幹部スタッフの育成をどうしたらいいか?

スタッフ教育

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相談内容

幹部スタッフの育成

今までほぼ一人で医院を引っ張ってきましたが、医院の規模が大きくなりスタッフ数も増えたことで自分一人でやることの限界を感じました。
そこで幹部制を導入し医院での問題点や改善点等について一緒に考え行動してもらうことで、私の負担軽減を図ろうと考えました。

毎週1時間診療時間を切って幹部MTGを行っています。

幹部スタッフに対してはグループLINEを使って事前に医院の問題点について議題にあげるよう伝えているのですが、あまり議題にあげてくれません。
ほとんどが私自身で議題にあげています。

もっと幹部スタッフが医院のことに対して関心をもって積極的に意見を述べたり、具体的な改善策の提案などの行動を行ってほしいと思っています。

幹部スタッフの意識改革が必要だと思う。
幹部スタッフ自身がその必要性に気づいていない。

他のスタッフに対して厳しいことも伝えないといけなかったりすることで、幹部スタッフ自身が嫌われるのが嫌だと考えているのではないか。
幹部スタッフ自身も医院のルールが守れていない部分があるので、他のスタッフに指導することができないのではないか。
幹部スタッフが業務が増えることで残業が増えるのが嫌なのではないか。
幹部スタッフがセミナー参加などやることが増えるのが嫌なのではないか。”

岩渕の回答

幹部スタッフの育成は非常に難しいです。

歯科医院の女性スタッフで幹部スタッフになりたいと思ってる人がどれぐらいいるでしょうか?
恐らく1%いるかいないかではないでしょうか?

つまり、99%の女性スタッフは幹部スタッフになんかなりたくないのです。
しかし、これは歯科医院の女性スタッフだけの問題ではないのです。日本全体の問題なのです。

リスクモンスターという会社が2020年に行った第1回「女性の働き方に関する意識」調査の結果によると、「昇進したくない」が74.8%もいたというのです。

では、なぜ、幹部スタッフになりたくないのでしょうか?

恐らく、
・責任ばかり重くなるから
・責任は重くなるけど、給与はたいして上がらない

ということが主な理由として考えられます。

今の日本社会は従業員はどんなミスも許されて、その責任は全て上司、リーダー、責任者にあるという狂った考え方です。
こんな考え方が蔓延していれば、それは誰も上司になんかなりたくないですよね。

しかも、歯科医院の場合、幹部スタッフといっても、チーフ手当はいくらですか?
大半は月1万円程度ですよね。

月1万円ごときのために、誰がそんなに頑張るのでしょうか?
誰がそんな責任ばかり追及されることを月1万円でやりたいと思うでしょうか?

もし、幹部として育ってほしいと思うのであれば、主に以下の3つの方法が考えられます。

1.幹部手当を十分に出す
例えば、月10万円の幹部手当を出せば、かなり頑張ってくれる確率は上がると思います。
しかし、お金を出せば頑張るかというと必ずしも、そうではないのが難しいところではありますが、頑張ってくれる確率は確実に上がりますし、予め、幹部手当が10万円だと分かっていれば、幹部になりたいという人は確実に増えるはずです。

しかし、歯科医院でそこまでの幹部手当を出している医院は見たことがないので、幹部として貢献してくれるかどうかも分からな人にそんなお金は出せないとなるのだと思います。ですので、この方法はあまり現実的ではないかと思います。

2.幹部スタッフとの信頼関係を強固にする
これが一番重要で、一番効果的です。

先ほどのアンケート調査でも「働きやすいと感じ理由」の第1位は「職場の雰囲気が良い」なのです。

つまり、院長先生と幹部の人間関係が良好で信頼関係が強固であれば、お互いに言いたいことを言いやすい雰囲気できるので、職場の雰囲気が良いとなり、幹部としての仕事もしやすくなります。
また、院長との人間関係は幹部にとっては職場の人間関係そのものと言っても良いぐらい重要です。

「この先生のためだったら、頑張りたい」そう思ってもらえる関係性を構築することが最大の幹部スタッフの育成にもなるのです。

3.幹部としての教育をしっかりする
これは当たり前なのですが、これができる院長先生はほとんどいません。
なぜなら、院長先生自身も勤務先で立派な、自分が望むような幹部として働いてきた経験がないから、伝えることができないのです。

また、新人スタッフへのあり方教育だって、やる時間がとれないとか、色々と言い訳してやらないのに、もっと手間がかかるお互いの考えをすり合せたり、方向性を伝えたり、色々なかかわりに時間と労力がかかる幹部教育ができる院長先生はほぼ皆無なのです。

ですので、そんな院長先生のために3回シリーズのセミナーで中堅スタッフを幹部候補のスタッフに育て上げるのが「歯科医院スーパースタッフ育成塾」なのです。
是非、キャリア2年目・3年目の中堅スタッフに参加してもらうことをおススメします。

回答者プロフィール

岩渕 龍正
岩渕 龍正
歯科医院地域一番実践会 代表
歯科医院の移転、リニューアルの際の図面作成には絶対の自信を持つ。
現在は、年間医業収入1億円以上の医院が3億円を目指すための仕組みづくり、組織作りに力を入れている。
歯科界での突出した実績は歯科業界以外からも注目を浴びている。
近年は夫婦で医院経営も家庭も成功させる「夫婦経営成功」にも力を入れている。

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