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コロナの影響で患者さんが減り、困ってます。
特に、高齢者の患者さんが減って、午前中などは人が余ってしまってます。
このような状況で新卒DHに内定を出していましたが、内定取り消しにしたいと思うけど、どうか?
確かに、今回のコロナの影響で高齢の患者さんのキャンセルが増えているようです。
しかし、だからといって、内定を出した新卒DHの内定取り消しにするのは止めたほうがいいです。
なぜなら、内定を取り消された新卒DHはどうするでしょうか?
先ず、間違いなく、衛生士学校の先生に相談に行きますよね?
別に、その新卒DHは何も悪いことしてません。
それなのに、歯科医院の勝手な都合で内定を取り消されたわけです。
衛生士学校の先生としてはどう思うでしょうか?
当然、
「なんて、ヒドイ医院なんだ。これから、こんなヒドイ医院には絶対に学生を行かせない!」
とその衛生士学校からは今後、10年以上、新卒DHが採用できない可能性もあり得るぐらい、マイナスのインパクトが大きくなります。
そして、内定というのは院長先生は軽くとらえてるかもしれませんが、内定を書面で出している時点で、もう雇用しているのと同じなのです。
日本の労務は狂っていて、世界でもダントツに労働者保護に傾いてますから、多少、患者さんが減ったぐらいでは解雇と同等レベルの内定取り消しが労務的に認められることは絶対にありません。
つまり、内定取り消しは労務トラブルになる可能性も十分にありえるのです。
20年前なら、労働者側があきらめるケースがほとんどでしたが、今はあきらめません。
もらえるものはもらうという精神で賠償請求をされる可能性が十分にあり得ます。
100万円ぐらい支払わなければいけなくなる可能性もあります。
そこまでのリスクを犯すのであれば、きちんと採用し、育成期間にしたほうがよろしいかと思います。
しかし、業績が落ち込んでいて、院長も落ち込んでしまい、そんな中で何もできない新卒DHが入ってきたら、院長がイライラしてしまうから、困るという場合もあるかと思います。
そのような場合には、4・5・6月の3か月間は自宅待機してもらうのありかと思います。
全額ではありませんが、雇用調整助成金を申請すれば通る可能性も十分にあります。