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実践会ブログを御覧の皆さん、
こんにち(ばん)は。歯科医院地域一番実践会の染谷です。
現在、この文章を書き始めているのが3月5日です。
新卒を迎える医院さんは、残り1か月を切っています。皆様の医院での受け入れ態勢はいかがですか?
というわけで、今日はあの人気セミナー「マニュアル作成セミナー」の講師をさせていただいた私から、マニュアルについて話をしていきたいと思います。
で、この文章5000文字くらいあります。
最後まで読んで、「ほな、どないしたらええんや?」というのが生まれるかもしれません。
そこで活用できるのが、こちらになります。
先にお伝えしておきます。
そしてそして、
この文章を最後までお読みになられた方には特典も。(会社からNGが出ましたら特典は締め切ります。)
ここから本文になります!
すでにお分かりのとおり、歯科医院の運営において、スタッフ間の業務の統一化や効率化は非常に重要です。
例えば院長の治療のアシストで、アシスタントごとに準備が違ったりすると、効率はがた落ちです。
そうならないために必要不可欠なのが「マニュアル」になります。
クライアント医院さんによっては、私は「強化書」と呼んだりしています。業務マニュアルがしっかりと整備されていることで、新人スタッフの教育がスムーズになり、診療の質を一定に保つことができます。これは誰もがお分かりのことだと思います。
そしてさらに重要なのは、業務マニュアルというものは、医院の成長とともに変化していくべきものなのです。
新しい治療法や設備の導入、スタッフの入れ替わりなど、さまざまな要因によって業務の流れは変わります。そのため、一度作成して終わりではなく、常に最新の状態にアップデートすることが求められます。
また、スタッフが自主的にマニュアルを活用しやすい環境を整えることで、業務の質を向上させることができます。(これが難しいのですが…)
マニュアル作成のポイントや運用方法について、お話ししたいと思います。
マニュアルの重要性
1-1. スタッフの教育を効率化
歯科医院では、受付、歯科助手、歯科衛生士、歯科医師といった多職種が連携して業務を行います。そのため、それぞれの業務を明確にし、一定の基準で統一することが求められます。
マニュアルがあることで、スタッフがどのような業務をどの手順で進めればよいかが明確になり、新人教育の負担を軽減することができます。
特に新人スタッフが入った際に、業務をいちからすべて説明するのは大変です。
しかし、マニュアルが整備されてさえいれば、基本的な流れを自主的に学ぶことが可能になり、教育係のスタッフの負担軽減につながります。
マニュアルを活用することで、スタッフの成長スピードが向上し、即戦力として活躍するまでの期間を短縮できます。
また、教育の標準化にも役立ちます。同じ業務でもスタッフごとにやり方が異なると、新人はどの方法を採用すべきか迷ってしまいます。
マニュアルがあれば、業務フローが統一され、スタッフ全員が同じ手順で業務を進められるため、教育のばらつきをなくすことができます。
1-2. 治療・応対のクオリティの向上
マニュアルを活用することで、診療や患者対応の質を一定に保つこともできます。
特に、歯科医院では治療の質が患者さんの満足度や信頼に直結するため、業務の標準化が重要です。
マニュアルを活用すれば、どのスタッフが対応しても同じクオリティのサービスを提供できるようになります。
例えば、受付業務の対応がスタッフによって異なると、患者さんは混乱してしまいます。
「前回と対応が違う」「説明が統一されていない」と感じると、医院への信頼が損なわれる可能性があります。しかし、マニュアルがあれば、受付の流れや説明方法が標準化され、一貫した対応を提供できるようになります。
また、歯科衛生士や歯科助手の業務においても、マニュアルの存在は重要です。例えば、器具の消毒・滅菌の方法が統一されていなければ、感染リスクが高まります。
マニュアルを活用して適切な手順を定めることで、安全な医療環境を維持することができます。
