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実践会ブログを御覧の皆さん、
こんにち(ばん)は。歯科医院地域一番実践会の染谷です。
現在、2024年9月下旬です。
新人が4月に入った医院さんは、この半年でどのような戦力になっておりますでしょうか?
お伺いさせていただいているクライアント医院では例年に比べ、歯科衛生士の成長を加速化させることに成功しており、すでにこの何か月かでご自身の枠を持たれている方もいらっしゃいます。(もちろんクオリティも問題ない状態で、です。)
実は、この「枠を持つ」というのは、歯科医院においてとても重要なキーワードだと思っています。
なぜなら、枠に入る患者さんを獲得できている、しっかりとリコールで帰ってきてくださっている(マーケティング)、そして教育がしっかりできている・定着している(マネジメント)の両面を具現化しているからです。
そこで、今日は「なぜ医療従事者である歯科医院の院長が経営を学ばないといけないのか?」を改めて考えてみたいと思います。
なぜ歯科医院の院長が経営を学ぶべきなのか?
歯科医院を成功に導くためには、もちろん優れた治療技術が必要です。しかし、それだけではなく、「経営力」が必要不可欠です。
多くの院長先生は患者さんの治療に集中しがちですが、医院を長期間にわたり、それこそ開業してから少なくとも退職する30年~40年という長い期間の存続・発展のためには、安定・盤石な経営基盤を築くことが重要です。
弊社ブログでは、各コンサルタントが各論として様々なアドバイスを提供しています。
今日はその各論をなぜ学ばないといけないのか?
そして、経営を学ぶことで得ることができる収益管理やスタッフ育成、患者満足度の向上といった多角的な視点、より効率的な医院運営の可能性がアップするんだよ、ということをお伝えしたいと思います。
– 歯科医院の未来を決めるのは「経営力」
先述の通り、治療技術はもちろん重要です。しかし技術だけで患者を増やすのは難しい時代になりました。
適切な経営戦略がなければ、その治療技術を患者に伝えることもできず、ゆくゆくは医院の成長は止まってしまいます。
経営力は医院の将来を左右する重要な要素です。
悲しいかな治療に対して、そして患者さんに対して真面目な先生ほど治療を優先するあまり、経営が疎かになると、スタッフの士気低下や資金不足、設備の老朽化といった問題が発生する可能性が高いように思います。
何もMBAなどで学ぶようなマクロ・ミクロなトータルの経営学ではなく、歯科医院には歯科医院に適した必要最低限な経営を学ぶことで、医院の未来を見据えた戦略を立てることが可能となり、中長期の医院の発展につながると断言できます。
– 治療だけでは医院は成長しない
何度も言います。どんなに優れた治療技術を持っていても、経営が疎かでは医院の成長は望めません。
多忙な治療に専念し、最もフィジカル(診療時間を長くし)で、最もプリミティブ(ただひたすらに時間をかけ)で、最もフェティッシュ(休日返上)な方法だったとしても、その時は患者が来るかもしれません。
しかし、経営という側面を無視してしまっていることで、スタッフとの信頼関係が薄れ、退職が続き、最終的には収益も減少するリスクが高まるのです。
経営とは患者(顧客)満足度を維持し、医院全体の運営を安定させるための重要な要素であり、マーケティングとマネジメントのバランス、そして治療と経営のバランスを取ることが求められるのです。
経営を学ばないと起こりうるリスクとは?
経営を学ばずに医院を運営し続けると、さまざまなリスクが伴います。
具体的には医院の存続が危うくなることや、資金繰りが悪化するなど、問題が表面化する前に手を打つことが大切です。
コロナを経て、実際に歯科医院の倒産件数が増加しています。
もちろんいろいろな考え方はあると思います。しかし、実践会のクライアントはコロナ禍に過去最高の業績を記録している医院も数多く存在している事実があります。
経営知識を持つことでリスク管理がしやすくなり、それこそリスクを排除した状態で治療に向き合うことができるのです。経営を学ばないというのは、大事にしている「治療」をも手放さざるを得ないリスクを生み出すのです。
– 経営が不安定だと医院の存続が危うくなる
経営が不安定になると、医院の運営が成り立たなくなります。
ではどのように成り立たなくなるか?
