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結婚しているが、子供はいないスタッフが夫の就業地域変更に伴い、短時間勤務を希望してきた。具体的には5時に上がりたいとのこと。どのようにしたらいいか?
現在、当院にはフルタイム正社員しかいません。
就業年数何年以上などの条件を付けて認めるほうが良いのでしょうか?
いきなり始めて不満が出ないでしょうか?
その他のスタッフも、少し忙しいからと次々と短時間勤務を希望してきたらどうしたらいいでしょうか?
これは、これまで常勤で頑張ってくれていたスタッフが夫の勤務地が変わることに伴い、引っ越すため、医院に通うのにかなり時間がかかるようになったため、5時には上がりたいという要望が出て、本人はそこまで言ってないけど、院長としては準常勤のような形にしてあげたいけど、そういうことをしたら、他のスタッフでも準常勤の勤務形態を希望するスタッフが出るのではないかと心配だということですね。
単純に考えれば、準常勤にしてあげればいいと思います。
ですが、結論としては準常勤は止めたほうが良いと思います。
なぜなら、準常勤の形態を闇雲に取り入れると、不公平感が広がり、「私も、私も」と常勤の結婚してないスタッフまで本当に準常勤の形態を希望するようになり、事態の収拾が困難になってしまいます。
準常勤という勤務形態は国としては推し進めたいようなのですが、やってみると、歯科医院の場合には不公平感が残る勤務形態なのです。
以前から、お伝えしていますが、歯科医院の女性スタッフというのは今はお金よりも早く帰りたいのです。
ですから、5時上がりだけど、今までよりもお給料が20%減るよという話であれば、「早く帰れるんだったら、そっちのほうが良いです」というスタッフがかなり出てくる可能性が高いのです。
そうなると、5時で診療が終わるのであればいいのですが、なかなか、そのような医院はないと思いますので、そうなると夕方以降が医院大混乱ということになりかねません。
また、準常勤を勤続5年以上とか、結婚して子供がいるスタッフだけというように限定した場合ですが、どうしても不公平感が生まれやすくなります。
準常勤ですから、当然、賞与も時間数に応じて減額はされるものの支給されます。
そうなると、「どうしてあの人は一番大変な夕方以降にいないのにボーナスまでもらえるのか?」と不公平感を生み、最終的に本人もいづらいということになりかねないのです。
ですので、今回の場合は残念ですが、準常勤ではなくパート勤務になってもらったほうが望ましいかと思います。