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前回の続きです。前回の相談内容は以下のようなものでした。
(ここから)
診療所の1階がチェアー3台で、拡張するには2階を使用するしかないのですが、父が建物の権利者で父に拡張を反対されている。父も歯科医師で、現在1階で一緒に診療していて、父が勤務医になっている。
(ここまで)
私の回答としてはそんな父親なのであれば、近くに自分で開業したほうが良いというものでした。
確かに、これが正解だと私は思います。
しかし、親からの継承には多分に感情が入り、論理的な判断が難しくなり、論理的な判断を押し通すと親子関係が悪化する可能性があるため、非常にややこしいのです。
ベストの解決策は父親が2階を拡張するのに納得してくれることです。
しかし、話をしようとしても無視する父親にどうやったら、話を聞いてもらえるでしょうか?
父親とは悲しい生き物だと私はいつも感じています。
多くの家庭がそうだと思いますが、その家庭の収入のほとんどは父親に依存しており、父親が必死に頑張ってきたからこそお子さんも歯学部に行くことができたし、母親だって子育てができた部分が多分にあるのです。
しかし、その割には子供からも、母親からも評価が低く、ほとんど感謝されません。
大半の子供は父親とはあまり良好な関係が築けず、母親には自分の世話をしてくれたことで多くの感謝とリスペクトを抱いています。
でも、これが狩猟採集時代だったらどうだったでしょうか?
男が獲物を獲ってこないと生きていない。そんな時に男たちが獲物を獲ってきたらヒーローだったはずです。
しかし、現代のお金は銀行の振込ですから、形として見えない、感謝もされない。でも、そこには命をかけて頑張ってきたのです。
人によって違うでしょうが、父親としてはそういうことを分かってほしい、そこまで大きくはないかもしれないけど子供を歯学部に行かせてここまでの医院を築いてきたことの意味を分かってほしいという気持ちがあるのではないでしょうか。
まずは、その気持をしっかり汲んで、きちんと正面から感謝の気持ちを伝えたほうが良いと思います。
また、普段、親子、特に父親と息子はそのような時間をとることがめったにありませんから、両親含めてしっかり話をする時間を確保して、話をしたほうが良いと思います。
そして、これから自分がどんな医院を作っていきたいと思っているか、そして、2階をどのようにして活用しようと思っているか、それに伴い、建物の権利者は父親ですから、2階の利用に伴い、これだけの家賃を考えているがどうだろうか?
ちょっと事情がわかりませんが、法人で現在も父親が理事長なのであれば、いつぐらいに退職時期を考えていて、それに伴い、これだけの退職金を考えているなど、しっかりと今後のことも含めてきちんとしたプレゼンをされてみることをオススメします。
そこまできちんとしたプレゼンをしても分かってもらえないのであれば、それはもはや諦めて自分で近くに医院をされてみてはいかがでしょうか。