それこそ、有ってほしくはないですが、針刺し、治療中の患者さんの誤嚥などは、緊急対策マニュアルなどがあることで、迅速な対応が可能になります。
その先のGoogleへのレビューにも直結する時点で、どれほど重要かお分かりになるかと。
1-3. 業務の属人化を防ぐ
そして、マニュアルの一番の利点となる、属人化の防止。
ベテランスタッフに依存した業務フローでは、退職や休職が発生した際に医院の運営に支障をきたします。特定のスタッフにしかできない業務が多いと、そのスタッフが不在の際に業務が滞ってしまう可能性があります。
しかし、マニュアルを整備しておくことで、スピードは落ちるかもしれないけれど、誰でも一定の業務を遂行できるようになり、医院の運営が安定します。
特に、受付やアシスト業務など、複数のスタッフが関わる業務では「この人しかできない」という属人化のリスクが高くなります。マニュアルを活用することで、業務の引き継ぎがスムーズになり、スタッフの入れ替わりがあっても業務に支障が出にくくなります。
また、業務の可視化にもつながります。例えば、スタッフが異動や退職する際、後任のスタッフに業務を引き継ぐ際にマニュアルがあれば、スムーズに移行できます。さらに、マニュアルがあることで、スタッフ同士の情報共有が円滑になり、業務の標準化が図れます。
マニュアル作成のステップ
2-1. 業務の洗い出し
マニュアルを作成する際には、まず医院内のすべての業務を洗い出し、分類することが重要です。業務が明確に整理されていなければ、マニュアルを作成しても実用性に欠けることになります。
具体的には、以下のような業務カテゴリに分けると整理しやすくなります。
- 受付業務:予約管理、問診票の記入案内、会計対応
- 診療補助業務:器具の準備・片付け、患者誘導、アシスト
- 歯科衛生士業務:スケーリング、TBI(ブラッシング指導)、SPT
- 歯科医師業務:治療方針の説明、治療実施、患者教育
- 院内清掃・滅菌管理:診療台の清掃、器具の滅菌、感染対策
このように業務を分類した後、それぞれの手順を細かく洗い出し、マニュアルに反映していくことが重要です。
2-2. 手順を明確にする
業務の手順を詳細に明記することで、スタッフ全員が統一された業務を遂行できるようになります。
以下のようにまずは手順を箇条書きにして明確に記載します。
- 患者さんが来院したら、~~~。
- 問診票を渡し、~~~~~。
- 同時に保険証~~~~登録する。
- 初診の~~~~~。
- カウンセリングルームへ案内し、~~~。
手順を細かく記載することで、新人スタッフでも迷うことなく業務をこなせるようになり、サービスの質を均一化することができます。
私がお伺いしている医院さんではよく行うのですが、とにかく自分が行っていることを一つ一つ思い出しながらとにかく細かく手順を箇条書きします。
そうすることで、具体的な注意点なども記載できるようになります。
余談ですが、よくある「患者さんの満足度を上げよう!」なんていうのはあまりに抽象的すぎて、よっぽどじゃない限り考えられるスタッフはいません。
そもそも院長ができていないから患者さんの満足度を上げないといけないわけで…
そんな時に、患者さんが来院してから出るまでの行動を細かく箇条書きします。
それぞれに対してできることは無いか?をみんなで考えると、細かく具体的な案が出やすいので、おススメです。
2-3. 画像や動画を活用する
文章だけでは伝わりにくい業務については、画像や動画を活用することで理解を深めることができます。特に、以下のような業務では視覚的な説明が効果的です。
- 器具の準備・片付け手順:正しい配置や消毒方法を写真で示す。
- 患者誘導の流れ:動画を用いて、受付から診療室への誘導方法を示す。
- 治療の補助手順:アシスト業務の際の動きを動画で説明し、スムーズな連携を可能にする。
例えば、「滅菌器への器具の正しい配置方法」を説明する際には、写真や動画を活用し、「どの向きで配置すべきか」「適切な間隔をあけるべきか」といったポイントを明示することで、視覚的に理解しやすくなります。
