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こんにちは。経営戦略研究所のコンサルタントの渡邊です。
本日は生産性アップという考え方に関してお伝えしたいと思います。
今働き方改革をキーワードに働き方の見直しが実施されていると思います。
一見、プレミアムフライデーといった早帰りを促進し、
働き手にとってのメリットばかりのように感じられる方もいらっしゃると思います。
実際のポイントは、今後労働力不足はますます深刻になり女性や高齢者の方など、
今までは働きに出ることが出来なかった人が働ける労働環境の整備をしたい
ということが狙いだと感じています。
つまり、今までは豊富な労働力によって時間をかけて行っていたことが、
行うことが出来なくなってしまう可能性が非常に高いということだと思います。
歯科医院の採用の現場では、歯科医師や歯科衛生士の方に加えて、歯科助手の方の採用も
非常に難しくなってきているという実感があり、今後は本当に採用が難しくなってくる
ということが考えられると思うのです。
その時に重要な考え方はいかに生産性を高めていくかということだと思います。
私が考える生産性アップの定義は下記となります。
「投入した時間に対してより高い成果をあげること」
この観点で個人単位ももちろんですが組織単位で今後の取組みを考えていくことで、
生産性を高めていき、その考え方を組織の風土として残していくことが出来るかが重要だと考えます。
そのことが採用力を高めていくとも思います。
組織単位の生産性アップの4つのチェックポイント
①とにかく定着させる
私が日々現場で感じることは、人の退職等による採用と育成の金銭面以外の労力は
組織に非常に大きな影響を与えます。
多くの歯科医院では人事機能はないと思います。
そのため、人の入れ替えがある度に院長先生とスタッフさんが日々の業務に加えて
その役割を担っていくことになります。
もちろん新人を採用し育成していくことは組織にとって非常に重要ですが、
一度採用したのであれば出来る限り育成し定着させていくという考え方が大切に
なってくると思います。
私も数多くの新人を育成してまいりましたが、対人ということで非常に難しい新人も
いましたが、実践会のセミナーでお伝えしている取組みに心から共感し実践して頂ければ
育成、定着の可能性は非常に高まっていくはずです。
タイプや最近の時代にあわせた臨機応変な個別対応が求められるケースも
出てきていますので、マネジメントに課題があるという院長先生は
院長マネジメント強化セミナーへの参加をご検討下さい。
②医院で生産性を高めることが出来ることは実施していく
最近では自動釣銭機を導入される医院も出てきておりますが、
このような機械を導入することでお金があわないという受付が残って作業することになる
要因を大幅に削ることが出来ます。
このように医院側で環境を整備することで、今まで個人が時間と労力をかけていた作業を
なくしていくという考え方が今後は非常に重要になってまいります。
システムアポ帳への移行がなどもその1つです。
最近では検索機能や電話がかかってきた時に患者様名が表示されるなど、
業務効率に非常に役立つものだと考えております。
また、データ集計などを行っている医院さんはその集計方法を確認し、
非効率な面がないかをチェックしてみて下さい。
関数を用いれば簡単に処理出来る情報を電卓をたたいて計算していたりすると、
それだけでとても多くの時間を費やすことになってしまいます。
③ジョブローテーションを徐々に実施していく
アシストと受付で業務がくっきり分かれてしまっているという医院さんは、
スタッフとの信頼関係を築きながら、徐々にジョブローテーションを実施していけると
良いと思います。
急なお子さんの熱で来れなくなったという場合にも出来る限り他のスタッフで対応出来る
体制を整えていくことが今後求められる職場環境となっていくはずです。
しかし、無理な配置転換は不満につながりますので医院全体の状況を見ながら
徐々に進めていくことがポイントとなります。
④育成に投資をする
教育費は費用の中でもあまり削らないほうが良い項目と言われています。
どれだけ環境を整えたとしてもやはり人の力はとても大きいです。
必要な育成計画を毎年たてていくことが重要だと思います。
特に最近の子は教えてもらえる環境を求める傾向が高まってきています。
実践会のあり方、マーケティング、マネジメントのセミナーもそうですが、
治療技術で悩んでいるスタッフも多くいらっしゃいます。
そこに組織として投資をしていくことが出来るかどうかは採用においても
とても重要なポイントとなってきております。
最後に
4月に新人が入社してくる医院も多いと思いますが、
このような生産性の観点を日ごろから組織として持てているかが重要です。
なぜならば新人は院長先生や先輩スタッフさんの行動を良く見ているからです。
まずは院長先生から日ごろの生産性に関して、改善出来るポイントを探してみることで
組織全体の意識改革を起こしてみてはいかがでしょうか?