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スタッフに関しての相談です。
4年勤務の中堅スタッフ(歯科助手)のモチベーションが低くて困ってます。
「毎日がつまらない」と言ってるらしいです。
新しい取組みとしての研修を邪魔したりしています。
新人スタッフに影響しないかが心配です。
今年の1月にこの中堅DAと仲が良かった衛生士2人が退職してしまったために、心の拠り所がなくなってしまったのかもしれません。それなりに仕事ができるようになって、歯科助手研修や接遇の研修も受講し、新しく学ぶ意欲がなくなってしまいました。
5月の実践会の新人スタッフ研修にも誘ってみましたが、「日々の診療で一杯一杯」と断られてしまいました。
このような状況を打開するために、冬の賞与に向けて簡単な人事評価制度を取り入れました。
プラスの要因としては自分の仕事を評価されることでモチベーションアップになる。
しかし、マイナス要因としては本人の自己評価より低い評価が出てきて時に、逆にモチベーションが下がるのではないかと心配です。
夏の賞与の際に、お試しで自己評価を出してもらったのですが、多くのスタッフが自己評価が高く、今、ご相談している中堅DAは特に自己評価が高く、ほぼ満点の自己評価を出してきました。
どうしたらいいでしょうか?
まず、今回、問題になっている中堅DAさんはもはや立派にマンネリ化したスタッフとなってしまいました。
これだけ立派にマンネリ化していると仕事をする目的・目標がお金しかなくなってしまいます。
そのお金しかない状態で人事評価を取り入れて、お金だけで釣ろうとすると、当然、そのお金に向かって頑張りはしても、そのお金が得られなければ、やる気を無くし、不信感さえ持たれてしまいます。
ですので、このマンネリ化してしまったスタッフのやる気を人事評価制度で出させようとするのは恐らくですが、どのような人事評価制度であってもかなり難しいのではないかと思います。もしくは、短期的にダイレクトに頑張りがお金に反映されるような歩合給の要素を強めたようなものであればやる気になる可能性は高いと思います。
しかし、その行き着く先は、全員がお金になることしかやらず、お金にならないことには誰も目を向けることさえしないような自己中心的なスタッフばかりが集まることになってしまいます。
先ず、中堅スタッフのマンネリ化を打破するためには、院長がかなり深く関わって、意識を自分だけでなく医院全体に向けさせるようなアプローチを根気強く1年間ぐらいに渡ってし続けるか、実践会が行っている「歯科医院スーパースタッフ育成塾」に参加してもらうのが良いかと思います。
それか、全国トップクラスの歯科医院に一緒に3医院ぐらい見学に行き、その中堅スタッフと同年代ぐらいのDAさんが医院の中心として立派に仕事をしている光景を見せて、直接、話をする機会を作ってあげるのが良いかと思います。
そして、そのような機会を4ヶ月に1度ぐらいは取ってあげないと、自分の医院にいると、そのような刺激がなくなり4ヶ月に1度のメンテナンスに行かないと自分一人では目的・目標を失っているので続かないと思います。
そのプロセスの中で、院長との相互理解を深めていくことができれば、かなりいいのではないでしょうか。
今回のご相談で出ている人事評価については次回、詳しくご説明します。