2-4. フォーマットを統一する
マニュアルのフォーマットを統一することで、どの業務の手順を読んでも分かりやすくなります。例えば、以下のようなフォーマットを採用すると統一感が出ます。
- 業務タイトル:マニュアルの対象となる業務名(例:受付業務 – 初診対応)
- 目的:この業務の目的や重要性(例:患者さんに安心感を与え、スムーズな診療につなげる)
- 手順:具体的な作業フロー(箇条書きでステップごとに明記)
- 注意点:業務遂行時のポイントや、ミスを防ぐためのチェック項目
- 補足情報:関連する書類やツールの使用方法、関連する他の業務とのつながり
適度な余白を確保し、重要なポイントは太字や色分けを活用することで、視認性を向上させることも大切です。
そして、このフォーマットの統一がマニュアル作成においては一番重要だったりします。
それには二つ理由があります。
・作成するときにフォーマットがないと作り始めるまでに時間がかかること。
・フォーマットが統一されていないと、めちゃくちゃ見づらいこと。
の2点です。
運用と定期的な見直し
3-1. スタッフ全員がアクセスできるようにする
せっかく作成したマニュアルも、スタッフが活用できなければ意味がありません。そのため、全員が簡単にアクセスできる環境を整えることが重要です。
- クラウド管理:GoogleドライブやOneDriveなどを活用し、スタッフがいつでも閲覧できるようにする。
- 印刷版の設置:診療室や受付に紙のマニュアルを置き、必要なときにすぐ確認できるようにする。
- タブレット活用:院内にタブレットを設置し、動画マニュアルや手順書を閲覧できるようにする。
また、スタッフがマニュアルを見やすい環境を整えることで、自主的な学習を促すことができます。
3-2. スタッフのフィードバックを反映する
業務マニュアルは、一度作成して終わりではなく、実際の運用を通じて改善を重ねることが重要です。そのため、スタッフの意見を定期的に収集し、マニュアルに反映していく仕組みを作りましょう。
例えば、「この手順では実際の現場では時間がかかる」「この説明はわかりにくい」といった意見を集め、必要に応じて改訂を行います。
そのためには、すぐに修正、追記できるようにしておくことがおススメです。
3-3. 定期的に見直す
業務フローは医院の成長や技術の進化とともに変化します。定期的にマニュアルを見直し、最新の情報に更新することで、より実践的なものとなります。年に1回程度、スタッフミーティングでマニュアルの見直しを行い、改善点を共有することをおすすめします。
まとめ
歯科医院のマニュアルは、スタッフの教育を効率化し、治療・応対のクオリティを向上させ、業務の属人化を防ぐために欠かせないものです。
マニュアルを作成する際には、業務の洗い出し、手順の明確化、画像や動画の活用、フォーマットの統一などを意識することで、実践的で活用しやすいものになります。
また、マニュアルの運用においては、スタッフ全員がアクセスしやすい環境を整え、フィードバックを反映しながら、定期的に更新することが重要です。業務フローは医院の成長とともに変化するため、定期的な見直しを行い、最新の情報を反映することで、より実践的で効果的なマニュアルとなります。
このマニュアルを通じて、歯科医院の業務を標準化し、スタッフ全員が同じ基準で業務を遂行できる環境を整えましょう。
とはいうものの、やはり毎年新卒を採用できる経営基盤、体力をつけていく必要があります。
そうでなければ、ベテランだらけになり、あらゆる業務が属人化してしまい、マニュアルどころではありません。
そのためにも、各医院でどのようなことが実践されているのか?当院で実践できることはないのか?をしっかり学ぶ機会も必要だと思います。
そんな時にはこれ、歯科医院地域一番実践経営塾ベーシックコース。
このブログが公開される二日後は大阪会場、翌週の日曜日は東京会場。まだ間に合います。ドンミシッ!!
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