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自分の父親に事務・経理を担当してもらってるんですが、これを自分の妻に移行したい。現在、父親は65歳で、別に歯科医師でもなく、別に仕事をしていて、そこからの収入もある。
しかし、色々なことが院内であって、その時に、医院の経理を見直してみたところ、父親が自分の仕事の経費を医院の経費として組み込んでいたことが発覚した。
現在、父親には月30万円支払っており、父親にその話をしても、何でいまさらといわれてしまい、なかなかスムーズに移行できない。
父親と自分の妻とはあまりうまくいっておらず、そこらへんも原因としてはあるように思う。妻は以前に他の会社で経理をやっていたので能力的にも、やる気としてもある。
最近、今回のケースのように親との関係性が問題になることが増えてきています。
それは歯科医院を継承する場合でもそうですし、継承してない場合でもあります。
結論から申し上げれば、変に親を絡ませるとロクなことがないというのが私の考えです。
もちろん、世の中の中小企業のように、父親が一代で、その会社を大きくしてきたような場合には多くの学ぶべきことがあると思いますが、大半の場合にはそうではありません。
そのような場合には、できる限り早く、親に医院から抜けてもらうのが良いと思います。先ほども、申し上げたように、そうでない場合もありますが、多くはこれに当てはまります。
それと、変にお金を出してもらうと、多くの親が口も出してきます。
変に絡ませないほうが良いのです。
今、銀行でお金を借りても金利がかなり安いので、親から借りたお金であれば、金利はほとんどないかもしれませんし、もしかしたら、返さなくてもいいかもしれません。
しかし、それによって、思うような選択ができない、口出ししてくる、妻の行動に文句をつけてくるなどはお金では換算しがたいですが、かなり大きなコストとなって降りかかってきます。もしかしたら、それが原因で夫婦関係まで悪くなるケースもあります。
そのようなリスクを負ってまで、目先の親のお金に手を出さないことがまず、大事だと思うのです。
次に、今回のようなケースの場合、親には親の言い分があります。
それがたとえ、論理的には全く辻褄が合わない、子供としては理解できないものであったとしても。
今回のケースの場合、相談者である院長先生が比較的年齢が行ってから結婚したこともあり、実務的にはほとんど力にはなってなかったと思うのですが、それまで親が子供と医院を支えてきたという自負があるんだと思います。
それを認めず、感謝もせずに邪魔だから出て行けと言われても、そう簡単に親としても納得できないのかもしれません。
なので、これまでの父親の貢献に心からの感謝を示し、お蔭で結婚もできたし、医院も成長してきた。だから、医院と自分は次のステージに行くから、それをこれからも応援してほしい。だから、経理の仕事は妻に任せてほしいとお願いするのがよろしいかと思います。
私自身も親からボロボロの会社を引き継ぎましたので、先生の気持ちや苦労が分かります。また、親の気持ちもなんとなくわかります。