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人事評価制度の導入について
スタッフの人数が増え、あり方教育も実践会のコンサルタントさんのお陰で、大変よくなってきたので、これからは院長として公正な評価をスタッフ1人1人にしてあげたいと思った。
ただ、それを導入するにあたりどこから開始すればいいのか分からない。
実践会の人事評価制度セミナーに参加することと、導入するにあたりスタッフの理解を得ることから始めればいいのかなと思いますが、それでいいのでしょうか?
まだ人事評価シートすら未完成で、あとは何をもって幹部スタッフなのか、中堅スタッフなのかの指標がないので、そこの指標すらが分からなので、何を基準に指標決めをすればいいのかすらも分からない状態です。
人事評価制度の導入は医院が次のステージ、組織化していく上で非常に重要ですよね。
しかし、日本の歯科医院の99%には人事評価制度がありません。
評価制度がなければ、どうなるか?
答えは簡単です。
99%の歯科医院では年功序列の評価制度?(評価が存在しないので評価制度とは言わないとは思いますが)になっています。
日本でこれまで年功序列が成り立ってきたのは「終身雇用」が前提としてあったからです。
若いころはバリバリ仕事して、自分の給与以上に働いても、すぐにはお金をもらえない。
でも、自分がその会社で定年まで雇ってもらえる、また、体力・気力が落ちてきたときにも若いころに貢献した分がもらえるという前提があるからこそ、年功序列んが成り立っていたのです。
しかし、歯科医院で年功序列はたくさんあっても、終身雇用の歯科医院なんて見たことがありません。
これまで、千人以上の女性スタッフを20年以上に渡ってみてきましたが、勤続30年以上で定年退職したなんてスタッフは1人も見たことがありません。
ということは年功序列だけの頑張ってるスタッフにとっては全くメリットしかない、デメリットしかないのが日本の歯科医院の実態なのです。
だからこそ、頑張ってる、優秀な女性スタッフほど、「頑張っても、頑張らなくても、評価は変わらない」と言って、早めに辞めてしまうのです。
そうなると、やる気や能力がないスタッフばかりが得をして、長く残るという医院が全く望まない結果画だけが残るのです。
何から始めればいいのか?
というご質問についての回答ですが、人事評価制度を構築する上で一番、重要なのがマイナススタッフがいないということです。
何でもかんでも否定批判するスタッフが一人でもいると、このような人事評価制度のような大きな仕組みの導入はほぼ不可能です。
ですので、マイナススタッフに変わってもらうか、医院の状態が良くなることでマイナススタッフの居心地が悪くなり自分から辞めてもらうかのどちらかを行うことが重要です。
今回のケースでは医院のあり方教育も進み、マイナススタッフもいらっしゃらないということだと思います。
ですので、次の段階に進めるかと思います。
次の段階として、重要なのが幹部スタッフの存在です。
なぜならば、人事評価制度においては幹部スタッフがスタッフ面談したり、評価したりすることが組み込まれているからです。
「何をもって幹部スタッフなのか?」という点については、人事評価制度上は幹部スタッフの評価表をクリアしているスタッフが幹部スタッフということになります。
現状では、評価表がないということだと思いますので、できれば、歯科医院地域一番実践会の「スーパースタッフ育成塾」に参加していただき、自分のことだけでなく、他のスタッフのこと、医院のことまで考えて行動できる人称視点の高いスタッフが幹部スタッフということになります。
幹部スタッフがなかなか育たないというケースもあります。
もしくは、よくあるのが勤続年数が長いスタッフはいるけど、幹部といえるレベルまでは至ってない、仕事はできるけど、自分のことと自分の担当患者さんのことまでで、他のスタッフや医院のことまでは考えられないというスタッフです。
このようなスタッフを無理に幹部スタッフにしてしまうと単なる労働組合委員長としてスタッフの権利だけを主張する人になってしまう可能性が高いので、無理に幹部スタッフにしないほうが良いです。
こういう場合には大変ですが、院長先生だけで人事評価制度の構築や面談、評価も行っていくことが重要です。
ここまで来たら、次は評価表の作成、賃金テーブルの作成になります。
文章で書くとたったの1行ですが、ここには物凄い労力がかかりますし、一人では作成が難しいと思いますので、実践会のの歯科医院人事評価制度構築セミナーに参加して、作り上げることをおススメいたします。