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岩渕さんはスタッフの人件費率は20−25%が適正だといわれますが、ずいぶん幅があります。所詮は個人事業なので、院長の収入を減らせば、いくらでもスタッフの収入を増やすことはできます。
経営塾に参加し、スタッフが頑張ってくれたおかげでこの半年ほどで10%以上の増収となりました。人件費率が現在は18%程度なので、まだ出すべきでしょうか。
大入り、報奨金もやっているのですが、それだけでいいのかと自分の心がすっきりしない。
実は、当院は始業時間が朝8:45からなんですが、スタッフが8:30から来て、診療に入ってくれてます。その朝の15分は業務時間としてカウントしていません。
また、スタッフがまだ4名なので週44時間労働となってます。
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スタッフの給与+賞与を年間医業収入に対して20−23%ぐらいまでに収められるといいですね。そうすれば、福利厚生費などを含めると人件費率が25%ぐらいになってくるはずです。
現時点では、人件費率が18%なので、もう少し出してあげた方がいいかと思います。もちろん、それを賞与や昇給で出すのもいいと思います。
しかし、昇給すると下げることはできませんし、賞与も一度、大きな金額をもらうとそれが基準になってしまい、下がった時に不満要因になりかねません。
そういう意味ではどのように支給するかには難しいところがありますね。
それでも、一番、無難な支給方法は賞与だと思います。
賞与も、支給する基準がないと翌年、下がった時に
「なんで、こんなに頑張ったのに、去年よりも少ないのか?」となるので、そうならないためにも、賞与の支給基準を決める評価制度は将来的に作っておいた方がいいかと思います。
ただ、その前に現段階では労務的なトラブルにはなっていないものの、潜在的な問題がありますので、それをクリアする形で支給するのが望ましいと思います。
まずは、朝の15分はきちんと業務としてカウントする。
つまり、早出の形でカウントして、支給するべきかと思います。
そうしないと、賞与で頑張った分を支給していたとしても、それは先生としては朝も15分早く来て頑張ってくれてるからと思って支給しても、そんなものは通用しません。
朝の15分のお金をもらってないということで、残業代未払い請求が辞めた後に来る可能性がありますので、早めに潰しておくことをお勧めします。
それと、今の人件費率が低い要因の1つが週44時間制になってるからだと思います。これを40時間を超えた分はきちんと残業として計算するか、40時間でシフトが組めるようにしていくことで必然的に人件費率は適正になるので、そのように改善することをお勧めします。
労務的なトラブル、残業代の未払い請求などは院長自身、残って頑張ってくれてるスタッフにも心理的に多大なダメージを与えますので、早めに対処していくのがいいかと思います。