待できません。
歯科医院の場合は、院長がぶれぶれすぎて結局消えゆくことが多い気がします。
【人材育成】
医院がが示した基準で、院長・幹部がスタッフにフィードバックする仕組みが人事制度です。
人事制度は存在するけど、運用されずに形骸化しているケースでは、医院が示す基準が使われない、フィードバックされない、そのためのカリキュラムやマニュアルが一切使われていないといった状態に陥ります。
制度がきちんと運用されると、フィードバックされるメンバーの成長支援だけでなく、フィードバックする院長・幹部自身の成長にもつながります。
有言実行の環境をつくることが、院長・幹部の成長には非常に効果的です。
その意味では、弊社が提唱しており、人事評価セミナーでも案内しているITを活用した評価による定性評価の数値化も重要になるのかなと思います。
今日の内容はいつもより真面目でごめんなさい。