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夫婦間の価値観の違いについて
現在、お互いに別々の医院を経営しております。
経営は別々なのに、Dr・DHをそれぞれ不足しているところに手配している。
それもスタッフの不満の原因の1つになってしまっている。
完全にきちんと別々にしてしまえば簡単だと思いますが、利点を考えるとそれも行いにくい所があります。
また、この点について二人の意見が一致しない。
法人化するのも1つの方法だが、もし、二人が一つの法人にしても、うまくいかなかった場合、簡単に元に戻すこともできない。
娘が二人いて、歯科医師の道を進んでくれているので、法人化すると、相続で問題になるのではないかと考えてしまう。
また、お互いの医院のスタッフが勉強会などをしても、相互に反発してしまい、相乗効果が出せていない。どうしたらいいか?
これまで夫婦で別々の医院を経営していたのに、それを1つの法人にまとめるのはかなり難しいと言わざるを得ません。
二人がとても仲良しで、お互いの医院に行っていても、意見の相違がないのであればいいのですが、そうでないのであれば、基本的には止めたほうが良いと思います。
本来であれば、夫婦で別々の医院を経営するのではなく、二人で一つの医院を経営するのがベストなのです。なので、二人で別々の医院を経営している状態で一つの法人にしたとしても、効果としては大きくないと思います。
そもそも、法人化すれば、どちらかが理事長となり、理事長の判断に素直に従えなければいけません。お金の使い方も当然、自由にはできませんし、法人にお金を残さないといけない部分もあります。
そのようなことにしっかり二人で合意できない限り、法人化は止めたほうが良いかと思います。
次に、別々の医院としてやっていく際に、どうすればいいかですが、夫婦でお互いの医院に行く際には、単にバイトDrとして行くだけで、言われたことをやるだけにして、お互いの医院のやり方などには口出ししないほうが良いかと思います。
また、スタッフの行き来についても、それがスタッフの不満になっているのであれば、止めたほうが良いかと思います。もちろん、その方が便利ですが、便利を追求することで、スタッフの不満になってしまってのであれば止めたほうが良いです。
これが1つの法人であれば、スタッフの納得感も高いのですが、別々の医院なのに夫婦であるというだけで、どうして行き来しないといけないんだという不満を払しょくすることが難しいです。
普通の医院はそんなスタッフの足りないところに来てもらうなんてことができないのですが、それは普通の医院と同じになっただけと考えればいいかと思います。
相互の医院のスタッフが勉強会をしても、反発したり、学ぼうとしないのは基本的にスタッフの状態がそんなによくないんだと思います。
そのような状態で勉強会や、見学などを行っても、逆効果にしかならないということだと思います。まずは、それぞれの医院の状態を良くして、「もっとほかの医院を見てみたい」という状態になってからやれば、得られるものが多くなると思います。
夫婦で別々に医院を経営するのは非常に難しいことであるにもかかわらず、娘さんが歯科の道を志すほどに、長年、上手くいかせることができてきたのは本当に素晴らしいことですね。これからも、ぜひ、二人で仲良く医院経営をされていってください!