この相談事例は約 4 分で読めます
外部から事務長を就任中、うまく機能していないような気がする。
歯科専門の会計事務所の人に来てもらっている。
月2回、一回はミーティング、もう一回は面談をしてもらっている。
人を変えるか、自分がやるか
外部の医院の状況は知っているが、新しい取り組みなどについてはあまり詳しくない。
定期的にスタッフとの面談もしてくれているが、スタッフからの受けが悪い。あまり信用されてないようだ。
面談の内容をレポートにして提出してくれてるので、スタッフからすると伝えてほしくない内容がそのまま院長にモレてしまう。
結局、院長である自分が面談して問題を解決している状態。
これは以前にもこの相談事例でお伝えしましたが、歯科専門であっても、税理士事務所・会計事務所は決算書をしっかり正確に作って、納税をしっかりすることが専門のお仕事なのであって、経営や節税の専門家ではありません。
ですので、専門家でない人に経営の相談をしているので、それはそうなりますということです。
前にもお伝えしましたが、歯科医師に眼のことを相談されても、困ってしまいますよね。
また、専門でない人が良くやりがちなのですが、スタッフにアンケートを取ったり、面談の内容をそのままレポートにして提出してしまうのは医院を崩壊させるリスクがあるので絶対にやってはいけない方法なのです。
企業規模が大きくなれば、そのような従業員満足度調査のようなものも有効ではあります。
ですので、それを参考にして、歯科医院でもやればうまくいくだろうと思うのでしょうが、歯科医院でこれが上手くいったケースを見たことがありません。
逆効果にしかならないのです。
なぜなら、歯科医院の経営者の思いとスタッフの思いの違いに院長が直面することになるからです。
院長先生としては、色々とスタッフのためを思ってやってることが色々とあるのです。
例えば、セミナーに参加させてあげたり、ご飯に連れて行ったり、忘年会をやったり、誕生日プレゼントを上げたり、色々なことをやってあげています。
しかし、このようなアンケートや面談の結果を見ると、どうなるか?
それらの思いが全く伝わってないどころか、逆効果だったり、院長がやってることは全く伝わっておらず、自分たちがミスしたりサボったり、練習・勉強しないことは完全に棚に上げて、医院や院長への不満ばかりをさも当然のように書き連ねてくる。
そんな文面を見た院長はどう思うでしょうか?
「自分が至らなかったんだな」「もっとスタッフへの対応を考えないといけないな」
とはならないのです。
そうではなく、「あれだけ、色んなことを考えて、やってあげてるのに、全く伝わってないのか。だったら、もうそんな無駄なことをするのは一切、止めよう」「スタッフのためを思っていくら言っても、逆効果なんだったら、もうスタッフとは何も話さない」
このように院長先生がスタッフに対して人間不信になってしまうのです。
しかも、それが1ヵ月とかではなく、何年も続いてしまったりするのです。
それぐらい、文書でハッキリとスタッフの不満をぶつけられることは院長先生のメンタルへのダメージが大きいのです。
それを知らずに、そういうことをしてしまうのは本当に危険なので、絶対にスタッフアンケートのようなものはやらないほうが良いですし、スタッフが面談で言っていた内容を詳細に提出してくるようなサービスはやらないように気を付けてください。