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とてもありがたいことに、経営塾に参加したこともあり、患者数が増えすぎて、今の1Fの医院ではユニットが足りなくなってきた。これはとても嬉しい悲鳴なのだが、このままではもったいないので、そこで、分院を作ろうと手を尽くしたが、良い物件が見つからなかった。
そんな時、丁度、同じビルの3Fに入っていたテナントが出たので、そこに新たに分院として医院を作ろうと思う。せっかくのチャンスなので、この機会を絶対にものにしたいと考えている。そして、そうすることで、その分院を「自費・予防専門」にしようと思っているが、どうでしょうか?アドバイスをいただければと思います。
同じ建物の中に階段でつなげずに、医院を作る場合、どうしても、分院となってしまいます。それを避けることは出来ません。
その分院を「予防・自費専門」にしてしまうと、色んなリスクが考えられます。
ですので、今回のようなケースの場合にはあくまで1Fの本院で多くの患者様を集め、1Fでは診きれない患者様を3Fに流していくという流れが必要だと思いま
す。
3Fはビルの3Fであって、自費・予防専門でなくても、患者様を集めのが難しい場所になります。ましてや自費・予防専門にしてしまったら、なおさら難しくなります。
となると、3Fの患者数は1Fに左右されるということです。
つまり、一番大事になるのは1Fなのです。
しかし、3Fを自費・予防専門にしてしまうと、どうなるでしょうか?
院長はいつも3Fにいることになります。そうなれば、1Fを他の先生に任せることになり、1Fの力が非常にダウンする可能性が高まります。
そうなれば、最初のうちは問題がなかった3Fの患者数も徐々に減っていき、気づいた頃には、1Fの患者数も減っているということになりかねません。
その時には、今まで築いてきた地域での医院の信頼も崩れてしまっているかもしれません。それは院長先生が1Fにいれば防げた事態なのです。
もちろん、新しい医院を作るのですから、「せっかく、やるのであれば、何か面白いこと、新しいことをやりたい」という気持ちは分かります。
もし、これが医院がつながっているのであれば問題ないのですが、現実は分院なのです。しかも、その分院自体の集客力はほぼゼロに近い。
であれば、本院である1Fを磐石な状態にすることが非常に重要になると思うので、院長は1Fにいること。それと、3Fは自費・予防専門ではなく、一般歯科にすることが大事かと思います。