例えば、患者数の減少があります。
アポの取り方一つで患者数は大きく変わります。
患者数減に起因する収益の低迷、マネジメント不足による人手不足による収益の低迷も考えられます。
そもそもこれまで学んできた治療、特に自費診療も院内院外マーケティングを学ばなければ患者さんにアプローチすらできません。
これらは、「治療」ではなく「経営」の視点から改善すべき問題です。
経営を学ぶことで、こうした問題を予防し、安定した医院経営を実現できるようになります。いわば歯科医院の定期健診なのです。(誰がうまいこと言えと…)
– 優秀なスタッフを失うリスク
この点をないがしろにする院長先生がめちゃくちゃ多いです。
経営はマーケティングだけではありません。スタッフ、人員管理も経営の一部です。優秀なスタッフが働きやすい環境を提供できなければ、離職率が高まり、そもそも人が育たず、結果的に医院の運営に支障をきたします。
もちろん院長一人で医院を開けるのもいいかとは思います。しかし、それが開院したときに思い描いた医院の理想像でしょうか?
しっかりと定着に向けて待遇や職場環境の改善、キャリアアップの機会を提供することで、スタッフのモチベーションを高め、長期的な雇用を確保できます。
これらは経営を学ぶことでしか培うことができません。
– 財務管理の不備による資金繰りの問題
適切な財務管理ができていないと、資金繰りが難しくなり、突発的な支出に対応できなくなります。
例えば、新しい設備の購入やスタッフの給与(賞与)支払いが滞ると、しばらくは停滞してしまいます。
日々の財務状況を把握し、収支バランスを維持しつつ、必要な投資を計画的にできるよう知識の習得が必要です。
治療と経営、どちらも両立するための考え方
では、治療と経営は両立しないのか?両立はします。というよりさせなければなりません。
治療と経営を両立するためには、まずは時間管理が重要です。
そして、優先順位の見直しが不可欠です。
ポジショントークに聞こえるかもしれませんが、院長がすべてをご自身で行うのではなく、専門家やスタッフの力を借りることで、効率的な運営が可能となります。
これは間違いないです。あのトヨタなどの大手企業でさえ、戦略立案などに外部のコンサルタントを入れているのです。
じかんかりんまた経営を学ぶことで、患者満足度を向上させる視点が得られ、医院全体の発展に繋がります。
– 時間配分と優先順位の見直し
治療と経営を両立するためには、上述の通り、時間の使い方を見直すことが重要です。すべてを自分で抱え込むのではなく、経営面では専門家に助けを求めたり、スタッフに業務を任せたりすることが効率的です。院長は戦略的に時間を配分し、優先順位を設定することで、治療にも経営にも十分な時間を確保できます。
また、定期的に業務を見直すことで、効率的な運営が実現します。
そして、なにより他院で成功している事例をTTP(徹底的にパクる)ことで時短化を進めていきましょう!
– 経営を学ぶことでスタッフとの関係が強化される
経営の知識を持つことで、スタッフとのコミュニケーションがスムーズになり、チーム全体の連携が強化されます。
理由はなぜか。それは院長が経営視点を持つことで、スタッフに対して明確な指示を出せるようになり、各自が役割を理解しやすくなります。
その結果スタッフが適切に業務を行える環境を整い、医院の運営が円滑になり、モチベーションが向上するからです。
チーム全体のパフォーマンスが向上するかどうかは、院長先生の経営視点に左右されます。
経営を学んだのに、、という院長先生は、うわべだけでなくもっと深く学ぶ必要があると思います。
– 患者満足度を高めるための経営視点
経営視点を持つことで、患者満足度の向上も可能です。
経営を学ぶと「Why-So what」「ロジックツリー」など分解という考えがとても重要になります。
その分解を使うことで、細かく具体的な施策が出てきやすくなるからです。
例えば、診療の効率化やサービスの質の向上、患者とのコミュニケーション改善なども、とても抽象的な言葉ですが、患者の行動を細かく分解するなど、分解を活用することで抽象を具体化することができるはずです。
リコール率の向上や口コミによる新患獲得につなげていきましょう。
まとめると…
歯科医院の院長が経営を学ぶべき理由は、医院の長期的な存続と発展のためには必要不可欠です。
このブログを読まれている多くの先生の優れた治療技術だけでは患者を増やすのが難しい時代になり、経営力が医院の将来を左右します。
経営を学ぶことで、収益管理やスタッフ育成、患者満足度の向上が可能となり、効率的な医院運営が実現します。
経営を疎かにすると、スタッフの士気低下や資金不足、設備の老朽化などの問題が発生しやすくなります。
適切な経営戦略を立てることで、医院の成長と安定を図ることができるのです。
ただ、そんな都合の良い学びの場がないですって??
ここにあるじゃないですか。
本当は歯科医院地域一番実践会を感じていたんじゃないですか?
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ドンミスィッ!!
(4000文字いきたかった…)