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皆さん、こんにちは!
歯科医院地域一番実践会の五十嵐です。
2025年も始まってすでに1か月が経過されようとしています。
私のクライアントでは、年末年始で必ずキックオフミーティングと
言われる今年度の方向性を共有する場を設けています。
それと合わせて、院として大事にしている理念を共有し、組織全体の意識統一をはかっています。
その際、今回お話する「クレド(Credo)」の導入や再確認をおこなっています。
今回のブログでは、クレドの重要性について詳しく解説し、
組織にもたらすメリットについて考えていきます。
0.Z世代にあわせたマネジメントスタイルが重要
現代の企業や医療機関において、「クレド(Credo)」は非常に重要な役割を果たします。
クレドとは、ラテン語で「信条」や「志」を意味し、企業や組織が大切にする価値観や行動指針を
明文化したものです。従業員が共通の価値観を持ち、それを実践することで、
組織の一体感や信頼性が高まります。
これから組織をマネジメントする中で、中心になってくるのがZ世代と言われる世代です。
Z世代は一般的に1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指します。
デジタルネイティブとして育ち、価値観や行動パターンが他の世代と大きく異なる点が特徴です。
特にLGBTQ+やジェンダー平等、環境問題などに対して強い関心を持ち、
多様性(ダイバーシティ)を尊重する価値観を持っています。
価値観が多様化しているということは、実現したいことや
目指すべきゴールが1人1人違うということです。
極端に言えば、各々当たり前だと思っている基準がそれぞれ違います。
その為、これまで以上に組織として、大事にすべきことや正しい行動・仕事観を明文化し、
明確にしていくことが重要になってきます。
1.クレドの役割とは?
クレドは単なる理念ではなく、組織の成長や発展に欠かせない実践的な行動指針です。
医院のミッションやビジョンを明文化し、全スタッフが同じ方向を向くための基盤となります。
例えば、「患者様第一」「誠実な対応」「継続的な技術向上」など、
職種問わず持つべき正しい価値観がクレドに反映されます。
2.クレドが組織にもたらすメリット
組織文化の統一と強化
クレドを定めることで、組織の文化が明確になります。
スタッフ一人ひとりが組織の価値観を理解し、それを実践することで、全体の統一感が生まれます。
特に大型医院や分院展開などしている組織、歯科医院のように多職種が連携する組織では、
クレドの明文化・共有がより重要になります。
スタッフのモチベーション向上
クレドは、企業の理念を伝えるだけでなく、スタッフの働く意義を明確にする役割も果たします。
「なぜこの仕事をするのか」「どのような価値を提供するのか」を理解することで、
仕事に対するやりがいが生まれ、モチベーション向上につながります。
患者様満足度の向上
クレドが定着している組織では、スタッフの対応に一貫性が生まれ、
患者様に対して高品質な医療・サービスを提供できます。
例えば、歯科医院で「患者様に寄り添った対応」をクレドとして掲げている場合、
受付スタッフから歯科医師、歯科衛生士に至るまで、患者への配慮が統一され、
信頼を得ることができます。
経営の安定と持続的成長
クレドが医院の経営方針に組み込まれることで、組織の方向性がブレにくくなります。
特に、経営者が交代する際や、新しいスタッフが増える際にも、
クレドが指針となることで、組織の価値観が継承されやすくなります。
3.クレドを定着させるためのポイント
クレドを組織文化として根付かせるためには、以下のポイントが重要です。
クレドの策定プロセスにスタッフを参加させる
トップダウンで決められたクレドは、スタッフにとって「押し付けられたもの」
と感じられることがあります。
そのため、策定の際にスタッフの意見を取り入れ、組織全体で共感できる内容にすることが大切です。
クレドを日常業務で活用する
クレドは作成するだけでは意味がありません。
定期的に朝礼やミーティングで取り上げたり、クレドを体現した行動を評価する
仕組みを作ることで、日常業務の中で自然に浸透させることができます。
クレドを視覚化し、意識しやすくする
院内やスタッフルームにクレドを掲示したり、
クレドを記載したカードを配布することで、スタッフが日常的に意識しやすくなります。
クレドを定期的に見直し、改善する
組織の成長や社会の変化に応じて、クレドも進化させることが重要です。
定期的に見直しを行い、現場の声を反映させることで、
常に最適な形でクレドを運用できます。
5.まとめ
クレドは、単なるスローガンではなく、組織の価値観や理念を具現化するための重要なツールです。
クレドが定着することで、スタッフの意識が高まり、顧客満足度や経営の安定にもつながります。
適切なクレドを策定し、組織の成長を促進するために、ぜひ院内で作成・導入をしてみてください。